教育活動

教育活動

「震災対策技術展」東北ー自然災害対策技術展ー に参加してきました

1 目 的

地震、津波等の災害対策技術・製品を自治体、企業、そして一般の方々に広く情報発信することで、減災社会の構築に寄与し、防災産業の発展に貢献することを目的とする技術展に参加し、本校の防災・減災・伝災への取組を広く発信するとともに、他団体の内容を生徒の探究活動や今後の連携に活用する。

 

2 日 時  

令和6年5月21日(火) ポスター展示

       22日(水) 10:00~17:00 ポスター発表、口頭発表

3 場 所  仙台市中小企業活性化センター(AERビル5階)

4 参加者  災害科学科 (2年生5名、3年生4名)

5 実施内容・評価

第12回「震災対策技術展」東北にて災害科学科2年生5名、3年生4名が災害科学科の防災・減災・伝災についての取り組み紹介や生徒課題研究の成果発表を行って参りました。課題研究の成果発表では「身近なダンボールベット」と「伝承と防災教育」をテーマに、日頃から意識できる防災・減災についての取り組みを一般の方々に情報発信することができました。災害科学科への注目度は高く、多くの来場者からの声をかけていただき、生徒たちはより一層学習意欲を高めている様子でした。

 

生徒感想(災害科学科3年 阿部 春佳)

この震災対策技術展では、災害科学科についての発表をすることだけでなく、周りの企業の方の展示を見ることもでき、防災について学びを深めるとても貴重な機会となりました。私は「災害を自分ごととして捉えてほしい」というワードを何度も発表の中で使い、それに関する感想や意見もいくつかあり、とてもやりがいを感じました。高校生という若い世代が大人の方へ働きかけるという機会は必要不可欠だと改めて実感し、今回の経験を今後の防災活動の糧にしていきたいと思いました。

 

関西大学による模擬講義

1 目  的

  災害科学分野に関する大学の模擬講義を聞くことで、自分の進路について考えを深化させるとともに、明確な進路目標設定の一助とする。また、入試制度についての理解を深め、目標達成のために行うべきことを確認し、学習に主体的・継続的に取り組む意識づけをする。

 

2 日  時       令和6年5月21日 (火) 14:20~17:00

 

3 場  所       本校 iRis Hall

 

4 対  象       災害科学科   1年(40名)・2年(40名)・3年(37名)     計117名

 

5 実施内容・評価

災害科学科1年生から3年生を対象に、関西大学教授陣による災害科学分野に関する模擬講義が実施されました。平野義明教授による生体材料化学、高橋智幸教授による津波・高潮・洪水等の水災害に関する講義では、社会のニーズと研究におけるシーズをどのように結びつけるのか、研究の目的とプロセスについての実例を紹介していただきました。大学レベルの講義を聴講することで、将来自分が学びたいと考えている分野の研究成果が社会でどのように役立っているのかを知ることができ、生徒が自身の進路について考えを深化させる良い機会となりました。

【災害科学科】海保日赤合同訓練に参加しました!

 5/23(木)に貞山ふ頭、石巻湾で行われた「宮城海上保安部と日本赤十字社宮城県支部との合同訓練」(主催:宮城海上保安部、日本赤十字社宮城県支部)に災害科学科の1年生12名、2年生17名が参加しました。災害時の初期対応や救助活動について直接の体験から学ぶとともに、課題発見や進路意識の醸成につなげることを目的として参加しました。

 巡視船ざおう乗組員の方々と日赤職員の方々とともに、傷病者役としてトリアージ訓練に参加したり、医師等によるヘリコプター離着船やボートへの移乗を見学したりしました。また、事前学習として短期救命講習を受講し、訓練後には代表生徒2名が訓練検討会で意見交換を行いました。

 普段経験できない体験を通して様々な学びがありました。

 

<参加生徒の感想>

 海保、日赤の方々は連絡を絶やさず、すれ違いが起きないように報告した内容を何度か確認し合っている姿が見られました。どんな現場でも確実な報告が人の命を救っていくことを実感し、指示されたことはすぐに実行していくことが重要なんだなと思いました。

 さらに、海保の方に話を聞くと、海保は人命救助だけでなく環境保全や海洋調査、密輸犯罪の取り締まりなどたくさんの役割を担っていることを教えていただきました。

 今回の訓練で新たに知ったこと、改めて感じたことが多く、とても良い体験でした。

災害科学科1年 和泉璃衣子 (塩竈市立第二中学校出身)

多賀城市との連携協定を締結しました

去る令和5年12月4日(月)に、多賀城市役所において多賀城市と本校との「包括連携協定」を締結しました。

 多賀城市と本校は相互の連携を強化することにより、防災・減災をはじめとした地域の様々な課題の解決を目的として、包括連携に関する協定を締結することとなりました。連携分野として、防災減災に関すること、観光・文化振興に関すること、自然及び環境の保全に関すること、教育支援活動に関すること、高齢者・障害者支援に関すること、その他市民サービス向上・地域社会の活性化に関することなど、連携を想定している分野は多岐にわたります。

