SSH6年次(2023年度)

SSH6年次(2023年度)

令和6年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会

8月7日(水)~8日(木)の2日間、神戸国際展示場で「全国SSH生徒研究発表会」が行われました。全国231校のSSH指定校の高校生が集まり、高校年代最高レベルの研究発表が行われました。本校からは、災害科学科3年生の「塩竈市浦戸諸島における海底火山の連続性」を研究したグループが参加し、2日間にわたるポスター発表を審査員や参加生徒へ行いました。

 

《生徒の感想》

○今回生徒研究発表会に参加して全国のレベルの高い研究を見ることができ、新たな発見や多くの疑問や関心を持つことができました。また、審査員の方からの厳しいご指摘をいただき改めて自分達の研究を見直し深く考えることができました。そして今後はこの研究を後輩たちにより良いものにしていってほしいと思いました。

○参加した学校は、正確なデータを出すために何回も試行錯誤して実験を行っていて、それに比べて自分たちの実験は、試行回数が少なくて信憑性のあるデータではなかったり、足りない部分がとても多かったりと考えさせられた。また、課題研究の質が高く、良い刺激になりました。

○様々な学校の研究を聞くことによって、自分の研究を進めるにおいての新たな糸口を見つけることが出来、参考になることが多かったイベントでした。 私自身が行う研究はこれで終わってしまいますが、今回出た課題や展望を後輩に託し、より大きな研究にしていって欲しいと思います。

東日本大震災メモリアルday2023が開催されました(2024/01/19-20)

1月19日金曜日午後から「東日本大震災メモリアルday2023」が開催され,県内高校4校,県外高校21校,県内中学校1校その他視察など多くの方々が参加し,本校生を除く参加者はのべ146名を数える大盛況となりました。

初日19日金曜日は,過日の「令和6年能登半島地震」の犠牲者への祈りを捧げるべく,全員で黙祷を捧げました。学校長挨拶ののち,生徒会長による決意表明を経て,東北大学災害科学国際研究所 准教授 佐藤翔輔先生の基調講話「災害があったことが“伝わる”ために」を頂戴しました。

災害科学科1年・2年生は本校iRisホールで受講,普通科1・2年生はそのzoom中継を教室で受講しました。先生のお話の中で「本人が語ったことは強く記憶に残るが,映像・音声よりも他者が語ることも記憶に残る。語り部として皆さんが語り継ぐことで記憶が残る」などのお話がなされ,伝災に関わろうとする私たちの背中を力強く,自信を持って前に進むべきである認識を新たにしました。

基調講話ののち,災害科学科1年生・2年生は県内外の生徒と共に,「震災などの自然災害を知らない・関心が低い人に“何を”“どのように”伝えることができるか?」をテーマに,基調講話から学んだ考えを議論するグループワークを実施しました。

グループワークののちは,県外校の皆さんを対象に,本校の有する応急仮設住宅や津波波高標識,学校近傍の津波避難道路や国土交通省東北地方整備局災害対策機材倉庫を案内し,災害科学科1年生の有志が発表する女川巡検報告を見学しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目は本校体育館でポスターセッションを実施しました。特に本校普通科生徒は本校以外の発表を聴講する機会が少なく,他のSSH校はじめさまざまな学校の発表を直接聴講・質問・議論する経験は貴重な機会となりました。当日は佐藤翔輔先生に加え,東北大学災害科学国際研究所 教授 佐藤健先生,東北大学大学院教育学研究科 教授 有本昌弘先生,宮城教育大学教育学部 教授 武田真一先生から指導助言を頂戴しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後は災害科学科2年生の案内による「津波伝承まち歩き」が行われました。災害科学科2年生がこれまで年間を通して実施してきた「津波伝承まち歩き」を,参加校の皆さんが熱心に聞き入る姿は大変意欲的で,「防災・減災は伝災から」というメモリアルdayのサブテーマの証左でした。

来年度は令和7年1月31日・2月1日にかけて開催されます。来年度も多くの参加をお待ちしております。

イオン防災教室ワークショップ

 災害科学科1年生が、イオンモール新利府南館で開かれた「ぼうさい教室」でワークショップを行いました。このイベントは、一般の来場者に対して被災時の対応や、地震などの自然災害への備えについてみんなで考えてもらう機会を提供するものです。午前・午後各2回、2階のホールで、パワーポイントの資料を提示しながら、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を知ってもらうための説明を行いました。説明の後は、巨大地震が発生した後に、さらなる地震が発生する確率をピンポン玉を使ったくじ引きで体験してもらったり、グループに分かれ、地図を用いて注意情報下での行動や備えについて来場者と一緒に考える「図上訓練」を行ったりしました。

 

1.目   的(企画 イオンモール新利府)

 ・自然災害、防災・減災・伝災を学ぶ高校生から、地域の方々に防災意識の向上を促す。

 ・イオンモール、気象庁、学校などの防災に関する取組内容を知っていただき、広める機会とする。

2.期   日  令和5年11月3日(金)9:30 ~ 15:00

 

3.会   場  イオンモール新利府 南館 2Fライブスクエア

4.参 加 者  災害科学科1学年 27名

5.内   容  

   ①10:30~  ②11:30~  ③13:00~  ④14:00~

   防災ワークショップ *各回 約3人×8テーブル

 

【生徒感想】

▉ 災害科学科1年 佐藤 宏夢(向洋中出身)

今回参加した防災ワークショップでは、来てくださった方々に後発地震注意報について知って頂くために、今回の活動を行いました。子供から大人の世代に知ってもらうために説明以外にも、グループワークなど様々な活動を行いました。来てくださった方には、災害について改めて知って頂く機会になったと思います。普段耳にすることのないことを説明するのはとても難しかったですが、グループワークなどでしっかり話し合って頂いているのを見て、「次もやりたいな」と思い、やりがいを感じました。 

 今回のような災害にあまり詳しくない方々に説明する機会は少ないので大切にしていきたいと思いました。 

 

▉ 災害科学科1年 中島 日和(田子中出身)

今回参加した防災フェスでは気象庁の方から提供していただいた情報をもとに後発地震についてのワークショップを行いました。 このワークショップは子連れの親子をメインの対象としたものですが、実際のところ興味を持って参加してくださる親子は少なく、参加者も大人が多く見られたように感じました。

このワークショップを通して防災について考える大切さと、相手にわかりやすく伝える大変さを改めて実感したとともに、防災について興味を持っている人の少なさを実感しました。このワークショップを通して参加してくださった方々が少しでも以前より防災に対する意識を高めていただけていると嬉しいです。

また、私たちは今後、この経験をもとに「どうすれば少しでも多くの方に防災について興味を持っていただくことができるか」について考えていこうと思います。

令和5年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会

「令和5年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会」

 

1 目  的
 全国から集まったSSH指定校の課題研究への取り組みを直接見ることで,研究のレベルの高さと多様性,およびポスター発表に求められるノウハウを体感し,科学技術に対する興味・関心を高めるとともに,経験を学校に持ち帰り,参加者のみならず学年全体の課題研究への取り組み等に波及させることを目的とする。


2 主  催 文部科学省,国立研究開発法人科学技術振興機構

3 期  日 2023年8月9,10日

4 会  場 神戸国際展示場

5 ポスター発表題・参加者
  「都市型津波の脅威と影響 ~巨大津波実験装置を用いたシミュレーション~」
〈災害科学科〉3年2名,2年4名

6 実施内容・評価
生徒研究発表会が,兵庫県神戸市の神戸国際展示場において盛大に開催されました。本校からは,災害科学科3年生2名(伊藤大地,兼平琴葉),2年生4名(武山海瑠,三浦世那,庄司璃久人,鈴木理南)が参加し,「都市型津波の脅威と影響」の発表題で研究発表を行いました。惜しくも入賞することはできませんでしたが,審査員の先生方からの高評価と,有益なアドバイスを受けることが出来ました。1年以上かけて研究してきた成果を発表する貴重な機会になるとともに,全国の高校生が持つ研究への熱意と,知的探究心の高さを目の当たりにし,大いに刺激を受けて来ました。発表者を務めた3年生は,研究のノウハウと,感じた課題を後輩に引き継いでくれるでしょう。

 

SSH5年次(2022年度)

SSH5年次(2022年度)

東日本大震災メモリアルday2022

 1月20日(金),21(土)の2日間,本校が主催する「東日本大震災メモリアルday2022」を,本校を会場に開催しました。今年度の開催から災害科学科1,2年生に加えて,普通科の1,2年生も参加し,地元の東豊中学校や県内の高等学校3校の参加の他,県外からは14校の参加があり,総勢600名を数える大規模な行事となりました。これまでコロナ禍に阻まれて中止やオンラインでの開催となってきましたが,今年は3年ぶりとなる対面での開催です。

 1日目は,開会行事の後に,参加校の学校紹介や東北大学災害科学国際研究所の佐藤健教授による基調講話,そして参加者によるグループワークが行われました。そして2日目には体育館を会場にしたポスターセッション(全78題)を行い,午後には本校災害科学科の生徒がナビゲートする「津波伝承まち歩きツアー」が行われました。

 この2日間の日程をとおして,参加した生徒達は,防災・減災に関するお互いの取組や研究内容,地域に根ざした活動など,大いに刺激し合い,深く交流することができました。

 

【生徒感想】

▉ 災害科学科2年・大橋いぶき

 今回の東日本大震災メモリアルdayは3年ぶりの対面での開催ということもあり,去年のリモートでの開催の時よりもグループワークが白熱し,より良い自分達の意見を作ることができました。また,ポスターセッションでは,自分達の学校だけではなく他校のポスターを見ることで,自分達の知らなかった防災制度,減災についての観点を知ることができました。これらは自分達の地域にもどんどん反映させていきたいと思います。2日間という短い期間ではありましたが,その中で普段の生活では得られない充実した学びを得ることができました。これからも視野を広く持って,今回得た学びを将来に活かしていきたいです。

 

▉ 災害科学科2年・浅野真夢

 私は今回の東日本大震災メモリアルdayに参加して感じたことがあります。他校の生徒の研究発表を聞いてみて,とても感心しました。研究しているものは自分達と同じ防災・減災の分野ではあるものの,同じ題材とした時の深掘り具合がとても違うと感じました。私達はある議題があった時に,研究をどのように実行するかや,研究を行った後の改善点を大まかにしか出すことができていませんでした。しかし,他校の生徒は研究内容や改善点を大まかに出した後,それに具体性を持たせたり,先行研究にオリジナリティーを加えて発表したりしていました。そのような点を実際に見て,自分達ももっと研究して理解を深めるということをしていきたいと思いました。

 

【当日の様子】

基調講話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グループワーク

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポスターセッション

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 津波伝承まち歩きツアー

野外実習②「栗駒・気仙沼巡検」

【目的】露頭見学や試料採取に適した県内外のフィールドにおける,地学分野の観察・調査の野外実習を通して,私たちを取り巻く地球環境を理解する。また,これまでの学習をもとに岩手宮城内陸地震や東日本大震災の被災地を巡り考察・議論することを通して,防災への意識付けの強化を図る。

  (1)基礎的な観察・調査・試料採取の方法を学ぶ。

  (2)観察記録をもとに,結果をまとめる手法を学ぶ。

  (3)まとめから新たな課題を設定することを学ぶ。

【日程】2021年10月26日(水)~10月28日(金)

・10月26日(水) 栗原市ジオパークビジターセンター,荒砥沢ダム(藍染湖公園)・藍染湖公園・崩落地(北端)での見学,一関市旧祭畤大橋,講話「カルデラ噴火がもたらした東北日本の歴史」(高嶋教授)

・10月27日(木) 気仙沼市復興記念公園,リアス・アーク美術館,仙沼市東日本大震災遺構・伝承館,講演「過疎高齢化地域における地区防災のあり方とは?-東日本大震災の経験から-過疎高齢化地域で可能な無理のない自助・共助防災とは」(吉田 千春 氏)

・10月28日(金) 道の駅大谷海岸,小泉海岸防潮堤,震災遺構高野会館跡・南三陸町防災庁舎跡・さんさん商店街,南三陸ホテル観洋(まとめのワークショップ)

【参加生徒】災害科学科2年38名

【講師】

東北大学学術資源研究公開センター      教授    高嶋 礼詩 殿(東北大学総合学術博物館館長)

栗駒山麓ジオパーク推進協議会     専門員 原田 拓也 殿

気仙沼市立松岩小学校                           教諭  阿部 正人 殿(本校災害科卒業生保護者)

リアス・アーク美術館                           館長  山内 宏泰 殿(学芸員)

気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館     館長  芳賀 一郎 殿(元宮城県気仙沼向洋高等学校 教諭)

南三陸ホテル観洋               第一営業次長  伊藤 俊  殿(南三陸町語り部)

気仙沼市地域福祉計画推進委員        吉田 千春 殿(気仙沼おとひめ会 代表)

 

【実施内容・評価】
東北大学の高嶋礼詩教授を講師に迎え,岩手宮城内陸地震や東日本大震災における被災地の現地踏査を行い,災害科学科の学びを深めた。各施設や被災現場において,多くの講師の先生方より講話いただき,現地でしか得ることのできない情報と知識を得ることができた。さらには,生徒自身が抱いた疑問や発見した問題点について共有し,議論を通してアウトプットする機会を複数回設けることで,多様な視点で災害を科学的な視点から考える下地をつくることができた。地元の方との対話や振り返りのワークショップなどの活動の様子が新聞報道されるなど,学習成果を外部へ発信することもできた。

【生徒(災害科学科2年:安倍 さくら)レポート】

災害科学科2年生のつくば研修に関する報告 (土木研究所・水災害リスクマネジメント国際センターICHARMニュースレターの紹介)

 災害科学科2年生がつくば研修(11月)の際に訪問した国立研究開発法人土木研究所の水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM:アイチャーム)より,定期的に発行する「ICHARMニュースレター」の第67号 (2023年1月) Volume 17 No.4に本校が訪問した際の記事を掲載したとの連絡を受けました。在校生は勿論のこと,保護者や中学生の方々も是非ご覧頂ければと思います。

 

ICHARMニュースレターの第67号については,下記アドレスからご覧ください。

https://www.pwri.go.jp/icharm/publication/newsletter/pdf/icharm_newsletter_issue67.pdf

   *多賀城高校訪問の記事は22ページ目に掲載されています。

実習交換「伊豆沼研修」(北海道滝川高校道外研修「東北巡検」)

1 目 的

(1)ラムサール条約に指定されている伊豆沼・内沼保護区におけるフィールド調査により,人と自然環境の共生の在り方や保全の取り組みを学び,自然環境を科学的に見る能力を養う。

