その他のプログラム
復興庁から「新しい東北」復興・創生に関して顕彰されました
復興庁は,東日本大震災の発災から5年が経過し,今年度から復興・創生期間に入ったことを機に,現在,被災地で進む「新しい東北」の実現に向けた取組について,大きな貢献をしている個人及び団体を顕彰することとしました。
その結果,本校は集中復興期間5年間の活動を顕彰する「復興功績顕彰」に選定されました。選定された理由は,生徒が地域の住民の方々へ聞き取り調査を行い津波標識を設置する活動や,自治体と連携して被災状況を説明したり案内したりする「まち歩き」,地域や近隣学校や社会施設などと協力した防災に関する活動を実施されるなど,「新しい東北」の実現に向けた取組に大きな貢献があった,ということです。
2月9日(木)「新しい東北」交流会 in 仙台の中で行われた顕彰式には,学校代表として木村千恵生徒会長が出席し,記念の盾をいただいてきました。
今後,この賞を励みとして活動の幅を広げ,全国や世界に防災・減災学習のパイロットスクールとして発信していきたいと思います。
「現地寄贈先高校生からの学習成果発表会」
平成29年1月26日(木)に東京の豊洲にあるアスクル株式会社を会場に「現地寄贈先高校生からの学習成果発表会」が開催され,本校を代表して2名が参加しました。昨年,アスクル株式会社とその協賛企業により,東日本大震災で被害を受けた複数の高校への復興支援事業が行われ,その一環として本校は体育館設置の大型スクリーンとプロジェクターの寄贈を受けました。このことについて,今回,宮城県の復興状況と学校における防災教育,そして寄贈品の活用状況などを報告しました。
■小松愛佳(2年1組 塩竈二中出身)
アスクル株式会社本社は,会社と言って想像するような堅苦しさのないオフィスで,その開けた一角で発表会が行われました。東京での学校紹介,社員の方々の気遣い,他校の発表を通して,様々なことを吸収できた良い経験になりました。そして,沢山の会社の協力があって多高にスクリーンが寄贈されたことに改めて感謝したいと思います。
■渡邊昌太郎(2年7組 高崎中出身)
学習成果発表会に参加し,多賀城高校での防災活動について発表を行いました。また,他の高校での取り組みを聞いたり,会社の方々のお話を直接聞いたりして,自分の知識を深め,視野を広げる良い経験になりました。今回の活動を通して,精神面でも大きく成長することができました。高校での活動を,これまで以上に頑張っていこうと思います。
東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センターと連携協定を結びました!
平成28年12月7日(水)本校は東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センターと「海洋教育促進拠点としての連携に関する協定」を締結しました。
協定では海洋教育の実施に関わる事項や,普及に関わる事項について,それぞれの専門性を活かして協力することを申し合わせました。本校は今後,東京大学海洋アライアンスの有する人的な教育資源や研修などについて協力をいただくことが可能になりました。
また,現在センターは本校を含め,全国で20カ所の教育委員会や学校、社会教育施設等と協定を結んでいます。これら特徴ある地域が集うセンター主催の各種イベントへの参加や,交流も期待できます。
多賀城市内で本校の活動を紹介しました!
10月20日(木)から23日(日)まで,イオン多賀城店における企画『震災復興5年間のあゆみ』において,「多賀城市の震災復興のあゆみ」,「キリンビール仙台工場復興の軌跡」とともに本校の防災・減災活動が紹介されました。
本校の波高表示活動やまち歩き,被災地案内ボランティアの様子を伝えた展示パネルの前には,関心を持った市民の方々が足を止めてくださいました。私たちは地域の方々に私たちの活動を理解してもらうことは,大震災の伝承と新たな震災への備えにつながると考えています。今後も地域の方々に御理解・御協力をいただきながら防災・減災活動を進めていきたいと思います。
長島復興副大臣が来校しました!
