SSH2年次(2019年度)

2019年7月の記事一覧

学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2019

学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ2019

1 目 的
 体験型科学イベント『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』に参加することで,「“科学”って,そもそもなんだろう?」というテーマに沿って,自分たちで体験型プログラムを考え,企画し,実施することで, 科学や技術に関する,各人各様の感じ方から自己と対象との関係性を可視化・再構築することを目指す。また,来場者への応対を通して,科学的思考力や課題発見力,課題解決力,プレゼンテーション能力の向上を図る。

2 主 催  特定非営利活動法人 natural science

3 日 時  2019年7月14日(日) 9:00~16:00

4 会 場  東北大学川内北キャンパス 講義棟

5 参加者  科学部18名

6 実施内容・評価
 会場となる東北大学川内北キャンパス講義棟では109のプログラムが参加し,当日は10,000人を超える来場者を数え,今年も大盛況であった。本校からは科学部が参加し,「地面の下で起こることを知ろう!~災害の脅威~」をテーマに,災害の原因や仕組み,そして災害への対策に関する講座を開設した。
 来場者は子どもから大人まで多様であり,災害の仕組みの説明では二様の対応をする必要があり,生徒は大いに苦労していた。しかし,来場した小さな女の子が竜巻発生装置の前から10分以上動かずに,説明を聞いたり回転するミストに手をかざしたりするなど,大いに好奇心をくすぐり,液状化現象の解説では,詳しい説明を求める大人と意見を交わすなど,対応した生徒も大いに刺激を受けるものであった。

7 生徒感想・研修の様子
■普通科1年 金須 友吾(高崎中出身)
 サイエンスデイでは様々な科学技術の展示を見ることができたので,とても楽しい科学イベントでした。その中で僕たち科学部は,竜巻の発生,汚水の浄化,液状化現象,避難持ち出し袋,避難時の行動を問う○×クイズの5つの発表を行いました。私は液状化現象の展示を担当しましたが,小さな子ども達を対象に発表するということだったので,子どもに伝わるようにするためにはどうすれば良いのかとても悩みました。その時に先輩からのアドバイスがあり,上手に伝えることができるようになりました。
 今回の体験を通して,液状化現象のメカニズムに関する知識だけではなく,その対策まで教えることが大切だと思いました。今後は,展示の仕方や発表の仕方などにおける課題を修正しながら,今後の部活動に取り組んでいきたいと思います。

■普通科2年 伊勢 太一(高崎中出身)
 私は,今回で二度目の参加となるサイエンスデイに挑みました。今回は去年ほどの緊張はありませんでしたが,去年は緊張からお客さんに上手に説明することができませんでした。失敗してもいい,とにかく積極的にお客さんに話しかけていこうという思いで行っていた去年とは違い,今年は2年生に進級して後輩が入部してきたこともあり,去年自分が一年を通して学んできた発表の仕方やコツを後輩に教えたりしながら,大勢のお客さんの前で発表することができました。
 今回のサイエンスデイでは,去年とは全く異なるテーマでの展示に,お客さんの反応がどうなるのかと少し不安もある中で行いましたが,お客さんの表情から,全員に楽しんでいただけたと思います。来年は,今回のサイエンスデイよりもさらにお客さんに楽しんでいただけるような展示にするため,多くの知識や考え方を吸収し,日々頑張っていきたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SSHスキルアップ研修Ⅱ「関東研修」

令和元年度 SSHスキルアップ研修Ⅱ「関東研修」

1 日 時  令和元年7月11日(木)~7月12日(金)

2 訪問先  令和元年7月11日(木)
          東京湾第三海堡
          国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
       令和元年7月12日(金)
          ペリー公園,ペリー記念館
          国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所(PARI)
          横浜まち歩き「関東大震災を歩く~山手・山下コース~」

3 参加者  2学年の災害科学科全員(24名)

4 対応者  東京湾第三海堡
         NPO法人アクションおっぱま 理事長 昌子 佳江 氏
       国立研究開発法人海洋研究開発機構
         海洋科学技術戦略部 広報課 調査役 中條 秀彦 氏
       ペリー公園,ペリー記念館
         所長 三富 有希 氏
       国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所
         管理調整・防災部 企画調整・防災課 課長補佐 増門 孝一 氏
       横浜まち歩き
         NPO法人横浜シティガイド協会 理事 山岡 進 氏 

5 実施内容・評価
 各施設を訪問することで,自然科学・災害科学の最先端研究に関する知見を深めることができた。また,実験装置や研究手法について研究者から直接学ぶことで,「課題研究」や「自然科学と災害」をはじめとした日頃の学習のヒントを得ることができた。特にJAMSTECとPARIにおいては,大型実験装置から得られるデータの活用や,生徒が取り組む課題研究への具体のアドバイスなど,この研修で得られた効果は少なくなかった。また,東日本大震災との関連付けを行った説明を加えたことで,生徒の学習により深みが出た。
 研修の最後に実施した「横浜まち歩き」では,関東大震災の被害状況やその後の復興の経過を聞くことで,被災地である東北地方における復興とその後の街づくりについて,より具体的なイメージを持つことができ,さらには震災伝承の大切さについても学んだ。