(2)自然科学と災害,社会と環境など多角的な視点から物事を考える能力を養い,科学的リテラシーの向上を図る。

(3)高校生,研究者,自然保護に関わる人々との交流を積極的にはかることで発信力を磨き,よりよい社会の形成者としての資質を磨く。

(4)県外校との交流を通じて,コミュニケーション能力と今後の学習や探究活動へのモチベーションを高める

2 主 催  北海道滝川高等学校

3 日 程  2023年1月5日(木) 三本木町,化女沼,伊豆沼ウェットランド交流館

       2023年1月6日(金) 伊豆沼,宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター

4 参加生徒 災害科学科1学年 1名

       普通科  1学年 6名

5 対応者 北海道釧路湖陵高等学校       教諭      池内 理人 氏

           同            教諭      天谷 洋祐 氏

      宮城県大崎市産業経済部       自然環境専門員 三宅 源行 氏

      (公財)伊豆沼・内沼環境保全財団  研究室長    嶋田 哲郎 氏

6 実施内容・評価

 初日は,三本木町にある屋敷林「居久根」で竹の伐採を行ったほか,化女沼における「ガンのねぐら入り」の観察や交流会を行った。居久根の役割と景観の保全について体験的に学ぶと共に,交流会では,それぞれの学校や地域の特徴,研究の紹介などを行い互いに刺激を受けた。

 2日目は,伊豆沼においてガンの「ねぐら立ち」を観察したほか,ヨシの刈り取り作業と冬眠昆虫の採集を行った。森と湿原,そして人の暮らしとの接点を学ぶことができた。

7 生徒感想

▉ 災害科学科1年 畑山 絢音(岩沼西中出身)

 この巡検で,環境保全について深く学ぶことができた。私はこれまで他に興味のある分野があったので,環境については分かったつもりでいて詳しく調べることをしなかった。しかし今回の巡検で行政や市民団体の取組を知ることで,沼の環境を守ることの重要性について考えることができた。今後は,課題研究を進める上で環境保全の視点を取り入れながら進めたい。

▉ 普通科1年 阿部 寛輝(多賀城二中出身)

 今回の巡検で自分が体験して良かったと考えることが2つあった。1つめは,現在の伊豆沼の実態を知ったことだ。ブラックバスによって在来種や野鳥が減少していることを知るとともに,その解決法としてブラックバスの卵を捕獲するなどの活動が行われていた。それを聞いて,自然環境を維持しながら人が自然と共生できる環境をつくり出せたら良いなと考えた。2つめは,他高との交流だ。自分は元々消極的な性格で人と話すのが苦手だった。しかし,今回は小さな話をすることですぐに打ち解けることができた。自分から壁をつくらないことが大切だと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

石巻・女川巡検

 12月6日(火),1年生災害科学科において石巻・女川巡検を実施しました。

 東日本大震災で甚大な被害を受けた被災地を視察することを通して,震災の記憶を未来と世界へ発信する主体者としての資質を涵養することを目的としています。事前学習として,ジオラマや地形図で女川町の地形を理解する学習を行うなど,必要な知識を学んでから現地に赴きました。

 午前は,MEET門脇による語り部の方のお話を聞きながら石巻門脇地区の「まち歩き」を体験し,その後女川町へ移動をし,町民への「聞き取り調査(フィールドワーク)」を行いました。

午後からは,旧大川小学校で語り部の方から当時の様子や今後防災に携わる人材としてお話をいただきました。震災,被災,復興など様々な視点から学びを深めることができました。

旧門脇小学校

旧大川小学校

聞き取り調査(フィールドワーク)

事前学習

武山 海瑠

 今回の巡検では,様々な災害の痕跡を見ることができました。なかでも,「大川小学校は津波で多数の犠牲者が出た哀しい場所というだけではなく,子どもたちが楽しい時間を過ごした場所である」という語り部の方のお話が印象に残っています。そこで生きた命があることを忘れてはいけないと改めて思いました。今,楽しい思い出で溢れている場所を哀しい場所にしてしまわないためにも,災害科学科としてこれからも勉強に励んでいきたいと思います。

 

村上 尊琉

 私自身東日本大震災では津波を見たり,大きな被害を受けたりしなかったため,震災についてたくさんのことを知っているわけではありませんでした。

 しかし今回の巡検で語り部の方や女川町の被災者の方などから東日本大震災について聞くことで,当時の町の状況や被災者の心理を今まで以上に理解することができました。

 今回の巡検を通して自助の大切さ,そして日頃からの準備が災害時に私たちの命を守ってくれるのだと強く感じることができました。

つくば研修

11月1日(火)~11月2日(水)に1学年災害科学科においてつくば研修を実施しました。

自然科学や災害科学の最先端研究に関する知見を深め,災害理解・防災研究分野への社会貢献の方法について学習をしました。​

 

防災科学研究所 大型降雨実験施設

土木研究所

地質標本館

JAXA

畑山 絢音

 つくば研修は,日本の最先端の研究施設が集まるつくば市を訪れることができるということで,入学前から楽しみにしていた行事でした。

 この研修では,雨を降らせる施設を使って大雨を降らせた実験の一部を見せていただいたり,国際的に災害の被害を減らそうとされている方の講義を聞いたりすることができました。

 これまで私は,身近なことにばかり目が向いていましたが,この研修を通して外にも目を向ける意識を持つことができました。

 

 

村元 勝太

 私はつくば研修に行き,たくさんの事を学ぶことができました。

 防災科学技術研究所では気象災害などの再現の実験を行っていました。雨量が30ミリ程度で大雨,50ミリで警報級の雨など,少ない量に感じたとしても,気象災害はとても危険だと思いました。

 地質標本館では実際の鉱石や地層を見ることができました。

 私は今回のつくば研修を通して,日本では防災,減災のために,様々な取り組みが行われていると知ることができました。

 この経験を活かし,災害科学科として防災・減災活動に繋げていきたいと思います。

土屋先生と行く!!“地球科学”特別講座

1 主   催  株式会社青葉環境保全

2 日   程  令和4年12月17日(土)

3 会   場  東北大学大学院環境科学研究科「エコラボ」

4 参 加 者  科学部4名(普通科1年4名)

5 実施内容・評価

 東北大学大学院環境科学研究科の土屋範芳教授やDiana Mindaleva助教による特別講義と,平山伸夫助教による薄片標本指導を受講した。土屋教授による講義では,2000年から提唱された地殻流体科学について,その先端研究となる岩石-水相互作用(Water-Rock Interaction)について,参加した生徒は熱心に聴講した。プログラウが終了した12:30からは,東北大学に通うインドネシアやスウェーデンからの留学生との交流会も設定され,大学での研究や普段の学生生活について理解を深めた。

6 感   想

▉普通科1年 横田 柊(玉川中出身)

 今回の講座では,土屋先生をはじめ複数の先生方による講義の他にも,研究室を見学させていただいたり,研究室に関わりのある皆さんとの交流を行ったりしました。私は地学や地球科学に関わる機会があまり多くなかったので,今回の講義で初めて知ることが多く,とても有意義な時間を過ごすことができました。また,普段あまり関わることのできない留学生の方々との交流の中で,自分と異なる意見の貴重さや,私自身の経験不足を感じることができ,多くの学びがありました。今回学んだことを糧にして,新たな学びにつなげたいと思います。

第8回全国ユース環境活動発表大会東北地方大会

1.目   的

 科学部において,日頃取り組んできた研究の成果を発表し,参加者との対話を通じて相互交流を行うことで,発信力やコミュニケーション力の向上と,探究心の一層の伸長を図る。

2.主   催 全国ユース環境活動発表大会実行委委員会

       (環境省,独立行政法人環境再生保全機構,国連大学サステイナビリティ高等研究所)

3.期   日 令和4年12月11日(日)

4.会   場 TKPガーデンシティ仙台

5.発表題・参加者

  『マクラギヤスデの生息北限と未知なる生態を探るPart2』

  〈 SS科学部ヤスデ班 〉3名(普通科2年2名,災害科学科2年1名)

6.感   想

▉普通科2年 濱野 瑞紀(中野中出身)

 私たちは,この大会に向けてマクラギヤスデと環境との関わりについて改めて考えを深め,その情報をもとにレポートにまとめるなど,大会に向けて様々な準備を行ってきました。研究要旨と発表動画を大会事務局に提出し,その後審査された結果,東北大会に進むことができました。

 東北大会に向けて改めて発表内容を練り直し,全国大会出場を目標に挑戦するはずでしたが,大会当日にメンバー全員が体調不良となってしまい,会場での参加を断念しました。しかし,発表動画で審査していただけることになり,結果「優秀賞」を受賞することができました。会場で直接発表できなかったことは残念ですが,会場での発表の様子は今後動画公開されるので,そこで各校の発表を見て視野を広げたいと思います。

*大会の概要や発表動画等(今年の動画については今後掲載予定)について,詳細はユース環境活動発表大会HP(https://youth.erca.go.jp/)まで。

大会会場の様子

第22回環境甲子園受賞授与式

1 主   催  NPO法人環境会議所東北

2 日   程  令和4年12月13日(土)

3 会   場  TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口

4 発表題・参加者

  ★奨励賞

  「マクラギヤスデの北限と未知なる生態を探る ~地球温暖化による生息域の拡大~」

  〈科学部〉3名(普通科2年2名,災害科学科2年1名)

5 実施内容・評価

 本校科学部ヤスデ班は,地球温暖化とマクラギヤスデの生息範囲に関する調査・研究をレポートにまとめ,標記の大会に応募しました。結果,この取組が評価され“奨励賞”を受賞することができました。授与式では受賞校によるプレゼンが行われ,研究における着眼点や研究手法など,参加した生徒は大いに刺激を受けました。

6 生徒感想

▉普通科理系2年 濱野 瑞紀(中野中出身)

 私たちにとって2回目の参加ということもあって,この大会には気合いが入っていました。ヤスデ班の皆で役割を分担しながら,先行研究を含めた今までの調査・研究について,環境との関わりを関連付けながら5ページのレポートにまとめました。部活動の顧問の先生にも沢山の指導をもらい形にすることができました。審査の結果,昨年に引き続き今年も奨励賞を受賞することができました。自分たちの研究が認められたことがとても嬉しいです。作品のみならず,自分自身も昨年と比較して成長できたことが実感できました。

土サミット~災害と土~ TOKYO 2022

 10月21日、ホテルニューオータニ東京で開催された「土サミット」に災害科学科1年生2名が参加しました。「土サミット」は、行政機関・建設業界・学会の関係者など多くの方が土の適切な利用促進について情報を発信・共有するもので、今年は「災害と土」をテーマとして行われました。その参加者の方々に対して災害科学科の活動や研究内容を紹介し、様々な角度からいだだく質問に対して自分の言葉で丁寧な説明をしながら、各業界の方や東京の高校生との交流を行いました。また、「災害と土」に関する講演や研究発表を聞くことで知見を広げることができ、非常に貴重な経験となりました。

 

【生徒感想】

▉災害科学科1年 髙内天斗(鶴谷中出身)

 今回の土サミットを通して学んだことは、他人の話をよく聞き、理解しようとする姿勢がとても大切であるということです。実際、自分たちの発表を聞いてくれた人たちは、きちんと僕たちの説明を聞き、自分で理解し、その上で質問をしてくれたのでとても発表しやすかったです。僕たちが発表を聞く際も、僕たちが分かりやすいように発表してくれたため、とても良い経験になりました。

 

▉災害科学科1年 山本陸(高崎中出身)  

 私たちの発表を聞きに他の高校が来るなど、発表だけでなく、他校や企業の方などと交流することができ、とても良い経験になりました。今後の改善点は、声のメリハリをつけ、大事なことを強調することです。災害科学科での活動や浦戸巡検で学んだことをより多くの人に伝えることができて良かったです。

 

 

SSH4年次(2021年度)

SSH4年次(2021年度)

つくばScience Edge 2022 に参加しました

1 目 的

 全国規模の研究活動発表会の一つである「つくばScience Edge 2022」に参加し,ポスター発表や各種サイエンスワークショップでの体験を通して,先端科学技術に関する知見を深めるとともに,思考力,判断力,表現力の向上を図りつつ,今後の進路選択の一助とする。

2 期 日  令和4年3月25日(金)~26日(土) 1泊2日

3 会 場  つくば国際会議場(茨城県つくば市)

4 ポスター発表題

 2年災害科学科 3題

  蔵王火山シミュレーション

  河川浸食と私たちができる防災対策

  都市型津波と対策について ~津波発生装置を用いた津波シミュレーション~

 2年普通科 4題

  髪の毛の不思議

  果物で発電

  大根の辛みと抗菌作用

  なぜスロープは採用されにくいのか

 科学部 3題

  未知なる生物「マクラギヤスデ」の生息北限を探る

  クリオネ観察日記 〜長生きさせるための条件〜

  環境調査活動から学ぶ環境保全の取り組み

5 実施内容・評価

 「つくばScience Edge2022」に全国各地の19都道県より,全147チーム延べ567名(2日間計)の参加があった。本校から10題の発表を行ったが,全国規模の大きな発表会への参加と言うことで,参加した生徒は会場の規模に圧倒されながらも,多くの参加者と活発な意見交換を行った。参加生徒は個々に大きな経験を得ることができた2日間となった。

 6 生徒感想

■普通科2年 安達啓太(仙台市立中野中出身)

 様々な学校の人と意見交換することで,自身の研究での課題や,参考になることを他の研究発表から見つけることができた。今回の経験は将来の役に立つものだった。

■普通科2年 柏木幸男(塩竈市立玉川中出身)

 今回参加したことにより,多くの生徒や講師の方より意見をいただくことができ,自身の実力の無さと実験の発展性を深く知ることができました。これからも精進していきたいと思います。

■災害科学科2年 三浦誠鈴(仙台市立館中出身)

 自分の発表はもちろんのこと,他県の高校生の研究を見て,理系の面白さを知り,視野を大きく広げる良い機会だった。発表するまでに大変なこともたくさんあったが,参加して本当に良かった。

災害科学科生徒が『ぼうさいこくたい2021』に参加してきました。②

ぼうさいこくたい2021 報告②

 

ぼうさいこくたい2021の2日目には本校の体操服を作ってくれている株式会社明石スクールユニフォームカンパニーさんのセッション『こどもが夢中になる防災教育〜主体的・対話的深い学びの具体的展開〜』に本田このみと若山亜莉沙が登壇し,これまでの学びや災害科学科に入った理由などを説明し,前林清和教授(神戸学院大学)や諏訪清二先生(防災教育学会会長),榊原隆様(上記会社第二販売部部長)とともに防災教育を実際に受けている立場から対談を行いました。多くの人が聴いてくれている中でも,堂々と自分たちの考えを伝え,ディスカッションを行うことができました。

 

 

本田このみ(災害科学科2年)

