教育活動
【災害科学科】非常食アレンジレシピコンテスト2024大賞・カゴメ賞受賞!
1 趣旨 「非常食をいつもの食事に溶け込ませよう」をテーマに、「カゴメ部門」「尾西食品部門」の2つの部門において、「防災」「非常食」に興味のある高校生・大学生を対象に非常食アレンジレシピを募集するもの。
2 主催 有限会社西谷
3 決勝大会期日 2024年10月20日
4 決勝大会会場 カゴメ株式会社東北支店キッチンファーム仙台
5 参加者 災害科学科1年生2名
6 実施内容・評価
災害科学科1年吾郷みさきさん、及川大智さんが参加し、吾郷さんが「大賞」、及川さんが「カゴメ賞」を受賞しました。ほとんどの学校がゼミ活動等で1レシピにつき複数名で参加したなか、2人はそれぞれ個人で参加し、書類審査による一次審査を勝ち抜き、決勝大会では試食審査とプレゼンテーションが行われました。吾郷さんは「非常食を使ったグラタン」、及川さんは「トマトスープを使った蒸しパン」のレシピを考案しました。カゴメ部門7レシピ、尾西食品部門3レシピ、合計10レシピの中で最も総合得点が高かったのが「大賞」、カゴメ部門で最も得点が高かったのが「カゴメ賞」です。
7 生徒感想
私はクラスの掲示板にあった「非常食アレンジレシピコンテスト」の参加募集の掲示物を見てこれは自分の経験値を上げるチャンスなのではないかと思い参加しました。
このレシピを作るにあたり気をつけた事は今回のコンテストのテーマである「非常食を日常に溶け込ませる」点とローリングストックの利点を最大限に活かす点の2つを私のサブテーマとしテーマに外れないレシピにする事です。
私は今後、学校で沢山の研究活動をしていくと思います。その時にこのレシピを考え人に伝えた経験を活かし、将来社会に出た時食育活動や沢山の人の健康などに奇与していきたいです。 (災害科学科1年 吾郷みさき)
今回非常食アレンジレシピコンテストに参加して、自分が作るレシピの考案、プレゼンの資料作りやプレゼンなど今までやったことがないようなことをたくさんしました。初めてこのような大会に出場して緊張していたけれど他の参加者の人たちや大会を運営する大人の方々がとても温かく接してくれてプレゼンでしっかりと自分の発表を伝えることができました。自分が考えたレシピを他の人に美味しいと言ってもらえることがすごく嬉しかったです。この経験をこれからに活かしていきたいです。 (災害科学科1年 及川大智)
提供:非常食アレンジレシピコンテスト2024事務局
令和6年度 普通科1年生が地域フィールドワークを実施
2024年10月10日(木)、本校の普通科1年生がフィールドワークに参加しました。この行事は、本校が取り組むSSH(スーパーサイエンスハイスクール)プログラムの一環として、地域の企業や団体、または調査対象地域を訪問し、理系的な学びを通じて各学問分野への興味関心を深めること、そして自ら地域課題発見・解決の糸口を探ることで、課題発見力を向上させることを目的としています。
今回のフィールドワークでは、宮城県内の多賀城市や石巻市、塩竈市など県内6コースでフィールドワークを実施しました。各班に分かれた生徒たちは、それぞれの訪問先で講義や見学、現地調査を行い、積極的に地域との関わりを学びました。
例えば、七ヶ浜町コースでは、海洋プラスチックの現状について東京農工大学の高田教授から講義を受けた後、現地での調査を通じて環境問題に対する理解を深めました。また、鹿島台品井沼コースでは、絶滅危惧種の保護活動に関する講話を聞き、旧品井沼周辺での調査を行うなど、生徒たちは自然環境の保護についても考える機会を得ました。
このフィールドワークを通して、生徒たちは地域課題に対する理解を深め、今後の学びや探究活動に活かしていく課題発見力を高めることができたと感じます。今後は11月12日(火)に行われる発表に向け、まとめ作業に取り組んでいきます。
<生徒の感想>
[塩釜コース]
午前の水産資源研究所塩釜庁舎では、地球温暖化と海洋環境についてや震災後の海について知ることができました。昔と今の漁獲量が変化している原因は、温暖化の影響以外に漁業就業者が減少していることも関係しているということを知り、環境の変化以外に人も関係しているということが分かりました。
午後は、NPOみなとしほがまの方と塩竈神社周辺を歩きましたが、塩釜には東日本大震災についてのモニュメントや塩釜の歴史を知ることが出来る施設や建物が多くあることが分かりました。NPOみなとしほがまの方は震災当時の状況などをとても詳しく熱心に教えてくださり、とても貴重なお話を聞くことができました。
[多賀城コース]
日本積層造形株式会社に関してはフィールドワークに行く前に調べていましたが、私が想像していたものとは違い、金属の粉を利用して製品を作っているということに驚きました。作品を見た時には、思っていた以上に様々な形のものが作れ、重さも金属で作られているのに軽いなと感じました。また、跳ねるような形状の作品もあり、あまり知らないような技術ばかりでした。
多賀城跡では、私は初めて行ったのですが、細かいところまで再現されており、復元の技術がすごいなと驚きました。近くで南門を見させていただいたときには、南門の横側がアクリル板になっており、現地で分かる建てられ方や瓦の模様などをより詳しく知れて、より興味を持ちました。石碑は最近国宝になったことは知っていましたが、石碑に書かれている内容が国宝だということは驚きでした。
