2020年1月の記事一覧
「津波波高標識」を設置しました!
12月25日(水)に,多賀城市八幡上二地区において,津波波高標識設置活動を行いました。この活動は,東日本大震災時に地域をどのくらいの高さの津波が襲ったのかその痕跡を計測したり,住民から聞き取り調査を行ったりして,電柱などに津波波高を示す標識を設置するというものです。
当日は八幡上二地区より区長さんを始め3名,多賀城市交通防災課より1名,本校防災委員生徒4名が参加しました。新たな津波波高標識設置は約5年ぶりでした。設置後には,区長さんから震災当時のお話や地域住民への思いを伺うことができました。
八幡上二地区は国道45号線と臨海鉄道が交差する付近にありますが,海に近いとは感じない町並みです。東日本大震災時には約2mの津波が押し寄せ,地域の半分近くが浸水し家屋や店舗の被害だけでなく,国道45号線を走っていた車も押し流されました。多くの住民が自宅を修理・再建し地域に残ったそうですが,新しい住民も多く震災当時の地区の様子を知らない方も増えてきているそうです。区長さんは,東日本大震災の教訓や被害の記憶を何かの形で残したいと考え,本校で行っている津波波高標識を地区内に設置することで,地域に東日本大震災の記録を残したいと考えたそうです。
東日本大震災から9年が経とうとしていますが,地域住民や通行する方への東日本大震災の伝承や防災意識の向上に役立ってほしいです。
《生徒感想》
1年 災害科学科 宍戸 遥弥(東仙台中出身)
私の住んでいる地域では震災の影響で家が壊れたりする被害はあまりなかったのですが,少し離れた多賀城市では津波による大きな被害に遭ったということが分かりました。そして,津波が来たという事実を,津波波高標識を設置することで伝えようとする気持ちはとても大事だと思いました。私は災害科学科に所属しているので,そのような気持ちも受け継いでいきたいと思いました。
1年 普通科 大河原ゆま(高崎中出身)
私は上二地区に住んでおり,以前から上二地区は他の地区より津波波高標識が少ないことが気になっていました。そのため,標識の設置に参加することができて,とてもよい経験をしたと感じました。設置した標識が,もしまた津波が起こってしまったときに避難する人の役に立てば嬉しいです。
1年 普通科 熊倉 怜響(高崎中出身)
私は多賀城市の津波の被害を受けなかった地区に住んでいますが,すぐ隣の八幡地区に津波が来ていたことを知りませんでした。地区内の電柱に襲来した津波の高さを計測して標識を設置することで,改めて津波の高さを知り,驚きました。津波がここまで来たということを伝え,備えや迅速な避難につなげていくためにも,この活動にこれからも参加していきたいと思いました。
2年 普通科 紀野國 七海(向洋中出身)
私は学校外で震災復興・伝承をするボランティア活動をしていますが,津波波高標識を設置する活動は初めてだったので,とても勉強になりました。被災した方との交流以外にもやれることがあると思えました。この活動を参考にして,地震が起こったときに地域の人の役に立てるようなことに挑戦していきたいです。