教育活動

2023年3月の記事一覧

たがじょう見聞憶の活用に関する意見交換会を行いました

 3月20日(月)多賀城市役所3階全員協議会室で,災害科学科1年生が,たがじょう見聞憶※1の活用に関する意見交換会を行いました。

 2月7日に多賀城市総務部危機管理課の加藤様より紹介いただき,「社会と災害」の授業を通してまち歩きにむけて使用する中で,気づいたことや新しい活用の形を生徒が見出し,多賀城市に提案する形で意見交換を行いました。

 

 高校生ならでは,かつ防災・減災・伝災を学ぶ生徒ならではの様々な活用案が提出されましたが,本日は代表の3テーマを発表しました。多賀城市総務部の皆様だけでなく,市民活動サポートセンターや包括支援センター,社会福祉協議会などから様々な方々にもお集まりいただき,非常に活発な意見交換を行うことができました。さらに多賀城市長様にも発表を聴いて頂き,防災・減災・伝災においても次代を担う高校生に対して温かく・力強いお言葉を頂戴しました。

 堂々とした発表だけでなく,聴講した生徒たちからも積極的に意見や感想が述べられ,災害科学科1年生の成長が強く感じられる時間となりました。このように,活動を通して得た気づきや疑問を解決すべき課題として捉え,解決しようと動き,発信していくことが災害科学科の学びのベースであることを改めて感じさせられました。

 本日参加していただいた皆様,準備段階から多大なご協力をいただいております多賀城市の皆様,この場を借りて御礼申し上げます。

 

※1 たがじょう見聞憶は,多賀城市で起こった東日本大震災の記録を収集,保管し,体系的に整理した多賀城市のデジタルデータベースです。震災の記録を未来へ伝え,今後の防災・減災に役立てることができるように,インターネットで公開されています。本校の学びにおいても震災当時や復興の様子を学ぶために活用するだけでなく,多賀城市内の「津波伝承まち歩き活動」における案内用のスライド作成にも活用しています。

世界防災フォーラムに出展しました

 3月11日(土)~12日(日),第3回世界防災フォーラム(World BOSAI Forum)におけるWorld BOSAI EXPOの会場で,多賀城高校災害科学科のブース展示を行いました。

 世界防災フォーラムは関連イベントを含め,3日間で32カ国から延べ5,412名の関係者が参加されました。

 災害科学科の自然災害や防災・減災・伝災を科学的な視点で探究するといった防災教育についてだけでなく,東日本大震災の伝災活動の中心となる「多賀城市津波伝承まち歩き」を紹介しました。また,2年生の課題研究ポスター4題と1年生の浦戸巡検研究ポスター1題を発表しました。

 

 防災・減災に尽力されている様々な方に取組を聞いていただき,温かいお言葉や様々な視点からご助言をいただき,生徒たちも自分たちの活動に自信を持つとともに,より深く学びたい・幅広い活動にしていきたいといった想いを強くすることにつながりました。

 また,防災・減災・伝災の取組は世界でも注目されており,自分たちの学びや活動,想いを世界中に発信したいという想いを強くしました。自分の想いを自分の言葉で伝えるために英語を極めようと東京大学大学院に進学した災害科学科の卒業生もいるように,本イベントに参加した生徒たちの学びに対する意識の向上がますます期待されます。

 生徒の発表をお聞きいただき,温かいお言葉を頂戴いたしました方々に,この場を借りて御礼申し上げます。

【発表テーマ】

・「復興事業と環境保全〜計画期間10年の結論と次への改善点〜」

・「避難所の在り方〜睡眠環境が体に及ぼす影響〜」

・「都市型津波の脅威と影響〜巨大津波実験装置を用いたシミュレーション〜」

・「消波ブロックの形」

・「塩竈市浦戸諸島 野々島・焼島の堆積構造」

トルコ・シリア大地震 被災地への災害科学科による募金

 3月11日(土)三井アウトレットパーク仙台港,第12回多賀城・万灯会(主催:NPOゲートシティ多賀城)の追悼行事の会場において,災害科学科1年生が2月6日に発生したトルコ・シリア大地震における被災者への支援として,募金活動を行いました。

 トルコ共和国は,東日本大震災の時にも宮城県において救助・支援チームを派遣していただき,多くの支援をいただきました。今回の募金は,東日本大震災の恩返しの意味も込めて,防災を学ぶ生徒たちが,計画を一から立て,自主的に活動したものです。

 地域の皆様の温かいお声がけやご支援を賜り,総額223,830円の募金を集めることができました。集まった募金は,3月15日付けで,駐日トルコ共和国大使館への振り込みを行い,大使館から現地の支援にご活用いただきます。

 募金にご協力いただいた皆様の想いも届けられればと思います。多くのご協力を頂き,心から感謝申し上げます。加えて,募金活動を支援していただいた三井アウトレットパーク仙台港,NPOゲートシティ多賀城の皆様にこの場を借りて,重ねて御礼申し上げます。

 

【生徒より】

 東日本大震災の時に,多賀城市や七ヶ浜町で救助活動や様々な支援をいただいたトルコ共和国が大地震によって多くの犠牲者や大きな被害を受けたと知りました。私たちは東日本大震災を胸に,防災・減災を学んでおり,そんな私たちが何かできないかと考え,募金活動を行いました。多くの方々にご協力いただき,多くの募金を集めることができました。募金だけでなく,ご協力いただいた方々や私たちの想いも共に届け,少しでもトルコ・シリア大地震の被災者の方々の支援につながればと思います。ご協力いただき,本当にありがとうございました。今後も継続して,支援を続けていきたいと思います。       

災害科学科1年代表 畑山絢音,遠藤彩吏