6 生徒感想・研修の様子
■災害科学科2年 大堀 楓河(塩竈一中出身)
 私たち災害科学科2年生は,関東研修で国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)や国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾航空技術研究所(PARI)などの研究施設を訪れ,最先端の科学研究や技術について学んできました。また,東京湾第三海堡の見学や横浜まち歩きを通じて,関東大震災で受けた当時の被害状況やその後の街づくりについて,知見を深めることができました。今回の研修を通して,災害へのさらなる理解や課題研究への活用など,研究者や講師の方々から学んだことをこれからの学習に活かし,さらには,新しい知識や技能を身に付ける“学ぶ姿勢”を忘れずに生活していきたいと思います。

■災害科学科2年 小田切 亮(蒲町中出身)
 災害科学科2年生24名で関東研修に行ってきました。一番印象に残っているのは,国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)です。JAMSTECでは7隻の船を所有しており,今回はその中の1隻である最新鋭の「かいめい」に乗船することができました。さらには,有人潜水調査船「しんかい6500」の実物大模型に乗り込んだり,無人探査艇の保守点検の現場も見ることができました。日本の海底調査やロボット開発の技術がとても素晴らしく,ここに足を運ばなければ学べなかった調査技術の実際を学ぶことができ,充実した時間を過ごすことができました。
 この2日間を通じて,関東研修ならではの学びを多く体験することができました。ここで学んだ驚きや発見をこれからの学習に活かしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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SSH共同研究「釧路湿原巡検」

 

令和元年度 SSH共同研究「釧路湿原巡検」

1 主  催 北海道釧路湖陵高等学校

2 日  程 令和元年6月25日(火) 移動日
       令和元年6月26日(水) 達古武湖森林再生事業地
                   夢が丘木道及び展望台
       令和元年6月27日(木) 恩根内ビジターセンター
                   環境省釧路湿原野生生物保護センター・猛禽類医学研究所

3 参加生徒 災害科学科1学年 3名

4 対応者 北海道釧路湖陵高等学校 教諭 渡邊 理実 氏
           同      教諭 宮澤 宜法 氏
      釧路自然環境事務所・釧路湿原自然保護官事務所 自然保護官 矢部 敦子 氏
      さっぽろ自然調査館 渡辺 展之 氏

5 実施内容・評価
(1)達古武湖森林再生事業地におけるフィールドワーク(沢班:水生生物)
   夢が丘木道および展望台におけるフィールドワーク
 ラムサール条約に指定されている釧路湿原において,水生生物の採捕とスケールの測定など,湿原環境の保全を目的とした科学的な探究方法を学んだ。さらには,釧路出身の生徒たちが生まれ育った自然環境を科学的に理解し,後世に残すことを目的とした環境教育の機会を与えるものとしており,本校から参加した生徒にとっても,自分たちが住む宮城の自然との共存について考える機会となった。

(2)恩根内ビジターセンターにおけるフィールドワーク
   環境省釧路湿原野生生物保護センター・猛禽類医学研究所における研修
 温根内木道では,ハンノキ林を抜けてヨシ・スゲ湿原に至る行程において,湿原における植生とそこに生息する動物の痕跡を観察した。
 野生生物保護センター及び猛禽類医学研究所では,レッドデータにおいて絶滅危惧Ⅱ類に指定されているオオワシやオジロワシ,絶滅危惧ⅠA類のシマフクロウといった希少種の生息状況や保護活動の具体について学ぶことができた。これらの鳥類の生態調査や保護活動を通じて,少しずつ個体数を増やしてはいるものの,交通事故や感電事故が後を絶たない現状に,生物保護の難しさを生徒たちは直に感じ取ることができた。

6 生徒感想・巡検の様子
■災害科学科1年 池田 孝太(幸町中出身)
 今回の巡検で最も印象的だったのは,釧路湖陵高校の生徒と一緒に行った沢班における調査活動でした。沢を登る際に,周囲に生える植物の種類を事前調査しておくとさらに楽しい活動になったと思いました。
 また,釧路湖陵高校の生徒の方々が積極的にコミュニケーションをとってくださり,とても活動しやすかったです。ありがとうございました。
■災害科学科1年 門脇 孝太朗(宮教大附属中出身)
 今回の巡検を通して,初対面の人たちとコミュニケーションをとることと,課題のとらえ方や解決方法を学びました。
 人の手で環境を守ること,自然との共生とはどの様なことなのか,事前学習や実地での調査を通じて,疑問をさらに深めることができました。今後は課題研究などの学習の中で,今回学んだことを活かしたいと思います。
■災害科学科1年 伊藤 若菜(災害科学科1年,塩竈一中出身)
 3日間の巡検で,当初の目的であった生物の多様性の理解や,環境科学における科学的な研究手法の研修などを達成できたと思います。北海道の雄大な自然に触れ,改めて野生生物の保護や自然環境における生物の多様性を感じました。また,貴重な生物の保護現場を実際に見ることで,保護の難しさと大変さを感じることができました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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