2015年10月の記事一覧
H27年度 つくば研修を行いました!
9月27日(日)と28日(月)の2日間,第1学年の希望者33名が茨城県つくば市にある「産業技術総合研究所 地質標本館」,「宇宙航空研究開発機構(JAXA) 筑波宇宙センター」,「防災科学技術研究所」に行って来ました。 つくば研修2年目となる今年度は「科学的な視点で自然災害を学び、災害から命やくらしを守る力を身につけること」を目的として,「自然災害を科学し,行動する~高校生の私にできること~」というテーマで実施されました。
1日目[9月27日(日)] |
【産業技術総合研究所 地質標本館】はじめに地質調査総合センターの概要について講義を受け,災害軽減のため,活断層や火山などの地質研究,調査・観測が大変重要であることを学びました。 その後,地質標本館内をテーマ毎に解説していただきながら,日本列島周辺の震源分布,地震による液状化現象(はぎ取り標本),デスモスチルス骨格標本などを見学しました。 (写真撮影や記録はi-Padを利用)
地質調査総合センターの藤原治先生と下川浩一先生にお世話になりました。
【(JAXA) 筑波宇宙センター】
【1日目のまとめ…夕食後にホテルにて】
2日目[9月28日(月)] |
【防災科学技術研究所】2日目は,防災科学技術研究所で研修を行いました。 午前は地震(ペットボトル地震計),気象(雨粒の形)について,午後は気象(竜巻)について実習・講義の後,大型耐震実験施設と大型降雨実験施設を見学しました。
講師として淺野陽一,出世ゆかり,鈴木真一各先生方にお世話になりました。
【ペットボトル地震計作成中】
【雨粒を見てみよう!】
【竜巻発生にチャレンジ】
【大型耐震実験施設の見学】
今回見学した「産業技術総合研究所 地質標本館」,「宇宙航空研究開発機構(JAXA) 筑波宇宙センター」,「防災科学技術研究所」はいずれも,日本を代表して研究開発を推進する組織(国立研究開発法人)です。 講師の先生方は最先端の研究に携わっておられていますが,専門的な内容を高校生にもわかるように説明してくださいました。 参加した生徒たちは今回のつくば研修を通じて自然災害のしくみを学び,自分たちがどのように「防災・減災」について発信していけるか考えていました。
石巻市牡鹿半島で野外実習を行いました
9月26日(土),27日(日)の2日間, 「野外観察を通じて地学の調査法や考え方,私たちを取り巻く地球環境を理解する」ことを目的とし,2年生11名が牡鹿半島で野外実習,多賀城高校で実習まとめ作業を行いました。 講師として東北大学学術資源研究公開センターの西弘嗣先生,高嶋礼詩先生をお招きしました。
1日目(9月26日(土))
野外実習実習地は牡鹿半島の月の浦漁港,荻浜,狐崎漁港,福貴浦漁港,鮎川漁港,御番所山公園の6か所。 それぞれの地点で露頭(地層)の観察,走向傾斜の計測,記録を行いました。 浦戸野外実習に引き続き,今回の実習も宮城教育大学COC事業の協力を得て,i-Padを用い写真撮影や記録を行いました。
野外実習の最後は,御番所山公園から金華山を観察しました。 今回の各実習地点で観察した地層からわかる牡鹿半島の成り立ちを説明していただき,1日目の実習を終えました。
2日目(9月27日(日))
実習のまとめ作業2日目は,多賀城高校でまとめの作業を行いました。1日目に測定した走向傾斜を地図上にプロットする作業や牡鹿半島の地質構造の確認をしました。 また,地層観察からわかった地球の地殻変動や海水準変動をまとめる作業をしました。
講師の先生方は,大学の講義レベルの内容を高校生にも理解できるように噛み砕いてご指導してくださいました。 参加した生徒たちも先生方のお話に真剣に耳を傾け,自分たちの住んでいる宮城県,そして地球がどのような地殻変動を経て現在に至るのかを学ぶことができました。 「実際に歩いて露頭を観察することで,地層の成り立ちや危険箇所を知ることができ,防災にも役立つ。」というお話もいただきました。
「課題研究の進め方」について講義をしていただきました
9月29日(水)1学年を対象として、後期から「総合的な学習」で取り組む課題研究に沿った学習への取り組み方について,東北大学災害科学国際研究所講師の久利美和先生に講演をいただきました。 多賀城高校では今年度から総合的な学習の時間を用いて「防災・減災」をテーマとした課題研究について全校で取り組む計画です。
久利先生には,「論文」とはどういうものなのか「学会での発表」とはどのようなものなのかを,わかりやすく説明していただきました。 「論文」とは自分の意見を根拠を持って発表するものであり,「学会」は自分の研究について他の人から意見をもらったり,協力者を募る場面であるとの話をいただきました。 「発表」の機会ではどうしても失敗をしないようにとか,綺麗な結果を求めがちになりますが,自分の研究に対して応援してもらえる良い機会である,質問が沢山あるほど良い研究につながるとのお話しをいただきました。
今後は発表の機会に、積極的に自分から考えを発表したり,質問したりするようにして研究を深めていきたいと思います。