 特に「防災・減災に関すること」については、本校災害科学科や生徒会が展開しております「津波伝承まち歩き」、そして多賀城市が運営する東日本大震災の震災アーカイブ「たがじょう見聞憶」の利活用に関する検証・意見交換のほか、多賀城市の主催する防災訓練への参画など、今後も本校の教育活動や多賀城市の防災への取り組みへ相互に意見交換を行い、さらなる充実を目指します。

 締結式には多賀城市長 深谷晃祐様はじめ副市長 鈴木学様、教育長 麻生川敦様など各部長の皆様が列席され、本校からは小野敬弘 校長、嶺岸賢 教頭、佐藤寿正 主幹教諭が出席し、協定書を取り交わしました。

多賀城市との連携協定締結式・協定書の取り交わし

災害科学科 課題研究

災害科学科2年生の中で,「災害伝承と防災教育」を課題研究テーマとしたグループが,塩竈市の阿部亀商店様で現地調査をさせていただきました。

東日本大震災当時の貴重なお話や企業における防災減災への取組を伺いました。

生徒たちは自分たちの学んできたことをもとに,企業の方々にご協力をいただきながら,避難にかかる時間や地形などを科学的な視点から探究しようとしています。これからの研究の発展が期待されます。

多賀城イオンの周年祭に出展しました。

6月9日~12日に,イオン多賀城店で開催されている周年祭に災害科学科のポスターを展示させていただきました。災害科学科の防災教育の概要だけでなく,まち歩きの紹介ポスターも展示させていただきました。

 

まち歩きに参加希望の方は,以下のフォームからお申し込みください。


https://forms.office.com/r/xHNxk7Rgkp

トルコ大使館で募金を手渡しました。

 3月30日(木),災害科学科1年(新年度2年)の遠藤彩吏,畑山絢音の2名が在日トルコ共和国大使館を訪れ,外交官の方に自分たちで集めた募金を手渡しました。

 この募金は,トルコ南東部を震源とする地震の義援金として,災害科学科の生徒たちが自ら企画・実行し,多くの方々のご協力をいただきながら集めたものです。

 生徒たちは,東日本大震災の時にトルコ共和国から救援隊の派遣や支援物資など多くの支援をいただいた恩返しの意 味を込めて,震災から12年目の3月11日に三井アウトレットパーク仙台港や万灯会の会場である多賀城駅前で募金活動を行いました。災害科学科で学ぶ自分たちの想いだけでなく,募金に協力していただいた多くの方々の想いを届けるとともに,長期的な支援につなげたいという考えから,今回,トルコ大使館に直接訪問しての募金贈呈につながりました。

 ご対応いただいた,一等参事官のジェミル・ウフック・ト―ルル氏には,「何よりもトルコのことを考え,支援をしようとしてくれた想いが力になる。さらに,今回の募金を企画したのが,高校1年生であることが非常に大きな精神的な支えになり,日本の防災への意識の高さ・防災教育の素晴らしさを感じる。」というお言葉をいただきました。

 生徒たちからも,募金を通して少しでもお役に立ちたい,これからも継続的な支援を行っていきたいという考えだけでなく,トルコの皆様の一刻も早い復興のために共に歩んでいきたいという想いを伝えることができました。

 贈呈後,コルクット・ギュンゲン大使にもお時間を頂戴し,直接お話をさせていただくことができました。

 おわりに,災害科学科の学びを通して育った生徒たちの想いを生徒たちの力で形にできたこと,それが少しでもお役に立てれば幸いですし,全国の皆さんを巻き込んでより大きな力にしていけると感じます。

一日も早く平穏な生活に戻られることを心からお祈りいたします。

 また,トルコ大使館の皆様,そして募金にご協力頂いた多くの方々に改めて御礼申し上げます。

たがじょう見聞憶の活用に関する意見交換会を行いました

 3月20日(月)多賀城市役所3階全員協議会室で,災害科学科1年生が,たがじょう見聞憶※1の活用に関する意見交換会を行いました。

 2月7日に多賀城市総務部危機管理課の加藤様より紹介いただき,「社会と災害」の授業を通してまち歩きにむけて使用する中で,気づいたことや新しい活用の形を生徒が見出し,多賀城市に提案する形で意見交換を行いました。

 

 高校生ならでは,かつ防災・減災・伝災を学ぶ生徒ならではの様々な活用案が提出されましたが,本日は代表の3テーマを発表しました。多賀城市総務部の皆様だけでなく,市民活動サポートセンターや包括支援センター,社会福祉協議会などから様々な方々にもお集まりいただき,非常に活発な意見交換を行うことができました。さらに多賀城市長様にも発表を聴いて頂き,防災・減災・伝災においても次代を担う高校生に対して温かく・力強いお言葉を頂戴しました。