輪島高校 交流会
1 日 時
令和6年9月27日(金)
2 場 所 多賀城高校iRis Hall
3 参加者 災害科学科(2年生14名、1年生13名)
4 実施内容・評価
石川県立輪島高校生13名と本校にて各地における災害や震災伝承の取り組みについて交流会を行いました。主に災害による被害を最小限に抑えるための「自助」「共助」を主軸として、互いの住む環境や文化について情報交換を行いました。その上で、災害に対し高校生としてできることについて各グループが発表し、防災・減災への意識を向上させることができていた様子でした。
生徒感想(災害科学科2年 手塚 環)
輪島高校との交流会は、ただお互いの震災状況を共有し合うだけでなく、私たち高校生にできることはあるのかという議論をし、防災や伝承の色々な見方やあり方を学ぶことができる有意義な時間になりました。同じ高校生同士、互いの地域の特産品や学校生活などを話し、穏やかな雰囲気で交流することができました。輪島の生徒とは災害を経験した時期が違い、今までとは異なる視点からの意見を聞くことができました。起きた災害をどう伝承していくか、「事前にできることは何なのか明確にしておくこと」が重要であること、「笑顔は人の心を救う」ということが一番印象に残っています。今後も高校生だからこそできることを見つけ、多くの人の役に立ちたいです。
【災害科学科】09/10 東京大学大学院山内研究室来校
◆実施概要
1 日 時 9月10日(火)14:00~16:00
2 参加者 東京大学大学院学際情報学府 山内祐平研究室 10名
宮城県多賀城高等学校 災害科学科2年生 5名
3 内 容 ・授業見学(普通科・災害科学科)
・授業参加(災害科学科2年 防災備蓄についての授業)
・交流会 (フリートーク形式)
東京大学大学院学際情報学府山内祐平研究室の山内教授と研究室メンバー10名が特色ある教育実践の見学を目的として来校しました。当日は、本校の通常授業を見学したほか、災害科学科2年7組の防災備蓄に関する授業に参加し、さらに、2年生5名とフリートーク形式で交流しました。
本校生徒は、大学院生と一緒に防災備蓄について検討したり、各自の課題研究についてアドバイスをもらったり、とても有意義な時間を共有することができました。
Global Link Singapore2024に参加してきました!
Global Link Singapore2024
1 目 的
世界規模の研究活動発表会の一つである「Global Link Singapore2024」に参加し、ポスター発表やプレゼンテーション、多様な背景を持つ生徒との交流、サイエンスワークショップでの体験を通して、グローバルな視点から先端科学技術に関する知見を深めるとともに、思考力、判断力、表現力の向上を図りつつ、今後の進路選択の一助とする。
2 日 時
令和6年7月25日(木)~29日(月)
3 場 所 Nanyang Technological University(シンガポール 南洋理工大学)
4 参加者 災害科学科 (3年生2名)
5 実施内容・評価
グローバル・リンク・シンガポールはアジア各国から参加してくる中高生が、自身の研究を英語で発表する課題研究の世界大会です。発表分野は、【Social Science(社会科学)】【Basic Science(基礎科学)】【Applied Science(応用科学)】の3分野からなり、本校は【Social Science(社会科学)】分野に出場し、『Passing on the lessons from the Great East Japan Earthquake ~ an effective way to raise awareness of tsunamis using 3D simulation~』のタイトルで3Dモデルを用いた津波被害の伝承活動について発表してきました。入賞することはできませんでしたが、英語用いて自分たちの研究内容・成果を同年代の学生に伝えたり、意見交換をしたりする中で、生徒たちは英語の運用能力向上に取り組む意欲が高まったようでした。また、コンテストでの発表だけではなく、海外からの参加者とともに熱い議論を交わし、グローバルな視点から先端科学技術に関する知見深め、新たな発見や気づきを得ることができたようでした。
生徒感想(3年7組 三浦世那)
「Global Link Singapore 2024」という国際的な発表会に参加し、世界中からの多くの高校生の発表を聞くことで様々な学びを得ることができ貴重な機会となりました。私たちの研究テーマである「3Dモデルを活用した災害伝承」についてプレゼンテーション及びポスター発表を行い、災害が少ない国々にも日本で起こった震災の脅威を伝え、防災・減災の重要性を発信することができました。また海外の参加者との交流も深めることもでき、異文化理解やコミュニケーション能力の重要性を実感することができました。今回の経験を生かし、今後も多様な視点を取り入れながら、防災活動や研究活動に生かしていきたいです。
【災害科学科】JR東日本合同研修会に参加しました!