普段は会うことができない災害に携わる人に自分たちの取組を伝えることができて嬉しかったです。2日目のセッションでは,自分の意思をはっきりと伝えることができ,それに対して登壇者の方々がしっかりと目を見て聞いてくれたし,様々な視点から意見を頂くことができました。自分の考えをもっと深めて行動につなげていきたいと強く思いました。2日間の学びをこれからの課題研究や学習,進路に活かし,繋げていきたいと思います。

 

 

若山亜莉沙(災害科学科2年)

最初はすごく緊張していたけど,登壇者の方々の話を聞いて,また違う視点から物事を見ることができました。前林教授や諏訪先生,榊原さんが私の話も丁寧に最後まで聞いてくれ,自分たちの活動を認めてもらえたように感じて嬉しかったです。様々な質問に答えたり,こちらからも質問をしたりすることで,自分の考えを表現する力や対応力が鍛えられたと感じます。この経験をこれからの学びや進路実現につなげていきたいです。

災害科学科生徒が『ぼうさいこくたい2021』に参加してきました。

ぼうさいこくたい2021 報告①

令和3年11月6日(土)〜7日(日)ぼうさいこくたい2021に災害科学科2年生4名が出場してきました。全国から非常に精力的かつ先進的に防災・減災・復興に取り組んでいる研究機関や官公庁省,NPOをはじめとした諸団体や企業が集まり,それぞれの活動を報告し,学ぶことのできる場です。その中に,多賀城高校が唯一の高校生として本校の取組を発表してきました。研究者や企業の中心となる方々に加え,多くの一般の方にも本校の取組を聞いていただき,高校生だからこそできること・伝えられることを生徒たちが精一杯伝え,対話を通して深く考える機会となりました。各プレゼンブースも非常に参考になる取組ばかりで,改めて防災・減災・復興への取組を多くの人々とともに進めていくこと,さらに広げていくことの重要性を再認識させられました。

 

玉川淳之介(災害科学科2年)

日頃当たり前に行なっている災害科学科の活動は,他の人から見ると特別なもので,これからの防災・減災へとつながる非常に重要なものなのだと実感しました。企業などのブースでは,今まで知らなかった防災への取組や製品があり,災害科学科の学びにとって大きなプラスになったと感じます。

 

菅原啓太(災害科学科2年)

今回,ブースで2日間発表して,自分たちの活動は全国的にも珍しく,改めて自分たちの活動はこれから多くの人のためになるものだと感じました。しかし,専門家のセッションや他のブースの説明から,まだまだ自分がやらなくてはいけないこと・学ばなければならないことが多いことも実感しました。2日間で新しく知ったことや興味深いと感じたことをこれからの学びや課題研究に活かしていきたいです。

JR東日本 宮城野運輸区における津波避難に対する意見交換会

災害科学科1,2年生10名が,令和3年8月10日に東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)宮城野運輸区の協力により,電車に乗っている時に地震・大津波警報が発令された場合の避難方法についての意見交換会を行いました。

 まず,JR東日本の安全対策を職員の方から紹介いただき,本校災害科学科の取組を発表しました。それらの取組をもとに,高校生から率直な質問をさせていただきました。JR東日本宮城野運輸区には本校の最寄り駅である下馬駅があり,通学等で日常的に利用させていただいている生徒も多くいたため,最初は緊張した様子だった生徒たちも次第に防災や減災の視点からの質問も出るようになり,休憩時間にも各自で職員の方と意見交換を行いました。

 次に,地震・大津波警報が発令されたときを想定した電車からの避難訓練にも参加させていただきました。組み立て式の階段を利用した降車だけでなく,電車から線路に飛び降りる避難方法も教えていただきました。生徒から「電車から線路までは思っていた以上に高さがあった。しかし,きちんとした降り方をすれば恐怖感はなく降りることができた。」などの意見があがりました。また,「地震・大津波からの避難では電車の運転手と車掌の2名で多くの乗客を避難させるため,率先避難者と呼ばれる一般の乗客の協力が必要です。そういった避難を率先して実行できるように避難方法を考えていくことに加え,自分の住む地域の避難場所はどこなのかといった地域の理解が必要だと感じた。」といった意見もあがりました。

 最後に,シミュレーターを利用した運転体験・車掌体験をさせていただきました。

 日頃なかなか考える機会がない,電車に乗っているときの津波避難の方法を様々な経験を通して幅広い視点から考える貴重な機会になりました。この意見交換会で感じた課題や災害を学ぶ高校生ならではの気づきを課題研究でさらに深め,次回の意見交換会で提案します。

 この場を借りて,貴重な機会をいただいたJR東日本宮城野運輸区の関様をはじめ,高校生の素朴な質問にも丁寧にあたたかく答えてくださった職員の皆様に感謝申し上げます。

令和3年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会

 

1 目  的

 東北地区6県のSSH指定校など,自然科学等の課題研究に取り組んでいる高校生が,授業や部活動で取り組んできた研究成果を発表し,発表者との対話を通じて相互評価を行うことで研究のレベルアップにつなげる。さらに,新たな価値を創造し,国際的課題を解決する人材となる高校生らの研究活動を支援する地域の体制づくりに繋げる。

2 期  日 令和4年1月22日(土) 9:00~16:00

3 会  場 オンライン開催

4 口頭発表題・参加生徒 大根の辛みと抗菌作用 普通科理系2年5名

5 実施内容・評価

 研究の成果を,東北6県のSSH指定校の生徒に向けて発表することで,プレゼンテーション力や多角的な視点で見る力を養うことができた。また,質疑応答により研究を見つめ直し,そこから新たな課題を発見する良い機会となった。

6 生徒感想

■     普通科2年 渡邊 優奈(利府中出身)

大学教授の方々からの質疑を受け,自分たちの研究に新たな視点が生じ,研究に対する意欲がさらに湧きました。今回受けた質問や疑問に対して,より研究を深めて解決していきたいと思います。

■     普通科2年 富松 那心(多賀城二中出身)

発表会に参加して,学びを深める良い機会になりました。自分たちが発表したときには,自分たちでは気づかなかったことに気づかされました。また,他の学校の発表からもスライドのデザインやグラフや表の使い方など,多くのことを学ぶことができました。

 

実習交換「伊豆沼研修」(北海道滝川高校道外研修「東北巡検」)

1 目 的

(1)ラムサール条約に指定されている伊豆沼・内沼保護区におけるフィールド調査により,人と自然環境の共生の在り方や保全の取り組みを学び,自然環境を科学的に見る能力を養う。

(2)自然科学と災害,社会と環境など多角的な視点から物事を考える能力を養い,科学的リテラシーの向上を図る。

(3)高校生,研究者,自然保護に関わる人々との交流を積極的にはかることで発信力を磨き,よりよい社会の形成者としての資質を磨く。

(4)県外校との交流を通じて,コミュニケーション能力と今後の学習や探究活動へのモチベーションを高める

 

2 主 催  北海道滝川高等学校

 

3 日 程  2022年1月5日(水) 蕪栗沼,化女沼,伊豆沼ウェットランド交流館

       2022年1月6日(木) 伊豆沼,宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター

 

4 参加生徒 災害科学科1学年 4名

       普通科  1学年 9名

 

5 対応者 北海道釧路湖陵高等学校     教諭      長澤 秀治 氏

           同          教諭      藤田 秀樹 氏

      宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団 総括指導員   藤本 泰文 氏

      大崎市役所産業経済部      自然環境専門員 鈴木 耕平 氏

 

6 実施内容・評価

 初日は,マガンやヒシクイを中心とした渡り鳥の観察とガンの「ねぐら入り」の観察,そして交流会を行った。蕪栗沼や化女沼に加えた広大な水田地帯における野鳥と人々のくらしの関連性と問題点について学ぶことができた。交流会では,それぞれの学校や地域の特徴について意見交換を行った後,学校生活や研究活動に関して話し合うなど,充実した内容であった。

 2日目は,-7℃の厳しい寒さの中,伊豆沼においてガンの「ねぐら立ち」を観察した後,クサレダマ(湿性植物)の移植作業と冬眠昆虫の採集を行った。森と湿原,そして人の暮らしとの接点を学ぶことができた。

 

7 生徒感想

■ 普通科1年 文屋 咲良(岩切中出身)

 今回,北海道滝川高校の皆さんと巡検を一緒に行い,伊豆沼や蕪栗沼,化女沼を巡りマガンやハクチョウを見る機会が得られて,とても勉強になった2日間になりました。それぞれの沼に特徴があり,伊豆沼では約10万羽のマガンが暮らしていることにとても驚きました。その他にも,自分の知らなかった渡り鳥の習性や環境保全の実際について詳しく知ることができて,とても充実した巡検になりました。今回の巡検で得た体験や知識をこれからの課題研究に生かして,課題を掘り下げて自分で解決し,周囲を納得させられるような研究にしたいと思いました。

■ 普通科1年 吉田 理桜(塩釜一中出身)

 巡検に参加して特に印象に残ったことは,伊豆沼でのガンの「ねぐら立ち」の観察です。餌を求めて近くの田んぼへとガンが一斉に飛び立った時には,空一面をガンが覆いとても迫力があり感動しました。その後行われた講話では,伊豆沼と隣接する内沼の課題について学びました。この地域が抱える課題は他人事ではなく,私たちも考えなければならないことばかりだと思いました。また,北海道滝川高校の生徒さんとも交流を深めることができ,この2日間は本当に充実したものでした。今回の巡検で学んだことは,必ず次に生かせるようにしたいです。

第21回環境甲子園受賞授与式

1 主   催  NPO法人環境会議所東北

2 日   程  令和3年12月18日(土)

3 会   場  TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口6D

4 発表題・参加者

  ★奨励賞

  「SDGsの取組 マクラギヤスデの生息北限と未知なる生態に迫る」

  〈科学部〉3名(普通科1年2名,災害科学科1年1名)

5 実施内容・評価

 本校科学部のチームは,地球温暖化とマクラギヤスデの生息範囲に関する調査・研究をレポートにまとめ応募したところ,奨励賞を受賞しました。全国18校24件の応募の中からの受賞となります。授与式で行われた受賞校によるプレゼンでは,研究における着眼点や研究手法など,参加した生徒は大いに刺激を受けました。

6 生徒感想

■災害科学科1年 池田 蓮(多賀城中出身)

今回授与式に出席して,他校の生徒達が工夫した点や大変だったところを知ることができました。また,自分たちも同様に工夫した所などを話し,その中で真夏にサンプリングした時の体験談を話した時には,会場の皆さんに共感してもらうことができました。講評の際には,「これからの研究に期待します」とのお言葉をいただき,今後も研究に励んでいきたいと思いました。今回の経験をこれからの活動に活かしていきたいです。

第44回日本分子生物学会年会・高校生研究発表

1 目  的  科学部において,日頃取り組んできた研究の成果を発表し,参加者との対話を通じて相互交流を行うことで,

       発信力やコミュニケーション力の向上と,探究心の一層の伸長を図る。

2 主  催  MBSJ 日本分子生物学会

3 日  程  2021年12月3日(金) 13:00~14:15口頭発表,14:15~15:30ポスター発表

4 会  場  パシフィコ横浜 展示ホール(神奈川県横浜市西区みなとみらい)

5 発表題・参加者

       『未知なる生物「マクラギヤスデ」の生息北限を探る』

       〈科学部ヤスデ班〉3名(普通科1年2名,災害科学科1年1名)

6 実施内容・評価

    調査・研究に取り組んできた成果を学会で発表する機会を得ると同時に,研究者との意見交換を通じて新たな課題を発見することができた。大規模会場で開催された本大会において,一線で活躍する研究者を前にした口頭発表及びポスター発表で経験した体験は,参加した生徒にとって非常に多くの情報をもたらした。

7 感  想

■普通科1年 濱野 瑞希(中野中出身)

    発表本番では,それまで練習を積み重ねてきたこともあり,改善点は多くあるものの伝えたいことを相手に伝えることができたと思います。早口になってしまった点や質問に対して積極的に答えられなかった点など反省すべきこともありましたが,様々な研究発表を見て新しい知識が身に付き,ポスターへのまとめ方などを学ぶこともでき,学会への参加は自分にとってとても大きな経験となりました。

■普通科1年 鈴木 侑女(中野中出身)

    他の高校生や大学生などの発表を聞いてみると,どれも興味が湧いてくる魅力的な研究がたくさんありました。発表の仕方,例えば間のとり方や話す速さなど参考にしたと思います。また,ポスターの構成の仕方や表現方法を見て,良かった点を自分たちのポスターづくりに取り入れたいと思います。質疑応答で多くの研究者からいただいたアドバイスについては,今後じっくりと考えより良い研究になるようにつなげていきたいと思います。

■災害科学科1年 池田 蓮(多賀城中出身)

 口頭発表の時には,多少早口になってしまいましたが,はっきりと研究内容を伝えることができたと思います。ポスター発表では,スムーズには話すことができ,質疑応答の際にも自分なりにきちんと応じることができたと思います。学会で発表できたこの経験から,自分たちの研究と発表する技術に自信がつきました。今回学んだことをこれからの活動に活かしていきたいです。

災害科学科2年生が栗駒・気仙沼巡検に行ってきました(10月27日~29日)

災害科学科2年生がSSHスキルアップ研修Ⅱ「栗駒・気仙沼巡検」として,岩手宮城内陸地震の被災地である栗原市・一関市に加え,気仙沼市・南三陸町で東日本大震災に対する理解を深めました。

<1日目>

東北大学の高嶋礼詩教授を講師に迎え,岩手宮城内陸地震を扱いました。栗原市ジオパークビジターセンターを訪問後,ジオガイドさんの案内によって荒砥沢ダムや崩落地を訪問し,発生から13年を経た岩手宮城内陸地震を学びました。午後に訪れた祭畤震災遺構では,地震によって大きく破壊された橋を目の当たりにし,地すべり災害がどのような背景によって引き起こされたのか,現地で高嶋先生から解説いただいた後,夜は仙台近辺の歴史を振り返り,どのような過程を経て岩手宮城内陸地震に至ったのか,そして過去のカルデラ噴火による火砕流堆積物が広範囲で滑ったことに起因することを学びました。

<2日目>

気仙沼市に移動し,気仙沼市復興祈念公園から内湾地区の位置関係を把握した後,リアス・アーク美術館に移動。館内見学後,山内宏泰館長との意見交換会を行いました。自身が抱いた疑問・考えをアウトプットし,館長との議論は予定の時間を超えるほどでした。昼食後,内湾地区を散策。この土地の文化や産業に触れる時間としました。

午後は気仙沼市東日本大震災津波伝承館へ移動し,芳賀一郎先生からの講話の後,気仙沼向洋高等学校KSC「向洋語り部クラブ」の皆さんに館内を語り部として案内していただきました。本校も「まち歩き」を実施していますが,震災を語り継ぐ活動に取り組む同年代がここにもいることに,背中を押された様子でした。

