平成29年度

その他の行事等 平成29年度

平成29年度 第1学年 東北大学オープンキャンパス

 7月25日(火)総合学習の一環として東北大学のオープンキャンパスに参加してきました。午前中,普通科の理系希望者及び災害科学科の生徒達は,青葉山キャンパスの災害科学国際研究所にて,岡田真介助教による「活断層とはなにか? 仙台周辺の活断層」の講義を受講しました。生徒達は,多角的なアプローチがなされる研究の実際に触れ,向学心や探究心を高めたようです。また「震災の記録映像」を視聴し,あらためて,科学的な視点から防災・減災について考えることの重要性を感じることができました。

  

 また,普通科の文系希望者は,河合塾仙台校を会場にして,大学院教育学研究科の有本昌弘教授の「システム思考」の講義を受講しました。生物多様性の保全を例としたゲームとグループワークを通じ,長期にわたり利益を得る方策ついて活発に意見を交換し,新たな気づきを経験できました。
 午後は各キャンパスに分かれ自由見学となりました。2年後の進路選択に向けて有意義な時間を過ごすことができました。

  

「2017年 兵庫県高校生『東北訪問』」学校交流活動会を開催

 8月3日(木)に兵庫県舞子高等学校を中心とした「2017年 兵庫県高校生『東北訪問』」学校交流活動会が行われ、本校生徒会や防災委員会の有志が参加しました。
 「2017年 兵庫県高校生『東北訪問』」学校交流活動会には、舞子高校を中心に兵庫県の高校生80名が来校。はじめに多賀城市内の「まち歩き」を行いました。本校が設置活動をしている「津波波高標示プレート」を辿りながら津波浸水域を歩き、津波の爪痕や津波が川を遡上した様子に驚愕した様子がみられました。

  

 多賀城高校を会場としたワークショップでは、本校生徒会による「3.11の記憶」を紹介。引き続き「様々な災害を想定した避難等について」のテーマで話し合いを行いました。様々な意見を出し合う中、自助や共助の大切さ、安否確認等情報収集の必要性などを確認しました。最後に、兵庫県の高校生からの御礼があり、感動的な交流会となりました。

  

  

第41回全国高等学校総合文化祭 ボランティア部門

 平成29年8月1日から3日の3日間に渡り、第41回全国高等学校総合文化祭 ボランティア部門が多賀城歴史博物館でおこなわれました。
 初日は参加校による活動報告、ポスターセッション、2日目はコース別のワークショップ、被災地見学(FW)、3日目はFW活動報告、講演会の内容で行われました。
 開会式で挨拶をする多賀城市長 菊地 健次郎 氏。

  

 続いて行われた各高校による活動報告。

  

 そしてポスターセッション。

  

 ポスターセッションでは多くの高校生から防災への取り組みについて質問をうけました。

 2日目はコース別の活動になります。多賀城高校は防災減災コース担当。ワークショップ、被災地見学の案内をおこないました。
 学校長 佐々木克敬による開会の挨拶。

  

 「多様化する災害について考え、今日の経験を持ち帰り今後の生活に生かして貰いたい」とお話し下さいました。

  

 その後ワークショップにはいります。場面を設定し、そこで起こりうる災害を想定し対応策について話合いを行います。

  

 各グループでは多賀城高校の生徒かファシリテーターを務めました。
 各グループからは様々な意見がだされましたが、コミュニケーションの大切さや事前の準備の大切さが共通点として挙げられました。
 その後、被災地見学です。七ヶ浜国際村、菖蒲田浜など見学した後、ジャスコ多賀城店の駐車場から津波の動画を視聴。参加者は改めて津波被害の大きさを実感した様子でした。

  

  

 最後は被災地見学のまとめを行いました。

  

 被災地見学後のまとめの様子。 内容ある1日が過ぎてゆきます。

 最終日は活動報告会が行われました。観光防災コース JRCコース 被災地コース、それぞれの担当校から新しい発見、感想などが発表されました。参加者からは「被災した地域の生徒が発信することが大切」「地元に戻ったら防災備災を呼びかける活動を行いたい」 といった様々な感想が出されたした。

  

 高橋 厚氏様による講演。

  

 3日間に渡り開催された「第41回全国高等学校総合文化祭」も無事に幕を閉じました。全国の高校生と触れ合うなかで、生徒たちは新たなアイディアに触れこれからの活動にさらなる意欲を燃やした様子でした。来年度は長野県での開催になります。その参加に向けこれからの活動に力を入れていきたいと思います。

