2022年12月の記事一覧
石巻・女川巡検
12月6日(火),1年生災害科学科において石巻・女川巡検を実施しました。
東日本大震災で甚大な被害を受けた被災地を視察することを通して,震災の記憶を未来と世界へ発信する主体者としての資質を涵養することを目的としています。事前学習として,ジオラマや地形図で女川町の地形を理解する学習を行うなど,必要な知識を学んでから現地に赴きました。
午前は,MEET門脇による語り部の方のお話を聞きながら石巻門脇地区の「まち歩き」を体験し,その後女川町へ移動をし,町民への「聞き取り調査(フィールドワーク)」を行いました。
午後からは,旧大川小学校で語り部の方から当時の様子や今後防災に携わる人材としてお話をいただきました。震災,被災,復興など様々な視点から学びを深めることができました。
旧門脇小学校
旧大川小学校
聞き取り調査(フィールドワーク)
事前学習
武山 海瑠
今回の巡検では,様々な災害の痕跡を見ることができました。なかでも,「大川小学校は津波で多数の犠牲者が出た哀しい場所というだけではなく,子どもたちが楽しい時間を過ごした場所である」という語り部の方のお話が印象に残っています。そこで生きた命があることを忘れてはいけないと改めて思いました。今,楽しい思い出で溢れている場所を哀しい場所にしてしまわないためにも,災害科学科としてこれからも勉強に励んでいきたいと思います。
村上 尊琉
私自身東日本大震災では津波を見たり,大きな被害を受けたりしなかったため,震災についてたくさんのことを知っているわけではありませんでした。
しかし今回の巡検で語り部の方や女川町の被災者の方などから東日本大震災について聞くことで,当時の町の状況や被災者の心理を今まで以上に理解することができました。
今回の巡検を通して自助の大切さ,そして日頃からの準備が災害時に私たちの命を守ってくれるのだと強く感じることができました。
つくば研修
11月1日(火)~11月2日(水)に1学年災害科学科においてつくば研修を実施しました。
自然科学や災害科学の最先端研究に関する知見を深め,災害理解・防災研究分野への社会貢献の方法について学習をしました。
防災科学研究所 大型降雨実験施設
土木研究所
地質標本館
JAXA
畑山 絢音
つくば研修は,日本の最先端の研究施設が集まるつくば市を訪れることができるということで,入学前から楽しみにしていた行事でした。
この研修では,雨を降らせる施設を使って大雨を降らせた実験の一部を見せていただいたり,国際的に災害の被害を減らそうとされている方の講義を聞いたりすることができました。
これまで私は,身近なことにばかり目が向いていましたが,この研修を通して外にも目を向ける意識を持つことができました。
村元 勝太
私はつくば研修に行き,たくさんの事を学ぶことができました。
防災科学技術研究所では気象災害などの再現の実験を行っていました。雨量が30ミリ程度で大雨,50ミリで警報級の雨など,少ない量に感じたとしても,気象災害はとても危険だと思いました。
地質標本館では実際の鉱石や地層を見ることができました。
私は今回のつくば研修を通して,日本では防災,減災のために,様々な取り組みが行われていると知ることができました。
この経験を活かし,災害科学科として防災・減災活動に繋げていきたいと思います。
土屋先生と行く!!“地球科学”特別講座
1 主 催 株式会社青葉環境保全
2 日 程 令和4年12月17日(土)
3 会 場 東北大学大学院環境科学研究科「エコラボ」
4 参 加 者 科学部4名(普通科1年4名)
5 実施内容・評価
東北大学大学院環境科学研究科の土屋範芳教授やDiana Mindaleva助教による特別講義と,平山伸夫助教による薄片標本指導を受講した。土屋教授による講義では,2000年から提唱された地殻流体科学について,その先端研究となる岩石-水相互作用(Water-Rock Interaction)について,参加した生徒は熱心に聴講した。プログラウが終了した12:30からは,東北大学に通うインドネシアやスウェーデンからの留学生との交流会も設定され,大学での研究や普段の学生生活について理解を深めた。
6 感 想
▉普通科1年 横田 柊(玉川中出身)
今回の講座では,土屋先生をはじめ複数の先生方による講義の他にも,研究室を見学させていただいたり,研究室に関わりのある皆さんとの交流を行ったりしました。私は地学や地球科学に関わる機会があまり多くなかったので,今回の講義で初めて知ることが多く,とても有意義な時間を過ごすことができました。また,普段あまり関わることのできない留学生の方々との交流の中で,自分と異なる意見の貴重さや,私自身の経験不足を感じることができ,多くの学びがありました。今回学んだことを糧にして,新たな学びにつなげたいと思います。
第8回全国ユース環境活動発表大会東北地方大会
1.目 的
科学部において,日頃取り組んできた研究の成果を発表し,参加者との対話を通じて相互交流を行うことで,発信力やコミュニケーション力の向上と,探究心の一層の伸長を図る。
2.主 催 全国ユース環境活動発表大会実行委委員会
(環境省,独立行政法人環境再生保全機構,国連大学サステイナビリティ高等研究所)
3.期 日 令和4年12月11日(日)
4.会 場 TKPガーデンシティ仙台
5.発表題・参加者