夕食後は気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ(pier7)を会場に,気仙沼市大浦地区での防災活動に取り組む吉田千春さんを講師に招き,災害時の人権がいかに大切かを考える場を持ちました。少子高齢化が進む地域で実践してきた防災活動とは,どのような配慮があって可能になっていったのか,吉田さんの取り組みを知るとともに,車座となって議論し互いの考えを共有する活動を通して,今後高齢化が進む地域で防災減災を考えるにはどのような視点が必要かを学びました。

<3日目>

朝食前に希望者を対象として,魚市場見学を行いました。早朝にもかかわらず14人の生徒が参加し,講師の阿部正人先生の案内のもと,早朝から鰹の水揚げの様子を見学しました。水産業の片鱗を垣間見るとともに,この地域がいかに漁業とともに栄えてきたかを肌で感じることができました。

朝食後は大谷海岸・小泉海岸2つの防潮堤に実際に立ち,地域住民との合意形成の末に砂浜を残すことに成功した大谷海岸防潮堤,後背地がそのままとなっている小泉海岸防潮堤の様子を対比し,復興とはその地域に人が住まうことが前提であり,その議論にいかに地域住民が参画できるかの重要性を考えました。

午後は南三陸町語り部であるホテル観洋・伊藤 俊さんの案内により,南三陸町震災遺構高野会館,南三陸町防災庁舎跡を巡りました。特に高野会館は実際に内部へ入って細部も見学し,現在ではなかなか見ることが難しい「全く手の加えられていない10年前そのままの遺構」に圧倒されるばかりでした。

午後はホテル観洋での昼食後,ホテル内ホールで振り返りのワークショップを展開しました。阿部先生のファシリテーションのもと,これまでの行程を振り返り「これからどんな課題意識を持って取り組んでいくかを考える」をテーマに,ペアトーク・OST(オープンスペーステクノロジー・一人ずつ30秒プレゼンを通して,自らの学びの振り返りと今後への決意を共有しました。

2泊3日という長丁場でしたが,二つの災害を科学的・社会科学的に捉え,災害そのものへの視点は単一なものではないことを改めて学ぶ場となりました。今後の災害科学科諸君の飛躍に今回の巡検が強き足がかりとなって,防災・減災・伝災を学んだ者として未来を担う有為な人材になってほしいと願っています。

 

<荒砥沢ダム上方・冠頭部でジオガイドさんから学ぶ(10/27栗原市)>

<荒砥沢ダム上方・冠頭部でジオガイドさんから学ぶ(10/27栗原市)>

 

<東北大学・高嶋先生の講話(10/27一関市文化センター)>

<東北大学・高嶋先生の講話(10/27一関市文化センター)>

 

<「東日本大震災の記憶と津波の災害史」見学(10/28気仙沼市リアス・アーク美術館)>

<「東日本大震災の記憶と津波の災害史」見学(10/28気仙沼市リアス・アーク美術館)>

 

<気仙沼向洋高等学校語り部とともに(10/28気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館)>

<気仙沼向洋高等学校語り部クラブの皆さんとともに(10/28気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館)>

 

<吉田千春さんによる講話・ワークショップ(10/28気仙沼市ひと・まち・しごと交流プラザ)>

<吉田千春さんによる講話・ワークショップ(10/28気仙沼市ひと・まち・しごと交流プラザ)>

 

<海水浴場で名高い大谷海岸・大谷海岸防潮堤を行く(10/29大谷海岸防潮堤)>

<海水浴場で名高い大谷海岸・大谷海岸防潮堤を行く(10/29大谷海岸防潮堤)>

 

<小泉海岸防潮堤に立ち,阿部先生とともにその規模をこの目で確かめ,考える(10/29小泉海岸防潮堤)>

<小泉海岸防潮堤に立ち,阿部先生とともにその規模をこの目で確かめ,考える(10/29小泉海岸防潮堤)>

 

<一切手が加えられていない,高野会館内部で伊藤 俊さんの説明。あの日ここは何が起こったのかを聞き,考える(10/29南三陸町震災遺構・高野会館)>

<一切手が加えられていない,高野会館内部で伊藤 俊さんの説明。あの日ここは何が起こったのかを聞き,考える(10/29南三陸町震災遺構・高野会館)>

 

<南三陸町防災対策庁舎跡を背後に(10/29南三陸町震災復興祈念公園)>

<南三陸町防災対策庁舎跡を背後に(10/29南三陸町震災復興祈念公園)>

 

<振り返りのワークショップ(10/29南三陸ホテル観洋)>

<振り返りのワークショップ(10/29南三陸ホテル観洋)>

 

<今回の巡検を通して今後自分が取り組みたいことを共有する(10/29南三陸ホテル観洋)>

<今回の巡検を通して今後自分が取り組みたいことを共有する(10/29南三陸ホテル観洋)>

 

<参加生徒の振り返りレポート>

<参加生徒の振り返りレポート>

アースサイエンスウィークin仙台・高校生発表

1 目  的

 アメリカ地球科学研究機関AGI(American Geosciences Institute)は,市民が地球科学や自然科学の理解を深め,惑星の進化を学び,地球環境史を認識するために,国内外のイベント「Earth Science Week」を開始。2013年頃から日本地球惑星科学連合(JpGU)宛に協力についての打診があり,検討期間を経て2018年から開催している。

    本年度,日本におけるメインイベント会場で行われる高校生発表に参加することで,日頃取り組んできた研究の成果を発表し,参加者との対話を通じて相互交流を行うことで,発信力やコミュニケーション力の向上と,探究心の一層の伸長を図る。

2 主  催  アースサイエンスウィークジャパン実装委員会

3 日  程  2021年10月30日(土) 10:00~17:00

              31日(日) 10:00~17:00

4 会  場  スリーエム仙台市科学館

5 ポスター発表題・参加者

  「都市型津波と対策について」〈災害科学科〉2年4名

  「関東大震災とイチョウの防火性について」〈災害科学科〉2年4名

  「蔵王火山シミュレーション」〈災害科学科〉2年6名

  「私たちに何が出来るだろうか ~率先避難者たれ~」〈災害科学科〉2年5名

6 実施内容・評価

 災害科学科2年生19名が参加した。これまで課題研究で取り組んできたその成果を発表する貴重な機会を得ると同時に,地学分野の研究者や他校生と交流し,研究内容における新たな課題を発見したり,興味を引くポスター作成のヒントを得たりすることができた。

7 感   想

■災害科学科2年 佐々木拓夢(田子中出身)

 初めてのポスター発表であり,慣れない中での発表でしたが,回数をこなしていく度に段々慣れてきて,その発表の中で改善点も見つかるなど,とても良い経験になりました。また,質疑応答の際に自分たちが予想もしないような質問だったり,アドバイスをいただいたりしたことで,次の発表の機会にはもっと良い発表ができるような気がします。今後は研究内容を更に発展させていきたいです。

■災害科学科2年 淡谷倖(田子中出身)

 今回の研究発表を通して,自分たちの研究はもっと良くしていけると思いました。なぜならば,私は4回くらいポスター発表を行ったのですが,全ての発表で全く違う質問やアドバイスをいただき,その質問にしっかりと答えることができませんでした。この経験を今後の研究につなげ,研究を深めてきちんとした発表ができるようにしたいです。

SSH3年次(2020年度)

SSH3年次(2020年度)

各種大会で参加・発表しています!~SSH実践事例(各種大会報告)~

2 学年課題研究 各種大会で参加・発表しています!
~SSH 実践事例(各種大会報告)~
本校では、各学年で課題研究に取り組んでいます。コロナ禍で、webでの参加が多くなりました。このような中で、発表の機会をいただいたことに感謝いたします。生徒たちの感想を含め、詳細をご紹介いたします。

各種大会報告  2学年課題研究.pdf

令和2年度 災害科学科SSHスキルアップ研修Ⅱ「栗駒・気仙沼巡検」

災害科学科2年生が対象の「栗駒・気仙沼巡検」の報告書をアップしました。これまでの災害科学科での学びをより深めるべく,岩手宮城内陸地震の被災地,そして東日本大震災の被災地を巡り,さまざまな先生方と議論を重ねてきました。

詳細は以下のリンクからご覧下さい。

R2_HP_災害科学科栗駒・気仙沼巡検.pdf

令和2年度 東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会

令和2年度 東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会

(東北地区SSH指定校課題研究発表会)

1 目  的

 東北6県のSSH指定校など,理数系の課題研究に積極的に取り組んでいる高校生が授業や部活動で取り組んできた研究成果を発表し,発表者との対話を通じて相互交流・評価を行うことで切磋琢磨し,これからの活動や研究の質・量の両面で活性化を図る。

2 日  時  2021年1月29日(金) 12:30~18:00 口頭発表

            1月30日(土)  9:00~12:00 ポスター発表

3 会  場  奥州市文化会館Zホール(岩手県奥州市)

4 発表題・参加生徒

 口頭発表,ポスター発表

  「塩竈市浦戸桂島・野々島における地質構造」

   〈課題研究〉5名(災害科学科2年5名)

 ポスター発表

  「都市型津波の脅威と影響

    ~津波発生装置を用いた南海トラフ巨大地震発生時の津波シミュレーション~」

   〈課題研究〉4名(災害科学科2年4名)

  「グレープフルーツを食べた後の味覚の変化」

   〈課題研究〉3名(普通科文系2年3名)

 5 実施内容・評価

 課題研究で取り組んできた成果を校外の聴衆に向けて発表することで,プレゼンテーション能力を大きく向上させることができた。更には,他校における多様な研究への取組や優れた表現技法を学ぶ良い機会となった。参加した生徒が得た経験は,校内での発表以上の収穫をもたらし,今後の研究活動の質を高めるきっかけとなるものである。

 6 生徒感想

▉災害科学科2年 久我 美咲(幸町中出身)

 今回の発表会では,たくさんの気付きや発見がありました。初日の口頭発表では,大学の教授からたくさんの助言をいただき,ポスターのデザインのあり方や発表方法など基礎の基礎から課題が見つかりました。また,質疑応答では自分の想定外の質問が投げかけられた時に応答に困りました。2日目に行われたポスター発表では,他校の着目点が斬新だったりレイアウトが綺麗だったりして,同じ学校の中だけで比べていたら視野が狭まるなと感じるとともに,何事もチャレンジして吸収していくことが大切だと思いました。自分たちでは完璧だと思っていたものが周囲から見ると足りない部分があるんだと改めて感じました。今後は,今回不足したり不明だったりした部分を無くし,万全の状態でつくばScience Edgeに臨みたいと思います。

▉普通科文系2年 佐藤 蒼太(高崎中出身)

 私が所属した課題研究班は,2日目のポスター発表に参加しました。初日の各高校の口頭発表では,どの研究も興味深く,集中して聞き入ることができました。全ての発表が終わるころには既に5時間が経過していましたが,どの発表も内容や態度が素晴らしかったため,明日のポスター発表では自分も気を引き締めなくてはと感じました。2日目のポスター発表本番では,緊張に飲み込まれることなく,自分たちの発表を落ち着いてこなすことができました。発表後の質疑応答の時間には,大学教授の方々から的確なアドバイスや,意見と質問をいただき,自分たちの研究に対する興味と意欲をより一層高めることができ,研究の新たな方向性を見つけることができました。

口頭発表の様子発表会参加者

第6回全国ユース環境活動発表大会 東北地方大会

第6回全国ユース環境活動発表大会 東北地方大会

1 目  的

 環境活動を実践する高校生が一堂に会し,創造力を働かせて行う自らの環境活動を発表し,相互研鑽を行う。

2 主  催  全国ユース環境活動発表大会実行委員会

       (環境省/独立行政法人環境再生保全機構)

 3 審  査  一次選考(発表動画):2020年11月25日(水)~11月27日(金)

        高校生・教諭審査:2020年12月1日(火)~12月14日(月)

        審査委員審査:2020年12月15日(火)

 4 発表題・参加者

  「宮城県多賀城高校Bursa.バスターズ ~多賀城高校の松枯れの原因を探るPartⅣ~」

  〈科学部〉4名(普通科1年1名,普通科2年3名)

   ★優秀賞★

 5 実施内容・評価

 科学部マツ班として日頃研究している内容を,環境活動の視点で捉え直しレポートにまとめ,大会にエントリーした。活動レポートを作成して応募し,一次審査を通過したあとに動画を作成しWebに投稿するという形態であった。

 地方大会進出校は,予選を通過したすべての団体の動画を見て審査に加わるという趣向であり,他校の活動内容や動画作成の技術を見ることで,生徒は大いに影響を受けた。

 6 生徒感想

■普通科1年 三橋倭士(仙台市立岩切中出身)

 他校の環境への取り組みを見て,自分たちには無い発想や考え方を知ることができました。特に印象に残っている発表は,地中熱を利用した融雪についての活動報告です。地中熱は地熱と比べて陸上のほとんどの地域で利用でき,二酸化炭素の排出量が少ないという点に大変驚きました。動画を撮る方法も参考になる点がたくさんありました。今回他校の発表から学んだ点を私達の今後の活動に活かし,より良い研究ができるように努力したいです。

第20回環境甲子園

第20回環境甲子園

1 目  的

 環境共生・持続可能な社会(SDGs)の実現を目指し,エネルギー問題(省・創・蓄)やゴミ問題など様々なテーマで取り組んでいる調査や研究,普及活動などの成果をとりまとめ,発表することで,科学的思考力や課題発見力,課題解決力,プレゼンテーション能力の向上を図る。

2 主  催  NPO法人環境会議所東北

3 審査通知  2020年11月 4日(水)

4 表 彰 式  2020年12月12日(土)13:30~15:00 *オンライン

5 発表題・参加者

  「宮城県多賀城高校Bursa.バスターズ ~多賀城高校の松枯れの原因を探るPartⅣ~」

  〈科学部〉12名(普通科1年4名,普通科2年4名,災害科学科2年1名,普通科3年3名)

    ★特別奨励賞★

6 実施内容・評価

 日頃研究している松枯れの研究を環境活動の視点で捉えてレポートにまとめ,標記の大会にエントリーした。校内における松枯れの原因を追求し,更にはアカマツの樹勢の衰えを誘引する環境条件を検討し,4年間の研究をレポートにまとめた。

 審査の結果,特別奨励賞を受賞し,オンラインによる表彰式に参加した。自分たちの研究を他県の生徒に伝えることができたほか,他校の取組について情報交換をする場が設けられ,今後の活動につながるものとなった。

7 生徒感想

■普通科2年 志田昌也(多賀城市立高崎中出身)

 今大会はレポート形式で審査されることから,データをいかに簡潔にまとめるかという点に集中しました。これまで4年間継続した調査データに加え,最近の土壌成分の検出データを組み込み,レポートの推敲と再構成を重ねて苦労の末に提出しました。