 参加者の皆さん、お疲れ様でした。

フィリピン行政官が多賀城高校に来校しました

 フィリピンの地方行政の防災担当者16名が7月19日(水)に,JICA青年研修プログラムの一環で,本校の防災・減災教育について学ぶため来校しました。
 本校の防災・減災教育について佐々木校長より説明を受けた後,3年生の「英会話」の授業に参加し,本校における様々な取組を英語でプレゼンテーションする生徒に対し,行政官の方々もフィリピンの現状や水害対策などについて紹介し,お互いの取組について意見交換を行いました。また,行政官の方々が,フィリピンの各地域に伝わる踊りを実演するなど,お互いに有意義な時間を過ごすことができました。

    

 午後からは,語学研究部の案内で多賀城市内を「まち歩き」しました。イオン多賀城の駐車場で,津波が押し寄せる当時の映像を見ながらの生徒の説明に,多くの質問があり関心の高さが窺えました。また,本校で市内各所に設置した津波波高表示板を巡り,歩きながら生徒が英語で説明したことに熱心に質問するなど,時間を延長して「まち歩き」を行いました。
 学校に戻った後は,語学研究部の生徒たちと座談会を行い,本校で作成した防災マップを使って意見交換を行いました。フィリピンの方々からは,「防災マップが素晴らしく,是非,地域の取組として取り入れたい。教訓を伝えることが大事である。」という声が聞かれました。案内をした語学研究部の部長佐藤千咲さんは「自分たちが考えた説明で,伝えきれない部分もあったが貴重な経験となった。」と話しました。

    

ジャマイカ教育大臣が多賀城高校に来校しました。

 防災,減災について日本の教育の現状を視察するため,ジャマイカからルエル・B・リード教育大臣をはじめ,10名の視察団が7月13日(木)に来校しました。
 本校の防災教育について佐々木校長が説明した後,災害科学科2年生の松嶋祐典くんが,英語で授業の内容などについて説明しました。質疑応答の中で,視察団の方々からもジャマイカの現状について簡単なお話があり,ルエル・B・リード教育大臣と佐々木校長とが防災教育の現状について語り合いました。

  

 視察団の皆さんは,災害科学科1年生の災害時の妊婦や乳幼児の避難時の課題や対応を学ぶ「くらしと安全A」の授業で,生徒が妊婦ジャケットを着用して疑似体験する様子などを見学し,リード教育大臣は「実践的な教育を受けて,それをコミュニティーで活かしていこうとする取組は素晴らしい。ジャマイカでも子供が災害に対応し,防災を仕事にしたいと考える子供が出るようにしたい。地震や洪水の多いジャマイカにも参考になる。」と話しました。

  

球技大会を開催しました。

 6月28日、29日に球技大会が行われました。

 多賀城高校における三大行事の1つです。実行委員の生徒により企画運営がなされます。
 まずは開会式。
 学校長 佐々木 克敬先生の挨拶に続き、代表生徒による選手宣誓が行われます。

 続いて各クラスで作成された「クラスTシャツ」の発表が行われます。

  

 この後投票により最優秀クラT賞が決められました。
 そしていよいよ競技開始。初日はバレーボール、サッカー、ドッチボールが行われ、2日目はバスケットボールが行われました。

  

 熱い戦いが繰り広げられました。
 気勢を上げるための円陣も徐々に参加者が増え、大きな輪になりました。決勝前の円陣はさらに気合いが入ります。

  

 生徒が一致団結する瞬間です。生徒はこの2日間で多くのことを学んだようでした。
 日々の学習に追われる生徒たちも、笑顔で2日間を過ごすことができました。溢れんばかりのパワーを見せつけた多賀城高校生に大きな期待が持てそうです。これからの活躍に注目です。
 実行委員の皆さん、準備にあたった生徒の皆さん、お疲れ様でした。

くらしと安全Aの特別授業「災害時の避難所設営について」

7月4日(火)にくらしと安全Aの特別授業「災害時の避難所設営について」が行われました。講師にみやぎ災害救護ボランティアセンターの村上氏と門間氏をお招きし,2年7組(災害科学科)に授業を行っていただきました。
前半は,指定避難所や開設時に起こりうること,運営時のポイントなどを教えていただきました。後半は,多賀城高校の図面を用いて避難所設営の図上訓練を行いました。前半に学んだ避難所設営・運営のポイントを踏まえながら,ブースの配置や特別教室の使い方,ヘリポートの設置など様々な状況を想定して図上に書き込みました。お互いの発表を聞くことで,通路確保の大切さなど,自分たちの班にはなかった考えにも気付くことができました。

    