1 目的
普通科・災害科学科の代表生徒として、JR東日本の職員の方と災害等に関する意見交換・電車からの避難訓練を通し、仙石線沿線での災害に対する避難方法の課題を見いだし、解決のための方法を職員の方と共に考え、より多くの命を守る避難方法を提案する。
2 主催 東日本旅客鉄道株式会社東北本部仙台統括センター
3 期日 2024年8月8日
4 会場 東日本旅客鉄道株式会社東北本部仙台統括センター
5 参加者 <災害科学科>1年10名、2年6名
<普通科>3年1名
6 実施内容・評価
地震発生時の電車からの避難をテーマに行われたJR合同研修会に、普通科・災害科学科の代表生徒が参加しました。電車からの避難訓練と災害等に関する意見交換を通して、仙石線沿線での災害に対する避難方法の課題を見いだし、解決のための方法をJR東日本の職員の方々とともに考えました。また、研修会の冒頭では、災害科学科1年生2名(木村心護、平山智悠)が本校災害科学科の取組の発表も行いました。より多くの命を守る避難方法を今後も考えていきたいと思います。
7 生徒感想
気づきは、災害時の物があまり揃っていないことです。 今までのイメージだと、電車の中は様々な設備が揃っていて災害時にも対応できるというものがあったけど、実際に訓練をしてみると、足りないものが沢山あるとわかりました。乗務員さんの行動は素晴らしかったけど、ハシゴの数やモニターが足りないと気づきました。
学びになったことは、自分たちにも出来ることはあるということです。電車の中で災害が起こっても何をすればいいか分からなかったが今回の訓練で、自分が真っ先に避難行動をすることができることや周りの人を見渡して、足が不自由な方や 目が見えづらい方のサポートが出来るということを学べました。
もし電車に乗ってる時に災害が起きたら、このことを生かし自分が多くの人たちを引っ張っていけるようになりたいです。 (災害科学科1年 向笠祥史)
【災害科学科】栗駒・気仙沼巡検を実施しました!
1 目的
露頭見学や試料採取に適した県内外のフィールドにおける、地学分野の観察・調査の野外実習を通して、私たちを取り巻く地球環境を理解する。また、これまでの学習をもとに岩手宮城内陸地震や東日本大震災の被災地を巡り考察することを通して、防災への意識付けの強化を図る。
(1)基礎的な観察・調査・試料採取の方法を学ぶ。
(2)観察記録をもとに、結果をまとめる手法を学ぶ。
(3)まとめから新たな課題を設定することを学ぶ。
2 主催 多賀城高校
3 期日 事前講義:2024年7月5日
当 日:2024年7月24,25日
4 会場 栗駒山麓ジオパークビジターセンター、リアスアーク美術館、
気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館、南三陸ホテル観洋、大谷海岸、小泉海岸、
高野会館、南三陸町旧防災対策庁舎
5 参加者 <災害科学科>2年39名、1年40名
6 実施内容・評価
巡検前に、東北大学学術資源研究公開センター教授の高嶋礼詩様より事前講義をいただき、岩手・宮城内陸地震による栗駒山の地すべりのメカニズムについて学習しました。巡検当日は、栗駒および気仙沼の過去の災害について実際に足を運んで本物を感じながら学ぶことができました。気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館では、気仙沼向洋高校の生徒さんに語り部を行っていただき、当時の気仙沼の状況を知るとともに、本校で行っている「津波伝承まち歩き」の参考にさせていただきました。また、事後学習では、巡検でもっとも考えさせられたことから防災・減災に関する課題と解決策、さらにはその解決策を実現するための社会的障壁まで考えました。巡検で学んだことは、災害科学研究のテーマ設定等に生かしていきます。
7 生徒感想
私が今回の巡検で最も考えさせられたのは、これからの人たちに震災のことを伝承していくことの大切さです。理由は、巡検に行く前の私は「どうして東日本大震災を思い出したくない」という人がいるのにも関わらず、なぜ震災遺構を残しているのだろうと思っていました。しかし、残している理由として、「被災した場所を残すのは心が痛いが、これからの人に伝えていくには大切なことだし津波の破壊力や高さを知ってもらいたい」「この場所でどのような行動をとって命が助かったのかを知ってほしい」などと言った震災を経験した人たちの思いがあると思いました。私自身今回の巡検を通して、映像だけじゃ伝わってこない津波の恐ろしさや恐怖を実際にその現場を訪れたことによって感じることができました。
