SSH5年次(2022年度)

野外実習②「栗駒・気仙沼巡検」

【目的】露頭見学や試料採取に適した県内外のフィールドにおける,地学分野の観察・調査の野外実習を通して,私たちを取り巻く地球環境を理解する。また,これまでの学習をもとに岩手宮城内陸地震や東日本大震災の被災地を巡り考察・議論することを通して,防災への意識付けの強化を図る。

  (1)基礎的な観察・調査・試料採取の方法を学ぶ。

  (2)観察記録をもとに,結果をまとめる手法を学ぶ。

  (3)まとめから新たな課題を設定することを学ぶ。

【日程】2021年10月26日(水)~10月28日(金)

・10月26日(水) 栗原市ジオパークビジターセンター,荒砥沢ダム(藍染湖公園)・藍染湖公園・崩落地(北端)での見学,一関市旧祭畤大橋,講話「カルデラ噴火がもたらした東北日本の歴史」(高嶋教授)

・10月27日(木) 気仙沼市復興記念公園,リアス・アーク美術館,仙沼市東日本大震災遺構・伝承館,講演「過疎高齢化地域における地区防災のあり方とは?-東日本大震災の経験から-過疎高齢化地域で可能な無理のない自助・共助防災とは」(吉田 千春 氏)

・10月28日(金) 道の駅大谷海岸,小泉海岸防潮堤,震災遺構高野会館跡・南三陸町防災庁舎跡・さんさん商店街,南三陸ホテル観洋(まとめのワークショップ)

【参加生徒】災害科学科2年38名

【講師】

東北大学学術資源研究公開センター      教授    高嶋 礼詩 殿(東北大学総合学術博物館館長)

栗駒山麓ジオパーク推進協議会     専門員 原田 拓也 殿

気仙沼市立松岩小学校                           教諭  阿部 正人 殿(本校災害科卒業生保護者)

リアス・アーク美術館                           館長  山内 宏泰 殿(学芸員)

気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館     館長  芳賀 一郎 殿(元宮城県気仙沼向洋高等学校 教諭)

南三陸ホテル観洋               第一営業次長  伊藤 俊  殿(南三陸町語り部)

気仙沼市地域福祉計画推進委員        吉田 千春 殿(気仙沼おとひめ会 代表)

 

【実施内容・評価】
東北大学の高嶋礼詩教授を講師に迎え,岩手宮城内陸地震や東日本大震災における被災地の現地踏査を行い,災害科学科の学びを深めた。各施設や被災現場において,多くの講師の先生方より講話いただき,現地でしか得ることのできない情報と知識を得ることができた。さらには,生徒自身が抱いた疑問や発見した問題点について共有し,議論を通してアウトプットする機会を複数回設けることで,多様な視点で災害を科学的な視点から考える下地をつくることができた。地元の方との対話や振り返りのワークショップなどの活動の様子が新聞報道されるなど,学習成果を外部へ発信することもできた。

【生徒(災害科学科2年:安倍 さくら)レポート】