くらしと安全Aの特別授業「DIG(災害図上訓練)」

 6月27日(火)にくらしと安全Aの特別授業「DIG(災害図上訓練)」が行われました。講師に八千代エンジニヤリング株式会社の寺脇氏と加藤氏をお招きし,2年2組(普通科)と2年7組(災害科学科)で授業を行っていただきました。
 多賀城市で発生した過去の災害やハザードマップ,洪水・土砂災害などについて学んだ後,グループごとにDIGに挑戦しました。どちらのクラスでも設定や地図を踏まえながら,どのように避難をすれば良いかを考えることができました。特に7組はこれまでの専門的な学びを生かして,地形や状況などから幅広い想定をして考えていたのが印象的でした。
 災害はいつ,どこで起こるか分かりません。今回の学びをきっかけに,もしものときに適切な避難ができるようになってもらえればと思います。

    

災害科学科『自然科学と災害A』特別授業を実施しました。

 6月23日(金),災害科学科1学年生徒を対象に『自然科学と災害A』特別授業を実施しました。国内外の生物を追い求め,環境保全の立場からも様々な保護活動をされている自然写真家の永幡嘉之氏を講師として招き,東日本大震災が生態系に及ぼした影響と人間生活とのつながりについて,数々の写真とともに実体験に基づいたお話をいただきました。
 東日本大震災による大津波によって,生きものはいなくなったように見えましたし,人々はいなくなったと思い込んでしまいましたが,実際にはその土地には多くの生きものが残っていました。さらには,昔そこにいた植物の種から,開発によって失われていた植物が再生するようすも見られ,永幡氏はそういった事実を記録に残してきました。
 自然災害や防災,復興というのはYes,Noといった解が一つに定まるものではありません。その中に社会学的な視点や科学的な視点など,様々な視点を持って向き合うことが必要だと語る永幡氏の言葉には,永幡氏の人柄や生き方が強く感じられました。科学的な視点から震災や復興を考えることを初めて行う生徒も多く,新たな視点から災害科学を考える貴重な講話となりました。

  

(アンケート調査の結果)
 生徒の生態系や環境問題に対する興味は,「たいへん興味がある」と答えた生徒が講話前の15%から講話後には46%にまで増加し,全体の95%が興味を持つようになりました。また,津波被災地の生態系の変化については,「よく知っている」「知っている」と答えた生徒が講話前の22%から82%に増加し,理解も深まったという結果になりました。さらに,「これから復興についてよく考え,議論したい」と解答した生徒は,講話前の10%から50%にまで増加し,永幡氏の講話を聞いて,より深く学び,多くの人と様々な視点から議論までしたいと考える生徒が増えたと考えられます。

塩釜一中「防災活動」

  

 6月11日(日)に,本校2年生の防災委員14名が,塩釜一中さんの「防災活動」の講師を務めました。この日は,塩竃市総合防災訓練の日で,塩釜一中さんでは,市全体の避難訓練の後に学年毎に防災活動に取り組みました。 本校防災委員は,中学2年生122名と地域の方を対象に「多賀城高校における防災活動の発表」と「防災ワークショップ」を行いました。 「多賀城高校における防災活動の発表」では,「災害科学科の授業内容」や「まち歩きマップ」も紹介しました。塩釜一中の生徒さんは興味深く聞いてくださり,たくさんの質問を受けました。

  

「防災ワークショップ」は,地域の方にも参加していただき,24グループに分かれて行いました。グループ毎に自分が「沿岸部」「都市部」「山間部」のどこにいるかを決めてもらい,その場所で大きな地震が発生したときの起こりうる危険と身を守る行動を考え,発表しました。最初はなかなか付箋に自分の意見を書けない人もいましたが,少しずつ慣れていき,最後には5つのグループが全体の前で堂々と発表しました。 防災委員にとっても貴重な経験となりました。ありがとうございました。

【生徒感想】
 2年 藤井 天音
 私は今回,ワークショップのメインファシリテーターをやりました。大人数の前で初めてやったので緊張しました。事前にシミュレーションをしたり,私なりに準備はしていたものの,中学生相手となると指示が伝わりにくかったりして,思うように進めることができませんでした。時間がかかりすぎてしまったことも改善点だと感じました。 とても良い経験になりました。
 2年 藤村 涼香
  最初に行った「多賀城高校における防災活動の紹介」では,分かりやすく説明できていて,中学生もクイズに積極的に参加したり,質問してくれたりして,とても良い時間になったと思う。また,ワークショップでは,指示するのが少し難しかったが中学生が積極的に意見を言ってくれたり,指示したとおりに行動してくれたりしたので良かった。今回の活動を通して,中学生と防災についてよく考えることができた。これからもこのような活動をしてきたいと思った。