SSH4年次(2021年度)

2022年1月の記事一覧

令和3年度東北地区サイエンスコミュニティ研究校発表会

 

1 目  的

 東北地区6県のSSH指定校など,自然科学等の課題研究に取り組んでいる高校生が,授業や部活動で取り組んできた研究成果を発表し,発表者との対話を通じて相互評価を行うことで研究のレベルアップにつなげる。さらに,新たな価値を創造し,国際的課題を解決する人材となる高校生らの研究活動を支援する地域の体制づくりに繋げる。

2 期  日 令和4年1月22日(土) 9:00~16:00

3 会  場 オンライン開催

4 口頭発表題・参加生徒 大根の辛みと抗菌作用 普通科理系2年5名

5 実施内容・評価

 研究の成果を,東北6県のSSH指定校の生徒に向けて発表することで,プレゼンテーション力や多角的な視点で見る力を養うことができた。また,質疑応答により研究を見つめ直し,そこから新たな課題を発見する良い機会となった。

6 生徒感想

■     普通科2年 渡邊 優奈(利府中出身)

大学教授の方々からの質疑を受け,自分たちの研究に新たな視点が生じ,研究に対する意欲がさらに湧きました。今回受けた質問や疑問に対して,より研究を深めて解決していきたいと思います。

■     普通科2年 富松 那心(多賀城二中出身)

発表会に参加して,学びを深める良い機会になりました。自分たちが発表したときには,自分たちでは気づかなかったことに気づかされました。また,他の学校の発表からもスライドのデザインやグラフや表の使い方など,多くのことを学ぶことができました。

 

実習交換「伊豆沼研修」(北海道滝川高校道外研修「東北巡検」)

1 目 的

(1)ラムサール条約に指定されている伊豆沼・内沼保護区におけるフィールド調査により,人と自然環境の共生の在り方や保全の取り組みを学び,自然環境を科学的に見る能力を養う。

(2)自然科学と災害,社会と環境など多角的な視点から物事を考える能力を養い,科学的リテラシーの向上を図る。

(3)高校生,研究者,自然保護に関わる人々との交流を積極的にはかることで発信力を磨き,よりよい社会の形成者としての資質を磨く。

(4)県外校との交流を通じて,コミュニケーション能力と今後の学習や探究活動へのモチベーションを高める

 

2 主 催  北海道滝川高等学校

 

3 日 程  2022年1月5日(水) 蕪栗沼,化女沼,伊豆沼ウェットランド交流館

       2022年1月6日(木) 伊豆沼,宮城県伊豆沼・内沼サンクチュアリセンター

 

4 参加生徒 災害科学科1学年 4名

       普通科  1学年 9名

 

5 対応者 北海道釧路湖陵高等学校     教諭      長澤 秀治 氏

           同          教諭      藤田 秀樹 氏

      宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団 総括指導員   藤本 泰文 氏

      大崎市役所産業経済部      自然環境専門員 鈴木 耕平 氏

 

6 実施内容・評価

 初日は,マガンやヒシクイを中心とした渡り鳥の観察とガンの「ねぐら入り」の観察,そして交流会を行った。蕪栗沼や化女沼に加えた広大な水田地帯における野鳥と人々のくらしの関連性と問題点について学ぶことができた。交流会では,それぞれの学校や地域の特徴について意見交換を行った後,学校生活や研究活動に関して話し合うなど,充実した内容であった。

 2日目は,-7℃の厳しい寒さの中,伊豆沼においてガンの「ねぐら立ち」を観察した後,クサレダマ(湿性植物)の移植作業と冬眠昆虫の採集を行った。森と湿原,そして人の暮らしとの接点を学ぶことができた。

 

7 生徒感想

■ 普通科1年 文屋 咲良(岩切中出身)

 今回,北海道滝川高校の皆さんと巡検を一緒に行い,伊豆沼や蕪栗沼,化女沼を巡りマガンやハクチョウを見る機会が得られて,とても勉強になった2日間になりました。それぞれの沼に特徴があり,伊豆沼では約10万羽のマガンが暮らしていることにとても驚きました。その他にも,自分の知らなかった渡り鳥の習性や環境保全の実際について詳しく知ることができて,とても充実した巡検になりました。今回の巡検で得た体験や知識をこれからの課題研究に生かして,課題を掘り下げて自分で解決し,周囲を納得させられるような研究にしたいと思いました。

■ 普通科1年 吉田 理桜(塩釜一中出身)

 巡検に参加して特に印象に残ったことは,伊豆沼でのガンの「ねぐら立ち」の観察です。餌を求めて近くの田んぼへとガンが一斉に飛び立った時には,空一面をガンが覆いとても迫力があり感動しました。その後行われた講話では,伊豆沼と隣接する内沼の課題について学びました。この地域が抱える課題は他人事ではなく,私たちも考えなければならないことばかりだと思いました。また,北海道滝川高校の生徒さんとも交流を深めることができ,この2日間は本当に充実したものでした。今回の巡検で学んだことは,必ず次に生かせるようにしたいです。