『マクラギヤスデの生息北限と未知なる生態を探るPart2』
〈 SS科学部ヤスデ班 〉3名(普通科2年2名,災害科学科2年1名)
6.感 想
▉普通科2年 濱野 瑞紀(中野中出身)
私たちは,この大会に向けてマクラギヤスデと環境との関わりについて改めて考えを深め,その情報をもとにレポートにまとめるなど,大会に向けて様々な準備を行ってきました。研究要旨と発表動画を大会事務局に提出し,その後審査された結果,東北大会に進むことができました。
東北大会に向けて改めて発表内容を練り直し,全国大会出場を目標に挑戦するはずでしたが,大会当日にメンバー全員が体調不良となってしまい,会場での参加を断念しました。しかし,発表動画で審査していただけることになり,結果「優秀賞」を受賞することができました。会場で直接発表できなかったことは残念ですが,会場での発表の様子は今後動画公開されるので,そこで各校の発表を見て視野を広げたいと思います。
*大会の概要や発表動画等(今年の動画については今後掲載予定)について,詳細はユース環境活動発表大会HP(https://youth.erca.go.jp/)まで。
第22回環境甲子園受賞授与式
1 主 催 NPO法人環境会議所東北
2 日 程 令和4年12月13日(土)
3 会 場 TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口
4 発表題・参加者
★奨励賞
「マクラギヤスデの北限と未知なる生態を探る ~地球温暖化による生息域の拡大~」
〈科学部〉3名(普通科2年2名,災害科学科2年1名)
5 実施内容・評価
本校科学部ヤスデ班は,地球温暖化とマクラギヤスデの生息範囲に関する調査・研究をレポートにまとめ,標記の大会に応募しました。結果,この取組が評価され“奨励賞”を受賞することができました。授与式では受賞校によるプレゼンが行われ,研究における着眼点や研究手法など,参加した生徒は大いに刺激を受けました。
6 生徒感想
▉普通科理系2年 濱野 瑞紀(中野中出身)
私たちにとって2回目の参加ということもあって,この大会には気合いが入っていました。ヤスデ班の皆で役割を分担しながら,先行研究を含めた今までの調査・研究について,環境との関わりを関連付けながら5ページのレポートにまとめました。部活動の顧問の先生にも沢山の指導をもらい形にすることができました。審査の結果,昨年に引き続き今年も奨励賞を受賞することができました。自分たちの研究が認められたことがとても嬉しいです。作品のみならず,自分自身も昨年と比較して成長できたことが実感できました。
土サミット~災害と土~ TOKYO 2022
10月21日、ホテルニューオータニ東京で開催された「土サミット」に災害科学科1年生2名が参加しました。「土サミット」は、行政機関・建設業界・学会の関係者など多くの方が土の適切な利用促進について情報を発信・共有するもので、今年は「災害と土」をテーマとして行われました。その参加者の方々に対して災害科学科の活動や研究内容を紹介し、様々な角度からいだだく質問に対して自分の言葉で丁寧な説明をしながら、各業界の方や東京の高校生との交流を行いました。また、「災害と土」に関する講演や研究発表を聞くことで知見を広げることができ、非常に貴重な経験となりました。
【生徒感想】
▉災害科学科1年 髙内天斗(鶴谷中出身)
今回の土サミットを通して学んだことは、他人の話をよく聞き、理解しようとする姿勢がとても大切であるということです。実際、自分たちの発表を聞いてくれた人たちは、きちんと僕たちの説明を聞き、自分で理解し、その上で質問をしてくれたのでとても発表しやすかったです。僕たちが発表を聞く際も、僕たちが分かりやすいように発表してくれたため、とても良い経験になりました。
▉災害科学科1年 山本陸(高崎中出身)
私たちの発表を聞きに他の高校が来るなど、発表だけでなく、他校や企業の方などと交流することができ、とても良い経験になりました。今後の改善点は、声のメリハリをつけ、大事なことを強調することです。災害科学科での活動や浦戸巡検で学んだことをより多くの人に伝えることができて良かったです。
第45回日本分子生物学会年会・高校生研究発表
1.目 的
科学部において,日頃取り組んできた研究の成果を発表し,参加者との対話を通じて相互交流を行うことで,発信力やコミュニケーション力の向上と,探究心の一層の伸長を図る。
2.主 催 日本分子生物学会
3.期 日 令和4年12月2日(金)
4.会 場 幕張メッセ展示会場
5.発表題・参加者
『マクラギヤスデの生息調査Part2 ~生息の北限と未知なる生態を探る~』
〈 SS科学部ヤスデ班 〉3名(普通科2年2名,災害科学科2年1名)
7.感 想
▉災害科学科2年 赤間 結衣(塩竈市立玉川中出身)
口頭発表では,3分間という短い時間での発表でしたが,これまでの研究の成果をしっかりと伝えられたと思います。続くポスター発表では,口頭発表では伝えきれなかった部分の説明や,質疑応答を行いました。今回参加した3人がそれぞれが発表し,質問に答えることができたのでとても良かったです。また,他の発表を聞きに行き,どの様な研究を行っているのか沢山調べました。会場にいたのは半日という短い時間ではありましたが,私にとってすごく貴重な経験になりました。