 皆で協力してレポートを作る中で,私達はデータを簡潔にまとめる力と情報を的確に伝える力の2つを伸ばすことができました。

写真 オンライン表彰式(2020年12月12日)

第73回宮城県高等学校生徒理科研究発表会

第73回宮城県高等学校生徒理科研究発表会

1 目 的
 日頃取り組んだ研究の成果を発表するとともに,大学教員や高校教員との質疑応答を通して,科学的思考力や課題発見力,課題解決力,プレゼンテーション能力の向上を図る。

2 主 催  宮城県高等学校文化連盟自然科学専門部,宮城県高等学校理科研究会

3 日 時  2020年11月10日(火)10:00~11:30,13:00~15:00

4 会 場  東北大学サイエンスキャンパスホール,青葉記念会館

5 発表題・参加者   ※ 全て優秀賞
  「紙飛行機がよく飛ぶ条件 ~どこまでも遠くへ~」
   〈科学部〉5名(1年5名)
  「食品電池 ~食べ物で電池は作れるか~」
   〈科学部〉4名(1年4名)
  「塩の結晶の形について ~塩化ナトリウムの結晶の形成はどうなっているの?~」
   〈科学部〉3名(1年3名)
  「カタラーゼの最適pHについて」
   〈科学部〉2名(1年2名)
  「ネギの根にとって生きやすい、育ちやすい環境を考える」
   〈科学部〉2名(2年2名)
  「宮城県多賀城高校Bursa. バスターズ~多賀城高校の松枯れの原因を探る PartⅣ~」
   〈科学部〉5名(2年5名)
  「不思議な生きもの「マクラギヤスデ」の生態調査」
   〈課題研究〉5名(災害科学科2年5名)
  「塩竈市浦戸諸島の生物の環境適応」
   〈課題研究〉5名(災害科学科1年5名)
  「蔵王における融雪型火山泥流の考察」
   〈課題研究〉3名(災害科学科2年3名)
  「塩竈市浦戸桂島・野々島における地質構造」
   〈課題研究〉5名(災害科学科2年5名)
  「都市型津波の脅威と影響
    ~津波発生装置を用いた南海トラフ巨大地震発生時の津波シミュレーション~」
   〈課題研究〉4名(災害科学科2年4名)

6 実施内容・評価
 科学部で発表する6題の他,学校を代表して2年生の課題研究で4題,更には1年生の課題研究1題を加えた合計11題で参加した(物理分野1題,科学分野2題,生物分野4題,地学分野3題)。
 会場では,感染防止の観点から発表グループごとに個別に発表する形態をとり,例年見られる生徒間での交流がなかったことが残念であるが,審査員からの質疑で自分たちの研究の方向性や新しい気付きがあったことが大きな収穫である。

7 生徒感想
■災害科学科1年 菅原楓真(向洋中出身)
浦戸巡検に行ってから,少ない時間を使ってポスターにまとめ発表したので,不安な点ばかりでした。審査員を前にして実際に発表したことで,色々なことが経験できたので,今回の経験をこれからの探究活動に生かしていきたいです。

■災害科学科2年 伊藤若菜(塩竈第一中出身)
 私たちは,昨年の10月から調査を始めたマクラギヤスデの生態に関する発表を行いました。私たちにとって今回が初めての公の場での発表ということで,手間取ったりつまずいたりしたところもありましたが,無事発表を終えることができました。時間制限や質疑応答など,本格的な発表会に参加したことで,私たちは大きく成長することができたと思います。今後は,さらに研究内容を深め,より良い成果を上げられるようにしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

令和2年度 三高探究の日(GSフェスタ)WEB研究発表会

令和2年度 三高探究の日(GSフェスタ)WEB研究発表会

1 目 的

 高校生による理科・数学等の研究に対し,オンライン環境での発表の場を提供するとともに,大学教員等からのアドバイスを得られる機会を提供する。また,校内外の生徒が相互の研究発表動画を通して,意見交換など触れ合うことで,相互のサイエンス・コミュニケーション能力の向上を図る。

2 主 催  宮城県第三高等学校

3 日 時  2020年11月7日(土)13:30~15:10

4 会 場  オンライン開催

5 口頭発表題・参加者  ★全て優秀賞

  「都市型津波の脅威と影響 ~津波発生装置を用いた南海トラフ巨大地震発生時の津波シミュレーション~」

   〈課題研究〉6名(災害科学科2年6名)

  「花粉管と酸素と二酸化炭素の関係」

   (課題研究)4名(普通科理系2年4名)

  「ゲームの世界を再現してみた」

   (課題研究)6名(普通科理系2年6名)

6 実施内容・評価

 今年度最初の校外における発表機会の機会を得て,3テーマの発表を行った。これら本校からの参加については,校内で行われる中間発表会段階での内容であることから,その研究内容は未完成のものであった(しかし,他校も同様な状況であった)。発表動画の撮影と事前投稿の他,GSフェスタ当日のライブ発表など,生徒にとって初めての経験であり,技術・技法の面で大きな収穫を得ることができた。

7生徒感想

■普通科理系2年 三瓶 貴誉(七ヶ浜町立向洋中出身)

 私はまず,三高の皆さんに発表した後の質問の多さに驚きました。単に自分の発表に穴が多いだけかもしれませんが,まるで先生に指導してもらっているかのような指摘や意見が来て,自分の何倍もこういった探究活動を行っているのだと感じました。自分の学校での発表は質問の数が少なく,こういったインスピレーションは得られないのでとても新鮮に感じました。私もこういった能動的な人たちと共に勉強をしたいと強く感じ,勉強に対するやる気が高まりました。そして,その質問にさらされて分かったことは,自分たちの予備知識の少なさです。特に自分たちの実験結果の反例を提案されたときはなんの返答も出来ませんでした。ただ単にそれに対する知識を持っていなかったのもありますが,やはり一方向的な発表になってしまったなと感じます。実験前に調べることの重要さは何度も聞かされていましたが,あまり実感が湧かず,ないがしろにしてしまいました。他の意見を取り入れないと自分の思い込みで実験を進めてしまったり,説得力を出すことが出来ないのだという事を体感できました。

 次にデータの信憑性を説明するために実験方法をよく考えなければいけないことです。ただ目標のために実験方法を調べて,行ってしまい,試行回数が十分とは言えない状況になってしまいました。そしてデータをとった後に考察をしていなかったため,データの結果が自分の予想と違うのに原因もわからないまま実験を終了してしまいました。計画性のなさが前面に出てしまいました。

 今後は今回の経験を踏まえて,実験を行ってみたいと思います。

■災害科学科2年 松浦 康生(利府中出身)

 私は,11月7日土曜日に「仙台三高探究の日(GSフェスタ)」にオンライン(Zoom)で参加しました。私達の研究グループは学校外での発表は今回が初めてで,また発表順が1番最初だったこともあり,緊張しましたが,同じグループの人達と協力して発表することができました。

 私達の研究グループは「都市型津波」についての研究を進めています。多賀城市内で観測された「都市型津波」は,南海トラフ巨大地震でも観測されると考えられています。このような被害を未然に防ぐためにも,私たちの班は津波発生装置等を使用して都市部に入り込む津波の動きを研究し,その研究内容を発表しました。

 発表後の質疑応答では仙台三高の生徒からの質問の他に,仙台三高SSH事業運営委員の産業技術総合研究所の富永さんから質問もいただき,専門家からの意見などを通して,今後の研究を発展させていく上で有意義な発表機会となりました。今回受けた質問などを通して実験内容の変更や新たな実験方法を加えたりするよう検討するきっかけとなりました。

 残念ながら今年は実際に現地に行っての発表はできませんでしたが,コロナ禍でもこのような発表の場を設けてくださった皆様に感謝し,これから発表する場ではさらに向上した研究内容となるよう努めていきたいです。

多賀城高校からの発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仙台三高における視聴の様子

日本植物学会第84回大会(名古屋)高校生研究ポスター発表

1 目 的

 日頃取り組んだ研究の成果を発表するとともに,大学教員や県外高校生との意見交換を通して,科学的思考力や課題発見力,課題解決力,プレゼンテーション能力の向上を図る。

2 主 催  公益社団法人日本植物学会

3 日 時  2020年9月21日(月)10:00~11:30,13:00~15:00

4 会 場  オンライン開催

5 発表題・参加者

  「宮城県多賀城高校Bursa.バスターズ ~多賀城高校の松枯れの原因を探る~」

  〈科学部〉11名(普通科1年4名,普通科2年4名,普通科3年3名)

   ★最優秀賞★

6 実施内容・評価

 科学部マツ班として参加した高校生研究ポスター発表では,全国各地の高校から36チームの参加があり,そのテーマは植物のみならず菌類や環境保全など様々なものであった。

 マツ班の研究については,これまでの先輩方から受け継いだ4年間の研究を膨らませ,土壌成分に着目して松枯れの原因を探る内容であった。

 発表会はチャットを使用した意見交換が随時行われ,研究者や他校の高校生から質問やコメントが寄せられました。ある研究者とのやりとりの中で,今後の研究につながるヒントを得ることができたことが大きな収穫となりました。

 閉会式では,優秀賞と特別賞の発表の後,最優秀賞で多賀城高校科学部の名前が読み上げられました。新たな課題と大きな収穫を得た大会となりました。

7 生徒感想

■普通科2年 千葉瑠輝(上越市立大潟町中出身)

 今回のポスター発表会への参加はWeb上での開催だったことで,会場の雰囲気を体で感じたり,相手の目を見て話し合ったりすることができず,とても残念でした。

 しかし,Web上での開催ということで利点もあり,普段の発表会では聞くことのできない大学の先生による高度な研究発表を聞くことができました。研究者による発表は,間の取り方や抑揚のある話し方,スライドの構成など,参考になる点が多くありました。その発表の中で,植物の体の構造を3D画像で表現したものがあり,とても興味を引かれた面白い発表でした。

 今回の経験を次の発表の機会にいかしていきたいと思います。

■普通科1年 三橋倭士(仙台市立岩切中出身)

 植物学会はオンライン開催ということで,私が今まで経験したことのないものでした。他校の生徒や大学の先生からの質問に対して,みんなで考え適切な返答をすることができたと思います。他校のポスターに対して投げかけた質問も分かりやすく答えてもらえて,自分の知識を深めることができました。

 審査の結果,最優秀賞をとることができ,とてもうれしいです。これまで積み重ねてきた先輩方の研究を継続し,今後も学校の環境保護に努めていきたいです。

 

SSH2年次(2019年度)

SSH2年次(2019年度)

令和元年度 黎明サイエンスフェスティバル

令和元年度 黎明サイエンスフェスティバル

1 目 的
 古川黎明高校の2学年生徒の課題研究発表を中心としながら,県内のSSH校,SGH校,地域の小中高の児童・生徒が一堂に会して研究発表を通した交流を行い,研究改善のためのディスカッションを通して主体的に課題解決に向かう態度を高める。

2 主 催  宮城県古川黎明中学校・高等学校

3 日 時  2020年2月4日(火) 開会行事,口頭発表10:00~12:15
                  ポスター発表,閉会行事13:05~15:20

4 会 場  宮城県古川黎明中学校・高等学校

5 口頭発表・ポスター発表題・参加者
   「ベニーランドを有名にしたい!!!」
     〈普通科文系〉2年 阿部 花映,小岩 璃緒,合田 野乃花,佐藤 萌衣
  ポスター発表題・参加者
   「浦戸・野々島における地質構造」
     〈災害科学科〉1年 大山 朝陽,鈴木 雄飛,村上 隼都,久我 美咲,平井 美帆

6 実施内容・評価
 県内のSSH校並びにSGH校など合計7校,海外の高校1校,近隣小学校3校の児童・生徒が一堂に会して行われた生徒研究発表会に,本校を代表して災害科学科1年生5名,普通科2年の文系生徒4名が参加した。特に今回,校外における口頭発表を,科学部や災害科学科の生徒ではなく,普通科文系の生徒が初めて行った。
午前中に行われた口頭発表の部において,地元の遊園地の現状報告と活性化への提言をまとめた研究発表を行った。スライドや発表原稿の作成など,授業で行う課題研究の時間以外にも多くの時間を割いて準備を行ってきたこともあり,発表した生徒の中には大きな満足感が得られるものとなった。
午後に行われたポスター発表の部では,生徒や引率教員など多くの参観者を前に発表し,研究に対する質問やアドバイスをいただくことで,参加生徒は自分たちの研究に対する改善点を見出すとともに,プレゼンテーションスキルや科学的探究心を向上させた。

7 生徒感想・研修の様子
▇ 普通科2年 合田 野乃花(塩竈一中出身)
 私たちが発表会に参加するにあたって,聞く方々の目線を意識しながら口頭発表やポスター発表の準備を進めてきました。そして実際に参加したことで,私たちの発想には無かった意見や案をいただき,課題研究は沢山の方々の視点から見たり考えたりすることで,より深みのある研究を作ることができると分かりました。この経験を生かし,研究ではもちろんですが,いろいろな物事に対して沢山の視点から向き合っていこうと思いました。
 また,他の人の発表では,聞く人々を引きつけるために,クイズ形式や問いかけなどの工夫も見られ,発表する側も聞く側もその課題や問題に対して向き合えていました。この様な活動をもっと広げていけば,社会問題や環境問題に対して私たちのような若い世代であっても解決のために取り組んでいけるのではないかと考えました。
▇ 災害科学科1年 平井 美帆(田子中出身)
 この度,「黎明サイエンスフェスティバル」に参加して,宮城県塩釜市浦戸野々島における地質構造に関する研究発表を行いました。松島層と大塚層の構造を,9月27日に参加した浦戸巡検での調査結果を基に,横断面図,下半球投影図を作成し,ポスターにまとめました。
 ポスター発表では,地質構造が分かりやすいとのお言葉をいただきました。また,専門用語の解説がさらにあると良い,展望を示すとより良くなる,とのご指摘をいただきました。確かに,ポスターの図が小さくて見えにくかったことや,専門用語の解説が充分ではなかったことなど,反省点がいくつか見えてきました。
 他校の発表から,課題研究のテーマ設定,ポスターの作り方,発表の仕方を学ぶことができました。古川黎明高校では,地域に関するテーマ設定が多く,その解決策としても身近にできることが多かったです。他にも,模型を作ったり,ロボットを展示したりと分かりやすい発表がたくさんあり,これからの研究活動の参考にしたいと思いました。
 今後の私たちの研究の展開として,野々島の隣にある寒風沢島や桂島の地層を調査し,どのように削られているのか,その歴史的背景や過去の災害を基に研究を深めていきたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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令和元年度 HOKKAIDOサイエンスフェスティバル

