語学研究
多賀城市国際交流協会さんとワークショップしました
9月11日(日),多賀城市体育館にて,多賀城市国際交流協会さんが主催する「青年交流」という集まりに参加してきました。昨年度に引き続きの参加でしたが,今年度は,この夏に実施されたドイツスポーツ少年団との交流事業の報告と語学研究部が文化祭で発表したドイツについての研究の発表,そして,語学研究部が昨年度から取り組んでいるフェアトレードについての研究成果の発表という内容でした。あいにく2年生は参加できませんでしたが,語学研究部1年生の3名が,文化祭に向けてドイツについて調べたことと,文化祭で販売したフェアトレード商品について,堂々と発表していました。参加していた交流協会の方から出た質問に対しても立派に答えていました。
後半は,「フェアプレイ」についてワークショップが行われました。これは,ドイツ団が来たときに,多賀城高校生とドイツの高校生が話し合った話題でもありました。スポーツにおけるフェアプレイだけでなく,今回は日本で暮らす外国人を日本人が受け入れるべき場面で,「フェア」であるということはどういうことかについて話し合いました。生徒は,一方的な基準で他の文化の善し悪しを決めるのは危険であり,他者の立場に立ってコミュニケーションを取りながら物事を進めることの大切さを学びました。また,大人が同じ話題に対して,どのような考えをするのかを知って,新鮮な驚きを感じたようでした。
学習したことを地域社会に向けて発表する場面が,生徒を輝かせてくれるのを目の当たりにしました。また,生徒にとっても,地域社会の大人と接する良い機会になりました。
ドイツ人高校生と交流しました!
多賀城市スポーツ少年団が受け入れたドイツスポーツユーゲントに所属する高校生8名(男性2名女性6名)と多賀城高校の語学研究部を中心とした約20名の生徒(ホームステイ受け入れ生徒6名を含む)が,7月30日から8月2日の4日間,被災地案内を含む,文化交流をしました。
初日のキャッスルプラザ多賀城での歓迎会から始まり、2日目の七ヶ浜町被災地案内→大代公民館でのサバ飯(空き缶で炊飯)体験→松島観光。3日目の塩釜魚市場見学・塩釜神社参拝・笹蒲鉾作成体験→多賀城高校での流しそうめん&BBQ→剣道部と弓道部に協力いただき日本の武道体験。4日目の多賀城史跡案内→ディスカッション→さよならパーティーと盛りだくさんの日々が終わりました。
ハードなスケジュールに付き合ってくれたドイツ団と、頑張っておもてなししていた日本人高校生、お疲れ様でした。充実した4日間になりました。交流を通して,また,おもてなしの準備を通して生徒達は様々なことを学んだようでした。
このような機会を与えていただいたことに感謝です。地域の方々と力を合わせて素晴らしい交流の機会に出来ました。
この後、福島県会津若松市に移動して交流を続けるドイツ団が無事帰国できること、多賀城高校の生徒達がこの経験を活かしてさらに飛躍してくれる事を祈ります。
※写真は左上から時計回りで,七ヶ浜国際村展望台にて震災当時のことを説明→空き缶を使った炊飯体験→剣道部とコラボで剣道体験→塩釜魚市場にて巨大マグロ解体を見学→末の松山訪問。
語学研究部
【2015年度の主な活動実績】
●被災地外国人ガイドボランティア「第3回 続・キズナプロジェクト」
平成27年8月4日(火)3回目となる「続キズナ・プロジェクト」を実施しました。今年度は、香港と中国から4名の外国人ゲストを迎えました。午前中、七ヶ浜の菖蒲田海岸を訪れ、震災前と震災当時、そしてその後の様子をiPadを使いながら英語で説明しました。その後、七ヶ浜中学校に隣接している仮設住宅の集会所で、七ヶ浜役場の方から避難所での生活の様子や、仮設住宅の住民の支援をしている方から仮設住宅での生活についてお話いただき、生徒たちは、それを英語に訳して外国人ゲストに伝えました。また、七ヶ浜国際村を訪れ、目の前に広がる雄大な景色を眺めながら、高台移転住居地やボランティア活動について説明しました。
非常に暑い中でしたが、生徒は一生懸命英語で伝えようと頑張っていました。参加してくださったがゲストも被災地の様子がよく分かりいい機会になったと言ってくださいました。
午後からは塩釜港から観光遊覧船に乗り、松島湾を巡り、松島では瑞巌寺と五大堂を訪れて、見どころについて英語で説明しました。 今年度は13名の生徒が参加し、生徒にとってもゲストにとっても大変有意義なプロジェクトになりました。
●多賀城高校文化祭「多高祭」での展示発表
今年度、語学研究部では、フェアトレードについて研究調査を行い、その成果を発表しました。研究ではまず、多賀城高校生のフェアトレードに関する知識をアンケート調査しました。その後、身近なスーパーで販売されているフェアトレード商品の品数や値段・量を調査したり、フェアトレード商品を扱っている小売店を訪れ、フェアトレード商品がどのようにして売られているのかについて踏み込んだお話を聞いたりしました。一番印象的だったのは、スーパーではフェアトレード認証マークが付いている商品が扱われていたのですが、店員はその商品についての知識が無く、一方、認証マークが付いていない商品を扱っている小売店の店員の方は、その商品を生産している人々について詳しく知っているということでした。生産者と商品を公平に評価して取引することを目指したフェアトレードの様々な側面について学ぶことができました。
平成27年8月29日(土)の一般公開日には、調査して分かったことを模造紙に記載して掲示し、実際のフェアトレード認証マークが付いた商品を展示したりもしました。また、フェアトレードを扱っている団体から商品を取り寄せ、委託販売を行いました。初めての試みということで、あまり多くの商品を用意できなかったのですが、たくさんの来場者が次々に購入してくださり、あっという間に売り切れてしまいました。
この研究を通して、言葉として知っていたフェアトレードについて、実際に自分の身の回りの事柄と結びつけた結果、様々なことが見えてきて、多くのことを学ぶ機会となりました。
●模擬国連
平成27年12月12日(土)語学研究部を中心に全部で12名の多賀城高校生が、模擬国連を体験しました。今回は、今年3月に仙台で開催された国連防災会議をモデルとして実施しました。会議の議長や進行に関するアドバイザーは、「日本模擬国連」から派遣された大学生が担当してくれました。
参加生徒は、それぞれが国連加盟国の国連大使になり、担当した国の経済状況やこれまでの災害経験を考慮しながら、どのようにしたら国際社会が協力して、災害による被害を少なくできるのかについて話し合いました。生徒たちは、事前に担当国について調べたことを頭に置きながら、自国に有利になるように熱心に交渉していました。会議の終わりには、決議案が採択されましたが、発展途上国担当だった生徒達に、先進国担当だった生徒が押し切られる形で、先進国が防災のために拠出する資金を負担しないといけない内容となった交渉結果が、現実とは違い面白かったです。また、環境や防災より開発重視のスタンスのため、他国から責められる場面が多かったにも関わらず、決議案から自国に不利な文言を削ることに成功した中国を担当した生徒が、優秀な国連大使だったとして表彰されました。
初めての試みでどのような模擬国連になるか心配でしたが、生徒の積極的に取り組む姿勢で活気のある充実した活動とすることができました。