また、私は東日本大震災が起きた時はまだ2歳で何も記憶にありませんでしたが、家族からの話今回のような巡検を通して当時の状況を多く知ることができました。このようにして、自分が伝承してもらった分、次の人へどんどん伝承していきたいと思いました。 (災害科学科1年 鈴木蓮)
「震災対策技術展」東北ー自然災害対策技術展ー に参加してきました
1 目 的
地震、津波等の災害対策技術・製品を自治体、企業、そして一般の方々に広く情報発信することで、減災社会の構築に寄与し、防災産業の発展に貢献することを目的とする技術展に参加し、本校の防災・減災・伝災への取組を広く発信するとともに、他団体の内容を生徒の探究活動や今後の連携に活用する。
2 日 時
令和6年5月21日(火) ポスター展示
22日(水) 10:00~17:00 ポスター発表、口頭発表
3 場 所 仙台市中小企業活性化センター(AERビル5階)
4 参加者 災害科学科 (2年生5名、3年生4名)
5 実施内容・評価
第12回「震災対策技術展」東北にて災害科学科2年生5名、3年生4名が災害科学科の防災・減災・伝災についての取り組み紹介や生徒課題研究の成果発表を行って参りました。課題研究の成果発表では「身近なダンボールベット」と「伝承と防災教育」をテーマに、日頃から意識できる防災・減災についての取り組みを一般の方々に情報発信することができました。災害科学科への注目度は高く、多くの来場者からの声をかけていただき、生徒たちはより一層学習意欲を高めている様子でした。
生徒感想(災害科学科3年 阿部 春佳)
この震災対策技術展では、災害科学科についての発表をすることだけでなく、周りの企業の方の展示を見ることもでき、防災について学びを深めるとても貴重な機会となりました。私は「災害を自分ごととして捉えてほしい」というワードを何度も発表の中で使い、それに関する感想や意見もいくつかあり、とてもやりがいを感じました。高校生という若い世代が大人の方へ働きかけるという機会は必要不可欠だと改めて実感し、今回の経験を今後の防災活動の糧にしていきたいと思いました。
関西大学による模擬講義
1 目 的
災害科学分野に関する大学の模擬講義を聞くことで、自分の進路について考えを深化させるとともに、明確な進路目標設定の一助とする。また、入試制度についての理解を深め、目標達成のために行うべきことを確認し、学習に主体的・継続的に取り組む意識づけをする。
2 日 時 令和6年5月21日 (火) 14:20~17:00
3 場 所 本校 iRis Hall
4 対 象 災害科学科 1年(40名)・2年(40名)・3年(37名) 計117名
5 実施内容・評価
災害科学科1年生から3年生を対象に、関西大学教授陣による災害科学分野に関する模擬講義が実施されました。平野義明教授による生体材料化学、高橋智幸教授による津波・高潮・洪水等の水災害に関する講義では、社会のニーズと研究におけるシーズをどのように結びつけるのか、研究の目的とプロセスについての実例を紹介していただきました。大学レベルの講義を聴講することで、将来自分が学びたいと考えている分野の研究成果が社会でどのように役立っているのかを知ることができ、生徒が自身の進路について考えを深化させる良い機会となりました。
【災害科学科】海保日赤合同訓練に参加しました!
5/23(木)に貞山ふ頭、石巻湾で行われた「宮城海上保安部と日本赤十字社宮城県支部との合同訓練」(主催:宮城海上保安部、日本赤十字社宮城県支部)に災害科学科の1年生12名、2年生17名が参加しました。災害時の初期対応や救助活動について直接の体験から学ぶとともに、課題発見や進路意識の醸成につなげることを目的として参加しました。
巡視船ざおう乗組員の方々と日赤職員の方々とともに、傷病者役としてトリアージ訓練に参加したり、医師等によるヘリコプター離着船やボートへの移乗を見学したりしました。また、事前学習として短期救命講習を受講し、訓練後には代表生徒2名が訓練検討会で意見交換を行いました。
普段経験できない体験を通して様々な学びがありました。
<参加生徒の感想>
海保、日赤の方々は連絡を絶やさず、すれ違いが起きないように報告した内容を何度か確認し合っている姿が見られました。どんな現場でも確実な報告が人の命を救っていくことを実感し、指示されたことはすぐに実行していくことが重要なんだなと思いました。
さらに、海保の方に話を聞くと、海保は人命救助だけでなく環境保全や海洋調査、密輸犯罪の取り締まりなどたくさんの役割を担っていることを教えていただきました。
今回の訓練で新たに知ったこと、改めて感じたことが多く、とても良い体験でした。
災害科学科1年 和泉璃衣子 (塩竈市立第二中学校出身)