 堂々とした発表だけでなく,聴講した生徒たちからも積極的に意見や感想が述べられ,災害科学科1年生の成長が強く感じられる時間となりました。このように,活動を通して得た気づきや疑問を解決すべき課題として捉え,解決しようと動き,発信していくことが災害科学科の学びのベースであることを改めて感じさせられました。

 本日参加していただいた皆様,準備段階から多大なご協力をいただいております多賀城市の皆様,この場を借りて御礼申し上げます。

 

※1 たがじょう見聞憶は,多賀城市で起こった東日本大震災の記録を収集,保管し,体系的に整理した多賀城市のデジタルデータベースです。震災の記録を未来へ伝え,今後の防災・減災に役立てることができるように,インターネットで公開されています。本校の学びにおいても震災当時や復興の様子を学ぶために活用するだけでなく,多賀城市内の「津波伝承まち歩き活動」における案内用のスライド作成にも活用しています。

世界防災フォーラムに出展しました

 3月11日(土)~12日(日),第3回世界防災フォーラム(World BOSAI Forum)におけるWorld BOSAI EXPOの会場で,多賀城高校災害科学科のブース展示を行いました。

 世界防災フォーラムは関連イベントを含め,3日間で32カ国から延べ5,412名の関係者が参加されました。

 災害科学科の自然災害や防災・減災・伝災を科学的な視点で探究するといった防災教育についてだけでなく,東日本大震災の伝災活動の中心となる「多賀城市津波伝承まち歩き」を紹介しました。また,2年生の課題研究ポスター4題と1年生の浦戸巡検研究ポスター1題を発表しました。

 

 防災・減災に尽力されている様々な方に取組を聞いていただき,温かいお言葉や様々な視点からご助言をいただき,生徒たちも自分たちの活動に自信を持つとともに,より深く学びたい・幅広い活動にしていきたいといった想いを強くすることにつながりました。

 また,防災・減災・伝災の取組は世界でも注目されており,自分たちの学びや活動,想いを世界中に発信したいという想いを強くしました。自分の想いを自分の言葉で伝えるために英語を極めようと東京大学大学院に進学した災害科学科の卒業生もいるように,本イベントに参加した生徒たちの学びに対する意識の向上がますます期待されます。

 生徒の発表をお聞きいただき,温かいお言葉を頂戴いたしました方々に,この場を借りて御礼申し上げます。

【発表テーマ】

・「復興事業と環境保全〜計画期間10年の結論と次への改善点〜」

・「避難所の在り方〜睡眠環境が体に及ぼす影響〜」

・「都市型津波の脅威と影響〜巨大津波実験装置を用いたシミュレーション〜」

・「消波ブロックの形」

・「塩竈市浦戸諸島 野々島・焼島の堆積構造」

トルコ・シリア大地震 被災地への災害科学科による募金

 3月11日(土)三井アウトレットパーク仙台港,第12回多賀城・万灯会(主催:NPOゲートシティ多賀城)の追悼行事の会場において,災害科学科1年生が2月6日に発生したトルコ・シリア大地震における被災者への支援として,募金活動を行いました。

 トルコ共和国は,東日本大震災の時にも宮城県において救助・支援チームを派遣していただき,多くの支援をいただきました。今回の募金は,東日本大震災の恩返しの意味も込めて,防災を学ぶ生徒たちが,計画を一から立て,自主的に活動したものです。

 地域の皆様の温かいお声がけやご支援を賜り,総額223,830円の募金を集めることができました。集まった募金は,3月15日付けで,駐日トルコ共和国大使館への振り込みを行い,大使館から現地の支援にご活用いただきます。

 募金にご協力いただいた皆様の想いも届けられればと思います。多くのご協力を頂き,心から感謝申し上げます。加えて,募金活動を支援していただいた三井アウトレットパーク仙台港,NPOゲートシティ多賀城の皆様にこの場を借りて,重ねて御礼申し上げます。

 

【生徒より】

 東日本大震災の時に,多賀城市や七ヶ浜町で救助活動や様々な支援をいただいたトルコ共和国が大地震によって多くの犠牲者や大きな被害を受けたと知りました。私たちは東日本大震災を胸に,防災・減災を学んでおり,そんな私たちが何かできないかと考え,募金活動を行いました。多くの方々にご協力いただき,多くの募金を集めることができました。募金だけでなく,ご協力いただいた方々や私たちの想いも共に届け,少しでもトルコ・シリア大地震の被災者の方々の支援につながればと思います。ご協力いただき,本当にありがとうございました。今後も継続して,支援を続けていきたいと思います。       

災害科学科1年代表 畑山絢音,遠藤彩吏