令和元年度HOKKAIDOサイエンスフェスティバル

1 目 的  北海道地区のSSH指定校の生徒が,各校における活動状況や研究成果の発表を行い議論することで相

       互に刺激し合い,研究内容の深化や研究活動の活性化を図る。

2 主 催  北海道教育委員会,北海道旭川西高等学校

3 日 時  2020年2月1日(土) 開会行事,口頭発表9:30~12:40
                  ポスター発表,閉会行事13:40~16:00

4 会 場  旭川市公会堂(口頭発表会場),旭川勤労者福祉会館(ポスター発表会場)

5 ポスター発表題・参加者
  「海洋ごみの現状について」
   〈科 学 部〉1年 志田 昌也,佐藤 蒼太,櫻井 乃綾
  「災害時における情報伝達」
   〈災害科学科〉2年 伊藤 凜,細井 実桜
  「ツヤツヤな髪の毛をGETする方法 ~私たちの600万円の研究~」
   〈普通科理系〉2年 阿部 結愛,大槻 琴羽,大貫 蘭美,土井 遥加,米滿 くるみ

6 実施内容・評価
 北海道のSSH校10校,生徒約130名が一堂に会して行われた生徒研究発表会に,特別に参加枠をいただき,宮城県を代表して本校の災害科学科2年生,普通科2年の理系生徒,科学部員が参加した。この発表会は例年札幌市で開催されているものであるが,今年は旭川市が会場となったことで,移動に多くの時間を割くことになった。
本校生徒が参加するポスター発表の部では,質疑応答が非常に活発に行われたこともあり,本校の生徒は大いに刺激を受け,自分自身の研究を深めるきっかけを掴むことができた。
 最後に,科学部及び災害科学科の生徒はこれまでにも幾度か県外における研究発表会に参加してはいるが,普通科からの参加は今回が初めてのことであり,参加した普通科生徒はもちろんのこと,選出されなかった生徒たちにとっても,研究に対する意欲を高めるきっかけとなる発表大会であった。

7 生徒感想・研修の様子
▇ 災害科学科2年 細井 実桜(高崎中出身)
 今回のHOKKAIDOサイエンスフェスティバルに参加して,他校の方からのアドバイスや質問をたくさんいただき,お互いを高め合うことができました。ユニークで型にはまらない発表もあり,あまり緊張もせずに楽しく発表を聞くことができました。北海道のSSH校の研究発表は,一つ一つのレベルが高く,大変参考になりました。また,私たちの発表を北海道の生徒たちに聞いていただけたのがとても嬉しかったです。この経験を忘れずに,今後の研究や活動に活かしていきたいです。
▇ 災害科学科2年 伊藤 凜(田子中出身)
 宮城県内の高校生とはまた違った視点からの研究は非常に興味深く,色々と考えさせられました。
午前中に行われた口頭発表では,その発表の仕方やパワーポイントを使った研究内容の紹介は,聞き手にとってとても伝わりやすいもので,自分たちの今後の活動に活かせると思いました。
午後に行われたポスター発表では,今まで経験した発表以上にきちんと話すことができ,聞いてくださった方々から素敵なコメントをいただくこともできました。今後の研究に対する展望がはっきりと見えてきたので,さらにより良いものにするために研究を深めていきたいと思います。時間は限られていましたが,多くの発表を聞くことができ,とても有意義な時間を過ごすことができました。
 そして,災害科学科について多くの関心や期待の声をいただきました。改めて自分の周りの環境に感謝して,様々な活動に積極的に参加していきたいと意識を高めることもできました。
▇ 普通科2年 阿部 結愛(高崎中出身)
 発表を見て感じたことは,どの学校も長い時間をかけて研究しており,自分たちの研究に愛着と自信を持っている印象を受けました。かなり専門的な部分まで踏み込んで研究したり,実験装置を制作していたりする学校もありました。質疑応答では,教授からの質問はもちろん,生徒からの質問も鋭いものばかりでした。一見完璧に見える発表も欠点を指摘されている姿を見て,レベルの高さを実感しました。
▇ 普通科2年 大貫 蘭美(高崎中出身)
 周りがレベルの高い発表ばかりで,自分たちの発表の際には少し緊張しましたが,多くの人がポスター発表を見に来てくれてとても嬉しかったです。発表後は質問やアドバイスを多くいただき,改善点や今後の課題が見つかったので,今後の研究に活かしていきたいです。
▇ 普通科2年 土井 遥加(多賀城二中出身)
 北海道で発表する機会を頂けると思ってもいなかったのでとても嬉しかったし,何度実験を失敗しても最後まであきらめずに研究を続けてきて良かったなと思いました。
 実際に他県の発表を見て,私達の研究の甘さを痛感しましたが,私達の目指すレベルが上がったので成長につながったと思います。また,私達の課題研究に協力してくれた先生方のおかげで貴重な経験を得ることができたと思っているので,感謝したいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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実習交換「北海道滝川高等学校 道外研修(東北コース)」

実習交換「北海道滝川高等学校 道外研修(東北コース)」

1 目 的
(1)環境保全のあり方を学び,自然環境を科学的に見る能力を養う。
(2)日常の学習活動に関連した内容について専門的な知識,理解を深める。
(3)多角的な視点から物事を考える能力を養い,科学的リテラシーの向上を図る。
(4)県外校との交流を通じて,コミュニケーション能力と研究へのモチベーションを高める。

2 主 催  北海道滝川高等学校

3 日 程  2020年1月5日(日) 伊豆沼内沼サンクチュアリセンター
       2020年1月6日(月) 伊豆沼,化女沼,蕪栗沼

4 参加生徒 災害科学科1学年 2名
                         普通科  1学年 7名 ,2学年 2名

5 対応者 北海道釧路湖陵高等学校     教諭      河田 淳一 氏
                                        同          教諭      池内 理人 氏
      宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団 総括研究員   島田 哲郎 氏
                                        同          総括指導員   藤本 泰文 氏
      大崎市役所産業政策課      自然環境専門員 鈴木 耕平 氏
           同          自然環境専門員 三宅 源行 氏

6 実施内容・評価(参加生徒の感想を含む)
①はじめに (普通科1年 堀内芽依 東仙台中出身)
北海道のSSH指定校である滝川高校の生徒が,道外で多高生とコミュニケーションを取りながらフィールドワークしていく中で自然と人間との関係について考えを深め,研究へのモチベーションを高めるために,1/5~1/10までの5日間の日程で宮城県を訪れました。本校からの参加者11名は,1/5~1/6の2日間,このプログラムに一緒に参加しました。
②伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターにて(災害科学科1年 櫻井乃綾(多賀城中出身))
1日目は,伊豆沼・内沼サンクチュアリセンターにて活動を行いました。センターでは最初に伊豆沼周辺の自然環境や,野鳥の種類,自然再生事業などについて学びました。ハクチョウなどの鳥類がどの季節に飛んでくるのかなど,興味深い話ばかりでした。新しい発見が多く,鳥たちと人間はお互い支え合って生きていることが分かりました。
その後,小動物の冬ごもりについて短い講義を受け,実際に小動物の採集を行いました。河川林に放置されている朽木から越冬している虫を取り出し,分類します。私たちのグループは,ムカデやカタツムリ,クワガタの幼虫など色々な虫を観察しました。観察を終えたこの虫たちは,今後センターで管理され,春には自然に戻されるそうです。
③ねぐら入りの観察(普通科1年 堀内芽依(東仙台中出身))
小動物の採集・観察を終えた夕方に,センター付近でガンのねぐら入りを見ました。同じ方角から集団で伊豆沼へと帰ってくる姿を,スコープや双眼鏡を用いて間近で観察しました。今まで見たことがない鳥たちの姿はとても幻想的で,明朝行うねぐら立ちの観察が楽しみになりました。
④北海道滝川高校との交流(普通科1年 吉村綾乃(東仙台中出身))
宿泊施設の伊豆沼交流センターにおいて,滝川高校の生徒と交流会を行いました。お互いの学校や地域についてスライド発表したり,課題研究や科学部が行っている研究について発表し合ったりしました。滝川高校も私たち同様に,地域に根差した研究をしていることが分かりました。
⑤ねぐら立ち(普通科1年 吉田天比古(西山中出身))
2日目の早朝,私達は宿を出発して伊豆沼のほとりのねぐら立ち観察ポイントに向かいました。朝6時を過ぎたばかりの真っ暗な沼では,せわしなくなく動くマガンや,体を丸めているオオハクチョウが遠くに見えました。観察を始めてから数10分が経ち,周囲が少しずつ明るくなってくると,ぽつぽつとマガンが飛び始め,その後,日の出と共にマガンが一斉に飛び立ちました。美しい日の出を背景として飛び去っていくマガンはとてもきれいでした。自然の雄大さを知ることができる貴重な体験ができました。
⑥蕪栗沼でのフィールド実習(普通科1年 千葉瑠輝(大潟町中出身))
朝食後,蕪栗沼に場所を移し,オオハクチョウの観察を行いました。目を閉じて体を丸め,とても気持ち良さそうに眠っているオオハクチョウが多くいました。当日は5時半起きで寝不足ぎみだったので,気持ち良さそうに眠っている白鳥たちがとても羨ましかったです。
⑦化女沼観光資料館での講義(普通科1年 志田昌也(高崎中出身))
最後に訪れた化女沼は,ラムサール条約に登録されたこともあり,様々な取り組みが行われていました。その中でも特に,これからの世代に伝えていく為の活動に興味をひかれました。地元のNPO法人などと協力して,小中学生に様々な体験を提供していくとのことでした。他にも,未来へこの景観を残すための特別な構想もあるということで,とても充実した事業だと思いました。今後も,地球温暖化などによって様々な影響が現れると思いますが,今回訪れた湿地の環境保全の取り組みは,これからの良いモデルになると思いました。
⑧化女沼観光資料館での講義(普通科1年 武田侑真(向洋中出身))
その他にも防災関連のお話を聞くことができました。この地域は昔から洪水が多く起こっており,住人達は洪水の被害を受けにくい場所に家を建てたそうです。また,家柄に応じて,より洪水被害の受けにくい場所に家を建てたそうで,その話が面白く,とても印象に残りました。さらには,居久根という屋敷林で家を囲い,台風や暴風から家屋を守っているとのことでした。私の住んでいる町でも同じことが行われているのかと疑問に思い調べてみると,屋敷林ではありませんが町木の黒松が暴風林の役目を果たしていることが分かりました。せっかくの機会だったので,居久根にどのような種類の木が使われているのか質問すれば良かったなと思いました。次に同じような機会があれば質問したいと思います。
⑨全体の感想・研修の様子(災害科学科1年 伊藤 若菜(塩竈一中出身))
今回の巡検では,自然について学ぶことや,自然と人間の共存などのテーマを持って臨みました。自分たちで積極的に学習に取り組み,普段体験することのできない多くのことを吸収しようとするなど,主体性を持ち,実りの大きい巡検にすることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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第2回生徒研修会 兼 全国高総文祭最終選考会

第2回生徒研修会 兼 全国高総文祭最終選考会

1 目 的
    研究発表のプレゼンテーション能力の向上を目指すと共に,第44回全国高等学校総合文化祭(2020こうち総文)に参加する研究グループの選考を行う。また,発表を公開し,県内の自然科学系部活動部員の聴衆としてディスカッションに加わる機会とする。

2 主 催  宮城県高等学校文化連盟自然科学専門部

3 日 時  2019年12月25日(水)

4 会 場  仙台市戦災復興記念館

5 発表題・参加者
  「多賀城高校の松枯れの原因を探る PartⅢ」
  〈科学部〉 2年 伊藤 瑛玲奈,市川 一紀,伊勢 太一
                             1年 吉田 天比古,志田 昌也,堀内 芽依,千葉 瑠輝

6 実施内容・評価
    11月7日(木)に開催された第72回宮城県高等学校生徒理科研究発表会において,物理・化学・生物・地学の4分野でそれぞれ表彰された上位2題合計8題による口頭発表が行われた。本校科学部は,生物部門で参加し,12分間の発表時間と4分間の質疑応答時間を有効に使い,これまで継続研究してきた研究内容を披露した。審査の結果,残念ながら全国大会への切符に僅差で及ばなかったとの講評であったが,生徒達は今回の体験をこれからの研究に活かし,真理を追究していくものと期待する。

7 生徒感想・研修の様子
▇普通科2年 市川 一紀(利府西中出身)
    昨年,これまで先輩達が果たせなかった最優秀賞を獲得し,今回の最終選考会に臨んだ。発表前日のギリギリまで準備を行い,悔いを残さないよう努力した。しかしその思いは叶わず,全国大会出場の機会を逃してしまった。
    審査員の先生からの講評の中で,我々の研究に対して「丁寧な研究かつ有益なものである」とお言葉をいただいた。他校の発表は,聴衆に分かりやすく伝えるための工夫(図表の活用やスライドの構成など)が随所に見られ,今回初めて発表者側として参加した我々にとって,大変貴重な経験となった。
    閉会式後には,生物分野の審査員である宮城教育大学の小林恭士先生に,松枯れ研究の課題や発展について,長時間に渡りアドバイスをいただいたことに感謝いたします。

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令和元年度「宮城県多賀城高等学校災害科学科課題研究発表会」 兼「東日本大震災メモリアルday2019ポスターセッション」について

 令和2年1月26日(日),本校を会場に「宮城県多賀城高等学校災害科学科課題研究発表会」兼「東日本大震災メモリアルday2019ポスターセッション」を開催します。
 このイベントは,本校災害科学科2年生が通年で取り組む「SS課題研究」における発表会を,県教委主催の「東日本大震災メモリアルday2019」の一環として行われる記念行事を兼ねて行うものです。
 詳細につきましては,案内文書(PDF)をご覧下さい。また,参加を希望する場合には,参加申込書をダウンロードして必要事項をご記入の上,FAXもしくはEメールにてお申し込み下さい。(参加申込〆切:令和2年1月17日(金))

 

2020.01.26メモリアルday2019要項.pdf

【学校名】参加申込み書.xlsx

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令和元年度 みやぎのこども未来博~学びの術~

(1)目 的  
 小学生,中学生及び高校生が,夏休みの自由研究や部活動,総合的な探究の時間などで取り組んだ様々な分野の研究や探究活動に対して,中間発表や成果発表の場を提供するとともに,大学教員等からのアドバイスや小学生,中学生,高校生及び大学生の研究についての意見交換をとおして,各学校段階での探究的な活動への取組を促進し,児童生徒の思考力,判断力,表現力等の向上を図る。

(2)主 催  宮城県教育委員会

(3)期 日  令和元年12月14日(土)

(4)会 場  宮城県総合教育センター

(5)発表生徒 SS科学部9名,普通科2年生3名

(6)生徒感想 

・SS科学部1年生

 私は,「校内の松枯れの被害」について先輩と役割分担をしてポスター発表を行いました。しかし,前回まで担当していたテーマではなかったので苦戦しました。
 今回,「みやぎのこども未来博」に参加し他校の生徒や小・中学生の発表を聞くことができ,良い刺激になりました。今後も彼らに負けぬよう,自分を高める努力をしていきたいと思います。また,今回の発表の準備では,私は土壌からのイオン検出をする実験を担当しましたが,発表に間に合わせられなかったので,今後は余裕をもって計画的に取り組みたいです。

・普通科2年生

 私たちの研究で苦労したことは,実験と結果のまとめ方でした。私たちが行った実験は,ジェンガで五重塔のモデルを作成し,手で揺らす方法だったのですが,モデルを作成するときに五重塔と同じ構造を再現することが大変でした。また,結果をまとめるときに,静止画を採用したので,どの場合がどのくらいの影響を受けるかがわかりにくくなってしまったと思います。
 今日,「みやぎのこども未来博」に参加し他校の発表を聞き,普段学校では学ぶことのできない研究の考え方や,他校の発表から私たちの発表の改善点を見つけ出すことができ,とても有意義な時間を過ごせたと思います。これからは,他校から学んだ結果のまとめ方や実験方法の正確化などの改善点,研究方法を活かして,私たちの研究をより良いものにしたいと思いました。

 

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サイエンスキャッスル2019 東北大会

サイエンスキャッスル2019 東北大会

 

1 目 的

 日頃取り組んだ研究の成果を発表するとともに,大学教員や県外高校生との意見交換を通して,プレゼンテーションスキルの向上と,科学的思考力や課題発見力,課題解決力の向上を図る。

2 主 催  富谷市・株式会社リバネス

3 日 時  2019年12月14日(土)

4 会 場  宮城県富谷市成田公民館

5 発表題・参加者
  「宮城県多賀城高校Bursa.バスターズ Part2」
  〈SS科学部〉 2年 伊藤 瑛玲奈,市川 一紀,1年 堀内 芽依

6 実施内容・評価
 事前提出の書類審査の結果,ポスター発表の機会を得ることができた。昨年度の研究を土台に,気孔の観察や土壌成分の分析結果を加えてポスターを作成した。当日は,4分間の発表時間に4分間の質疑応答時間といった非常に少ない時間での発表の中で適切に説明することができた。結果,研究奨励賞をいただきましたが,それ以上に,県外から参加した生徒の高いレベルの発表や,研究者や教職員とのやり取りの中で,新たな課題を発見したことが大きな収穫である。

7 生徒感想・研修の様子
▇ 普通科1年 堀内芽依(東仙台中出身)
 私たちSS科学部は,12月14日に富谷市成田公民館を会場に行われた「サイエンスキャッスル2019東北大会」に参加し,4年前から継続している我が校におけるマツ枯れに関する研究の成果をポスター形式で発表しました。審査員の方や多くの聴衆を前に発表するのは大変でしたが,短い時間でより正確な実験結果を発表できるよう心掛けながら話すことができました。発表をする中で色々な質問を受け,明確でない箇所が明らかになり,自分たちの研究が客観的にどう見えているかが分かりました。今後もデータを正確なものとするため,実験および観察を進めていきたいと思います。
 他校の口頭,ポスター発表では食物関連のものから植物や海洋関係など,様々なテーマがありました。今までなんとも思っていなかった些細なことも細かく研究されているのが見受けられ,新しく研究を設定したくなるような内容ばかりでとても勉強になりました。
 特別講演では,若い私たちの働き方や学び方,生活の仕方の自由について深く考えさせられました。
今後も引き続きマツ枯れについての研究を深めていき,今回知識として得た多くの情報も参考にしながら,独創性のある実験やより良いポスター,パワーポイント作りに力を入れていきたいと思います。

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第9回 高校生バイオサミット in 鶴岡

第9回 高校生バイオサミット in 鶴岡

 

1 目 的

 日頃取り組んだ研究の成果を発表するとともに,大学教員や県外高校生との意見交換を通して,科学的思考力や課題発見力,課題解決力,プレゼンテーション能力の向上を図る。

2 主 催  高校生バイオサミット実行委員会(慶應義塾大学先端生命科学研究所,山形県,鶴岡市)

3 日 時  2019年7月29日(月)~7月31日(水) 2泊3日

4 会 場  鶴岡市先端研究産業支援センター(鶴岡メタボロームキャンパス)

5 発表題・参加者
  「宮城県多賀城高校Bursa.バスターズ ~多賀城高校の松枯れの原因を探る PART2~」
  〈科学部〉3名(普通科1年1名,普通科2年1名,普通科3年1名)

6 実施内容・評価
 本校科学部から1テーマ3名でバイオサミットに参加した。事前の一次審査(書類審査)を通過した75テーマ,のべ200名を超える生徒が集まる生物部門のみの科学発表大会である。日頃の研究の成果を,1回のポスター発表が4分間という短い制限の中,本校生徒は適切に発表を行った。残念ながら決勝に進出することはできなかったが,審査員から直接コメントをいただいたり,他校生から意見をいただいたりすることで,今後の研究における新たな課題を見つけることができたようである。学校の枠を外して混成された部屋割りやラボ見学など,生徒間交流が自然と生まれるプログラムとなっていたことも,参加生徒にとって大変有意義なものであった。

7 生徒感想・研修の様子
▇普通科1年 堀内芽依(東仙台中出身)
私たち多賀城高校SS科学部は,校内の松くい虫被害について発表しました。その中で私は,アカマツ林の被害の様子やマツノザイセンチュウの動画をiPadを用いて紹介し,発表を補助しました。
残念ながら決勝に進むことはできませんでしたが,審査員の方々からの評価やアドバイスを参考にし,今後の研究をより良いものにしていきたいです。
ラボツアーにも参加しましたが,普段入ることのできない研究室を見学でき,貴重な時間を過ごすことができました。生命科学に関する最新の研究を間近で見ることができて,とても興味深かったです。
今回の経験を踏まえて,これまでの研究の一歩先を目指して,科学部みんなで力を合わせて頑張っていきたいと思います。

▇普通科3年 船山遥斗(塩竈三中 出身)
今回の発表は4分という限られた時間内での発表だったので,調整が難しかったです。結果は二次予選敗退という形で終わってしまいましたが,審査員によるアドバイスの中で「失敗はするかもしれないけれど,飛躍的なアイデアがあるとより良い発表になる」と言われた時,基本に忠実な研究ではなく,今の私たちにしかできない発想に基づいた研究が大切であるということを学びました。
これからは後輩への引き継ぎがメインの活動となりますが,自ら得た経験をこれからの進路だけではなく,将来にも役立てていきたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2019

学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2019

1 目 的
 体験型科学イベント『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』に参加することで,「“科学”って,そもそもなんだろう?」というテーマに沿って,自分たちで体験型プログラムを考え,企画し,実施することで, 科学や技術に関する,各人各様の感じ方から自己と対象との関係性を可視化・再構築することを目指す。また,来場者への応対を通して,科学的思考力や課題発見力,課題解決力,プレゼンテーション能力の向上を図る。

2 主 催  特定非営利活動法人 natural science

3 日 時  2019年7月14日(日) 9:00~16:00

4 会 場  東北大学川内北キャンパス 講義棟

5 参加者  科学部18名

6 実施内容・評価
 会場となる東北大学川内北キャンパス講義棟では109のプログラムが参加し,当日は10,000人を超える来場者を数え,今年も大盛況であった。本校からは科学部が参加し,「地面の下で起こることを知ろう!~災害の脅威~」をテーマに,災害の原因や仕組み,そして災害への対策に関する講座を開設した。
 来場者は子どもから大人まで多様であり,災害の仕組みの説明では二様の対応をする必要があり,生徒は大いに苦労していた。しかし,来場した小さな女の子が竜巻発生装置の前から10分以上動かずに,説明を聞いたり回転するミストに手をかざしたりするなど,大いに好奇心をくすぐり,液状化現象の解説では,詳しい説明を求める大人と意見を交わすなど,対応した生徒も大いに刺激を受けるものであった。

7 生徒感想・研修の様子
■普通科1年 金須 友吾(高崎中出身)
 サイエンスデイでは様々な科学技術の展示を見ることができたので,とても楽しい科学イベントでした。その中で僕たち科学部は,竜巻の発生,汚水の浄化,液状化現象,避難持ち出し袋,避難時の行動を問う○×クイズの5つの発表を行いました。私は液状化現象の展示を担当しましたが,小さな子ども達を対象に発表するということだったので,子どもに伝わるようにするためにはどうすれば良いのかとても悩みました。その時に先輩からのアドバイスがあり,上手に伝えることができるようになりました。
 今回の体験を通して,液状化現象のメカニズムに関する知識だけではなく,その対策まで教えることが大切だと思いました。今後は,展示の仕方や発表の仕方などにおける課題を修正しながら,今後の部活動に取り組んでいきたいと思います。

■普通科2年 伊勢 太一(高崎中出身)
 私は,今回で二度目の参加となるサイエンスデイに挑みました。今回は去年ほどの緊張はありませんでしたが,去年は緊張からお客さんに上手に説明することができませんでした。失敗してもいい,とにかく積極的にお客さんに話しかけていこうという思いで行っていた去年とは違い,今年は2年生に進級して後輩が入部してきたこともあり,去年自分が一年を通して学んできた発表の仕方やコツを後輩に教えたりしながら,大勢のお客さんの前で発表することができました。
 今回のサイエンスデイでは,去年とは全く異なるテーマでの展示に,お客さんの反応がどうなるのかと少し不安もある中で行いましたが,お客さんの表情から,全員に楽しんでいただけたと思います。来年は,今回のサイエンスデイよりもさらにお客さんに楽しんでいただけるような展示にするため,多くの知識や考え方を吸収し,日々頑張っていきたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SSHスキルアップ研修Ⅱ「関東研修」

令和元年度 SSHスキルアップ研修Ⅱ「関東研修」

1 日 時  令和元年7月11日(木)~7月12日(金)

2 訪問先  令和元年7月11日(木)
          東京湾第三海堡
          国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
       令和元年7月12日(金)
          ペリー公園,ペリー記念館
          国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所(PARI)
          横浜まち歩き「関東大震災を歩く~山手・山下コース~」

3 参加者  2学年の災害科学科全員(24名)

4 対応者  東京湾第三海堡
         NPO法人アクションおっぱま 理事長 昌子 佳江 氏
       国立研究開発法人海洋研究開発機構
         海洋科学技術戦略部 広報課 調査役 中條 秀彦 氏
       ペリー公園,ペリー記念館
         所長 三富 有希 氏
       国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所
         管理調整・防災部 企画調整・防災課 課長補佐 増門 孝一 氏
       横浜まち歩き
         NPO法人横浜シティガイド協会 理事 山岡 進 氏 

5 実施内容・評価
 各施設を訪問することで,自然科学・災害科学の最先端研究に関する知見を深めることができた。また,実験装置や研究手法について研究者から直接学ぶことで,「課題研究」や「自然科学と災害」をはじめとした日頃の学習のヒントを得ることができた。特にJAMSTECとPARIにおいては,大型実験装置から得られるデータの活用や,生徒が取り組む課題研究への具体のアドバイスなど,この研修で得られた効果は少なくなかった。また,東日本大震災との関連付けを行った説明を加えたことで,生徒の学習により深みが出た。
 研修の最後に実施した「横浜まち歩き」では,関東大震災の被害状況やその後の復興の経過を聞くことで,被災地である東北地方における復興とその後の街づくりについて,より具体的なイメージを持つことができ,さらには震災伝承の大切さについても学んだ。

6 生徒感想・研修の様子
■災害科学科2年 大堀 楓河(塩竈一中出身)
 私たち災害科学科2年生は,関東研修で国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)や国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾航空技術研究所(PARI)などの研究施設を訪れ,最先端の科学研究や技術について学んできました。また,東京湾第三海堡の見学や横浜まち歩きを通じて,関東大震災で受けた当時の被害状況やその後の街づくりについて,知見を深めることができました。今回の研修を通して,災害へのさらなる理解や課題研究への活用など,研究者や講師の方々から学んだことをこれからの学習に活かし,さらには,新しい知識や技能を身に付ける“学ぶ姿勢”を忘れずに生活していきたいと思います。

■災害科学科2年 小田切 亮(蒲町中出身)
 災害科学科2年生24名で関東研修に行ってきました。一番印象に残っているのは,国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)です。JAMSTECでは7隻の船を所有しており,今回はその中の1隻である最新鋭の「かいめい」に乗船することができました。さらには,有人潜水調査船「しんかい6500」の実物大模型に乗り込んだり,無人探査艇の保守点検の現場も見ることができました。日本の海底調査やロボット開発の技術がとても素晴らしく,ここに足を運ばなければ学べなかった調査技術の実際を学ぶことができ,充実した時間を過ごすことができました。
 この2日間を通じて,関東研修ならではの学びを多く体験することができました。ここで学んだ驚きや発見をこれからの学習に活かしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SSH1年次(2018年度)

SSH1年次(2018年度)

平成30年度宮城県高等学校理数科課題研究発表会

平成30年度宮城県高等学校理数科課題研究発表会

 

1 日  時 平成31年3月15日(金)12:50~16:00

2 会  場 仙台市若林区文化センター

3 参加生徒 多賀城高等学校  災害科学科生徒(1,2年生)
       宮城第一高等学校 理数科生徒(1,2年生)
       仙台向山高等学校 理数科生徒(1,2年生)
       仙台第三高等学校 理数科生徒(1,2年生)

4 発表題(本校生徒によるもの)
  地学分野 「蔵王山における溶岩流の広がり」
      災害科学科2年 阿部竜生,川名啓介,佐瀬翼,佐藤麗奈,嶺岸寿紀
  地学分野 「津波シミュレーションプログラムから街づくりを考察」
      災害科学科2年 大庭侑,菊地祐吾,久保田蓮,飯田琉希也

5 講  師 東北福祉大学 特任教授 庭野 道夫 氏
       東北工業大学   教授 大沼 正寛 氏

6 内容・評価
 県内の理数科設置校4校が一堂に会して行われる成果発表会である。各校2テーマずつ,合計8テーマを口頭発表する中で,本校は地学分野における2つの発表を行った。いずれも,災害分野において自ら発見した課題を調査・実験し,データをまとめ,被害想定やスケールを考慮した値の校正など,オリジナリティーのある研究発表であった。今後も検証を重ねることで,より実効的な災害をテーマとした研究として,皆に深く印象付けるものになるであろう。また,発表後の質疑応答では,質問者が研究の趣旨に鋭く切り込み,研究の展望に対して意見するなど,発表した生徒をより一層刺激するものであった。

7 生徒感想
■松浦 翼(1年7組 東豊中出身)
私たちは3月15日の理数科課題研究発表会に参加してきました。この発表会には,宮城県の理数科の高校が集まり,宮城第一高校や,仙台向山高校,仙台第三高校が参加していました。
今回私たち1年生は発表を聞くだけだったのですが,たくさんの発表を聞き,それぞれの課題をグループ毎の視点から考察しており,どのグループも探究心が凄く,発表の内容の濃さに驚愕しました。また,発表後には質疑の時間がありました。たくさんの人が積極的に手を上げて質問し,中には発表に対して提案をする人もおり,生徒同士でより良い発表を作ろうという意識を肌で感じることができました。
今回の発表会で得たものはたくさんありました。この得たものを来年の理数科課題研究発表会や,他の発表会などに活かしたいと思います。

■菊地 祐吾(2年7組多賀城第二中出身)
 今回の理数科発表会では,他校で行われているたくさんの課題研究を知ることができました。そこでは,自分では思いつかないような研究が多くあり,新たな考え方を学ぶことができました。また,研究の一つ一つがテーマ設定から結論まで無理なく一連の流れとして導き出されており,とても驚きました。
 今回の発表会では,自分も発表者の立場で参加し,私たちの研究である「津波シミュレーションプログラムから街づくりを考察」を発表しました。そこでたくさんの質問をいただき,自分たちの研究に足りないものに気づく機会となりました。この様な機会はなかなか無いことなので,この経験を大切にして,今後も継続して研究に励みたいと思います。

 

 

「全国ユース環境活動発表大会 東北地方大会」に出場しました

■2年1組 大澤杏也佳(利府西中出身)

 私たち科学部は,11月11日(日)にKKRホテルPREMIUM(仙台市)を会場に行われた環境省主催「全国ユース環境活動発表大会 東北地方大会」に参加しました。この大会は,高校生が取り組む様々な環境活動に対して,その内容と活動報告書の審査を経て,東北地方予選を通過した東北6県13校が参加する大会です。私たち科学部は,平成28年度から本校の松林の保全活動を柱とした調査・研究活動を継続して行ってきました。その内容を「多賀城高校Bursa.バスターズ~多賀城高校のマツ枯れの原因を探るPART2」と題して口頭発表の形式にまとめ,発表しました。
 当日私はPC操作を担当し,他の2年生2人が口頭での発表を行いました。口頭発表の形式にあまり慣れてはいない私たちでしたが,これまでの活動をスムーズに発表することができました。今回の発表内容には,これまでの調査に加えて松島湾に浮かぶ浦戸諸島野々島のマツ枯れに関する調査内容を盛り込むことで,一歩踏み込んだ内容になったと思います。
 そして,他校の発表を聞くことで,趣向を凝らした発表内容(作品作り)や,地域と連携した環境活動の展開など,私たちの研究活動の参考となるいくつかの発見がありました。東北大会から得た貴重な経験を,これからの研究活動に活かしていきたいと思います。

 

「第71回宮城県高等学校生徒理科研究発表会」に参加しました

 11月7日(火)に宮城野区文化センターを会場に開催された「第71回宮城県高等学校生徒理科研究発表会」に,災害科学科1年の7名(ポスター2題)とSS科学部の10名(ポスター2題)が参加しました。

■伊藤 凜(1年7組 田子中出身)

 私たち災害科学科1年生7名は,9月に実施した浦戸巡検で取り組んだ,土中のアンモニウムイオンの測定(化学分野)と,マツのハイブリッドに関する研究(生物分野)をポスターにまとめて発表しました。研究を進めていく中で,どのようにすれば相手に分かり易く伝えることができるのか試行錯誤を繰り返し,より良いものに近づけるよう努力しました。
 審査員の前でポスター発表するのは今回が初めての経験でしたが,この発表会を通して先生方からの貴重なアドバイスをいただくことができ,自分たちの研究の改善点や,発表への取組など,今後の研究活動に生かすことができる貴重な経験をすることができました。今回学んだことを無駄にしないよう,これからの活動に繋げていきたいと思います。

 

■伊勢 太一(1年3組 高崎中出身)

 私たちが普段取り組む研究については,先輩との混成チームで発表する機会が何度かありました。しかし,今回は学年毎にチームを編成し,2年生は松枯れ(生物分野)をテーマに,1年生は波の性質(物理分野)をテーマに発表会に臨みました。研究を進める中で,先生方,先輩方から助言をいただき,見易さと伝わり易さにこだわり,発表練習を何度も繰り返し,スムーズに説明できるよう準備してきました。しかし,本番では思うように上手く発表することができませんでした。
 審査の結果,1年生チームは一次選考を通過できませんでしたが,2年生が二次選考にコマを進めることができました。
 私たち1年生は,一次選考を通過した発表と自分たちの発表とでは何が違うのかを知るために,選考を通過した発表を全て見て回り,ポスターの見易さだけではなく,発表の際にはポイントを一つ一つ押さえながら丁寧に説明していることに気づきました。私たちは,スムーズに発表しなければという思いに囚われて,聞き手を引きつける伝え方が不足していました。
 今回の発表において審査員の方々から貴重なアドバイスをいただき,今後の研究の発展に向けてさらに頑張っていきたいと思いました。

 

「さかなクンと学ぶ環境講演会」に参加しました

■市川 一紀(1年3組 利府西中出身)

 私たち科学部8名は,11月4日(日)に多賀城市中央公民館を会場に開催された「さかなクンと学ぶ環境講演会」において,開演前の時間を使って来場者に向けた探究ブースを開設しました。この環境イベントは多賀城市が主催するもので,来場した人たちに生き物の営みを観察してもらい,環境保全に関心を持ってもらうために企画されています。
 私たちは,プランクトンを中心とした水生生物を生きたままで観察できるように展示しました。来場者を前に,説明するときに多少苦戦しましたが,子どもたちが目を輝かせながら聞いてくれたので,こちらにとっても良い刺激となりました。
 ブース展示の後には,さかなクンの講演を聞くことができました。宮城県の近海に生息する魚や貝などについて詳しくかつ分かりやすく説明してくださいました。魚の驚くべき生態など,初めて知る情報に,充実した時間を過ごすことができました。
 ブース展示と講演という2つの経験を通して,私は科学(生物学)について大きな関心を持つことができました。この経験を無駄にせず,さらなる発展に結びつけていきたいです。

 

「サイエンスデイin多賀城2018」に参加しました

■伊藤 瑛玲奈(1年6組 東仙台中出身)

 私たち科学部10名と有志参加の4名は,10月21日(日)多賀城市中央公民館を会場に開催された「サイエンスデイin多賀城2018」に参加しました。この催しは,多賀城市中央公民館が主催し,多賀城工場地帯連絡協議会に所属するSONYや理研食品などの企業や機関が中心となって企画しています。
 「サイエンスデイin多賀城」は,多賀城市に在住する主に小学生を対象に,科学の面白さを身近に体験してもらうことで未来の科学者の育成につなげようとする科学イベントです。今年の私たちの展示内容は,今夏開催された「学都仙台・宮城サイエンスデイ2018」における微生物の実物展示をアレンジしたもので,植物・動物プランクトンに加えて,アニサキスなどの寄生中も展示しました。説明の際に言葉を選び,目線を合わせるなどの工夫をすることで,子どもだけではなく保護者の方々にも一緒に観察を楽しんでいただきました。顕微鏡をのぞいた子どもたちの「すごい!」や「もっと見ていたい!」といった反応に,対応した私たちも十分楽しませていただきました。今回のこの経験は,今後かかわるイベントの企画や運営,日ごろの研究などの糧として活かしていきたいと思います。
 最後に,一緒に科学部のブース運営のお手伝いをしてくれた特別参加の4名,そして運営ではなく受付ボランティアとして参加した5名の生徒に感謝いたします。本当にありがとうございました。

 

「第8回高校生バイオサミットin鶴岡」

「第8回高校生バイオサミットin鶴岡」
SS科学部 伊藤瑛玲奈(1年6組 東仙台中出身)

 私たちSS科学部は,7月30日(月)から8月1日(水)までの3日間開催された「第8回高校生バイオサミットin鶴岡」に参加しました。この大会は,生命科学に関係する高校生による研究をポスター発表するものです。私たち科学部は,平成28年から継続研究しているアカマツの松くい虫被害について発表しました。発表の際には,図表や写真を丁寧に解説する他にiPadを使って動画で発表を補助するなど工夫を凝らしました。残念ながら決勝に進むことができませんでしたが,審査員である研究者の先生方からいただいた評価やアドバイスを活かして,今後の研究を深めていきたいと思います。

 今回経験した中で驚いたことは,全国から集まった高校生たちの高度な表現力と内容の深い研究についてです。また,スタッフの案内のもと行われた慶應義塾大学先端生命科学研究所の見学では,遺伝子導入した大腸菌にクモの糸を作らせることに成功したベンチャー企業の技術にも驚かされました。

   SS科学部を代表して4名が参加        ポスター発表の様子

 慶應義塾大学先端生命科学研究所の見学

 

「7つのふしぎとGP(グリーンプラザ)科学基地」に参加

「7つのふしぎとGP(グリーンプラザ)科学基地」に参加して

SS科学部 山下 涼斗(2年4組 利府中出身)

 私たちSS科学部は,8月3日(金)~5日(日)の3日間,東北電力ビルのアクアホールを会場に行われた「7つのふしぎとGP科学基地」に参加しました。このイベントは,幼い子どもたちが科学の楽しさを保護者と一緒に体感し,科学の「ふしぎ」を家族と共有する場を提供するとことが目的です。

 私たちのブースでは地震災害をテーマに,ペットボトルを使った液状化現象の再現実験や,活性炭を使った汚水の浄化実験の2つのプログラムを行いました。幼い子どもたちに難しい内容を分かり易く説明するのは大変なことでしたが,子どもたちはこれまで体験したことのない実験だけあって大いに驚いていました。そしてそれだけではなく,引率した大人たちもびっくりしている様子が多く見られ,科学を通した家族の交流を実感することができ,とてもやり甲斐のあるイベントでした。

       

  ペットボトルで液状化の再現     活性炭を使った汚水の浄化

学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2018

 7月15日(日)に東北大学川内北キャンパスを会場に行われた体験型科学イベント『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2018』にSS科学部の14名がブース参加しました。天候に恵まれた当日は,会場に10,666名の来場者があり,どのブースも人込みで溢れ返っていました。

 本校SS科学部の今年の展示テーマは「微生物探検隊~小さな世界に潜む生き物の謎に迫る~」として,普段耳にするけれども実際にはあまり見ることのない生物であるクマムシやアニサキスなどの生体展示(顕微鏡観察)やポスター発表を行いました。ボルボックスの展示では,その名前を知っている子供がおりびっくりでした。

 

■伊勢 太一(1年3組 高崎中出身)

 今回初めて参加した私たち1年生にとって,大勢の人たちをお迎えするという経験が今までになく,開始直前まで緊張していました。しかし,SS科学部の先輩方や他校の生徒たちが一生懸命説明している姿に影響を受けて,親子連れに積極的に声をかけることができました。

 説明する中で私が一番苦労したことは,子どもたちにも分かるように難しい言葉をかみ砕いて簡単な表現で説明することです。休む間もなく7時間にも及ぶイベントを終えた時には,最後までやりきったという充実感がこみ上げてきました。

 

 今回のイベントにおける展示内容が評価され,SS科学部は2つの賞を受賞しました。そこで,東北大学カタールサイエンスキャンパスホールを会場に行われた「サイエンスデイAWARD2018表彰式」に参列しました。

 

■大澤 杏也佳(2年1組 利府西中出身)

 7月20日(金)に東北大学サイエンスキャンパスホールを会場に,「サイエンスAWARD2018」表彰式が執り行われました。この表彰式は,サイエンスデイに参加したプログラムの中から良いプロセスを選び顕彰するもので,私たちSS科学部は「日本分光学会東北支部長賞」と「仙台高等専門学校名取キャンパス賞」をいただくことができました。

 表彰式では,賞創設者と受賞者がそれぞれ1分間のプレゼンを行いました。SS科学部を代表して参加した私たち3名は,スピーチやパワーポイントの操作などに分かれてプレゼンを行いました。緊張もあり練習のようにうまくはできませんでしたが,発表する他にも他団体のスピーチを聞くことができ,大変有意義なものとなりました。

 

「第3回環境マルシェ」に参加しました

 

■鶏徳 俊樹(2年6組 利府西中出身)

私たち科学部は,尚絅学院大学が主催する第3回環境マルシェ(6月24日(日)開催)において,一昨年から継続研究している多賀城高校の松食い虫被害の状況を発表しました。この環境啓発イベントはサンモール一番町商店街アーケードを会場に行われ,街を行き交う人々が聴講できるイベントとなっています。

一般の人々に向けて発表するということでいつも以上に緊張しましたが,発表の回を重ねるごとに上手に伝えることができ,貴重な体験となりました。また,他校の発表を見ることで,その充実した環境活動と問題へのアプローチの仕方に感心させられました。

今回経験したことを科学部の今後の調査・研究に活かしていきたいと思います。

 

当日の様子

    街行く人に説明しました                    外国からのお客さんにも説明しました

 

「みやぎサイエンスフェスタ生徒研究発表会」への参加

■2年7組 大江 透真(幸町中出身)
私たち科学部と,災害科学科1年生有志は,12月16日(日)に東北大学青葉山キャンパスを会場に開催された「平成30年度みやぎサイエンスフェスタ生徒研究発表会」に参加しました。
今回,科学部はあまり経験のなかった口頭発表の機会を得て,全国的に問題視されている松枯れに焦点を当てた研究「多賀城高校の松枯れの原因を探る」を発表しました。大勢の参加者を前にした発表であり,緊張することもありましたが,質疑応答では審査員の方々からの質問にきちんと対応することができ,内容的には満足できるものでした。
続くポスター発表では,科学部からは松枯れに関する研究(生物分野)の他に,「縦波と横波の速さの違いについて」(物理分野)の研究発表を行いました。災害科学科1年生においては,「東日本大震災による植生の攪乱と生物の応答2」(生物分野),「土壌中のアンモニウムイオンおよび硝酸イオン濃度の測定」(化学分野),「浦戸諸島と2つの地層について」(地学分野)の3つの研究発表を行いました。松枯れに関するポスター発表では,口頭発表で伝えることができなかった詳細な説明を聞きに来る方もいて,とても良いディスカッションができました。また,この発表会には小学生も複数参加しており,この様に早い段階から研究発表の経験を積んでいることに驚かされました。
 今回参加することによって,口頭発表における聴衆への魅せ方や,ポスターを作成する際の構成の仕方,グラフ・写真の提示の仕方など,多くのことを学ぶことができました。今回の経験を活かして,これからの研究を大いに発展させていきたいと思います。