7月13日(水)長島忠美(ながしま ただよし)復興副大臣が来校されました。長島副大臣は新潟県中越地震で被災した新潟県古志郡山古志村の最後の村長でした。平成16年10月,村長2期目の時に中越大震災に遭遇,村長として中心被災地であった旧山古志村にて全住民避難および復興の陣頭指揮にあたった方です。
まずは5時間目に,副大臣には1年生の「自然科学と災害A」と「くらしと安全A」をご覧いただきました。「自然科学と災害A」では避難所を想定した菌の培養実験です。手を洗った場合と,洗わなかった場合の違いについて,実際にその違いを培地を用いて実験観察している様子をご覧いただきました。「くらしと安全A」では妊婦体験や乳児を抱き上げる体験をご覧いただきました。このような災害弱者をどのように避難させるか,どんな支援ができるのかを考えさせる授業です。2つの授業とも副大臣は生徒の中に入って,いろいろな質問をなされながら,見学されていました。
続いて6時間目は副大臣の特別授業です。災害科学科の1年生を対象に旧山古志村での経験や,災害についての考え方,地域コミュニティの大切さについてを熱く語っていただきました。被災を乗り越えて,新たなまちづくりを皆が協調して行っていくことが大切だとの話や,当時の山古志村の子ども達への思いや,現在どのような活動をしているかという話をしていただきました。
特に東日本大震災を経験した私たちへのメッセージとして,若い世代が次の世代へ語り継ぐ大切さ,災害時の苦労や工夫を他の地域へ発信していく大切さについての期待の言葉をいただきました。生徒からは村長時代に苦労されたこと,被災の大小による格差や考え方の違いを埋める工夫,熊本など新たな被災地の方々への接し方など,多くの質問や意見が出され,その一つひとつに丁寧にお答えいただきました。この真摯な対応に多くの生徒が共感を覚えました。
放課後には,生徒会執行部の役員などを交えた意見交換です。この場には産官学それぞれの立場の助言者として島田昌幸様(株式会社ファミリア代表取締役),石塚直樹様(一般社団法人みやぎ連携復興センターチーフコーディネーター),今村文彦教授(東北大学災害科学国際研究所所長),鈴木洋様(県教育庁教育監兼教育次長),鈴木学様(多賀城市市長公室長兼震災復興推進局長の5名の方々にも参加していただきました。まずは生徒会活動の全体報告やボランティア活動,津波標識設置・聞き取り活動,国際交流活動を報告しました。これらの活動について各助言者からは地域に根ざした活動,新たな産業やその知識で救える命と知識だけでは得ることの出来ない学力の大切さ,地域作り・まちづくりの視点やその工夫などについての意見をいただきました。また,私たちが計画している東日本大震災メモリアル行事についても皆様から大きな期待と協力についてのお言葉もいただきました。
生徒の感想
1年 赤堀恵夏さん
副大臣の授業を受けて思ったことは子どもや高齢者などの年代に関わらず,すべての世代の人々が災害について,それぞれが考え,次に災害が起こったときに,どのようにすれば被害が拡大しないかを話し合う必要性があることを改めて実感しました。
また,災害科学科1期生である私たちは,いつ起こるか分からない災害が目の前で起きた時,私たちが毎日の授業で学んできた知識を駆使し,避難を促進させる最初の一人として行動し,多くの人々の期待に少しでも応えられる頼もしい存在になりたいと思いました。副大臣の行動力に学んで,自らが考え判断し,率先して行動できる様になりたいです。
1年 瀬戸朝陽
今日のお話しを聴き私が特に考えたことは,今後の震災あるいは過去にあった震災を,どのように後世へ伝え,忘れさせないようにしていけばよいかでした。このことについて今日の授業では「映像などで直接伝えるのはどうなのか」などの話があり,私は「自分が教えるのならばどうすべきか」ということを深く考えました。また,「震災を忘れないことが大切」ということも話の中にありました。このことについて,私たちは震災の足跡を科学的にたどり,本当の災害の姿をきちんと認識して,その事実を伝えていかなければならないと思いました。
報道番組のディレクター 堤早紀さんに熊本の様子を話していただきました!
7月11日(月)NHK仙台放送局放送部・報道番組ディレクター堤早紀さんに熊本地震の様子を話していただきました。堤さんは熊本地震についての取材として4回南阿蘇村や益城町,御船町に入られた経験をお持ちです。特にDMAT(災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team)やJRAT(大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会 Japan Rehabilitation Assistance Team),地元の医師の活躍などについての取材を通して番組作りをされてきました。
今回の熊本地震の特徴や,震災直後に南阿蘇に入ったときの移動,食料,宿泊についてのご苦労,災害現場でのDMATの活躍などについてお話しをいただきました。今回のお話しで,私たちがニュースや新聞で知る被災地の姿とは違った面も知ることができました。私たちが興味のあった「東日本大震災の教訓を活かすことはできたのか」については,活かすことができた場面も,そうでない場面もあったことについてもお話しいただきました。災害はその種類や場所によっても異なるので,その対処の仕方も異なることから簡単には比較が難しいそうです。罹災証明や避難所運営では宮城県の行政関係者の助言が活かされていたこと,医療チームやリハビリテーションといった対処が早かったことなどは,東日本大震災の経験が活かされた場面だったそうです。また,「受援」という援助を受け入れる姿勢や心の大切さについても知ることができました。
堤ディレクターからは,東日本大震災の教訓をどのように伝えていったらよいのか,生徒と一緒に考えていきたいという提案もいただきました。いつもは取材をしていただく生徒ですが,報道の難しさについても知ることができる一日でした。
『東日本大震災5周年復興フォーラム』で安倍総理に本校を紹介しました!
6月6日(月)東京都内幸町のイイノホールで行われた,復興庁主催「東日本大震災5周年復興フォーラム~新たなステージ復興・創生へ~」に参加してきました。このフォーラムは,東日本大震災から5年の節目を迎えたこの機会に,震災の経験・教訓を広く共有するとともに,復興の現状を国内外に正確に情報発信することを目的として開催されたものです。
私たちは,唯一高校生としてブース展示とミニプレゼンテーションの時間をいただき,本校の防災・減災学習の取組を紹介する機会を得ることが出来ました。ブースには安倍総理大臣,高木復興大臣,長島復興副大臣などにお出でいただき,私たちの活動を説明することができました。
特に安倍総理大臣には多くの時間をとっていただき,学校の防災・減災教育の説明のほかに,私たちの将来の夢などについても話すことができました。総理からは「震災の経験,防災学習の機会を十分に活かして今後も頑張って欲しい」との励ましのお言葉をいただきました。
ミニプレゼンテーションでは,限られた時間ではあったが,多くの参加者の前で特色ある活動を話すことができ,本校の活動に興味関心を持っていただきました。その中のいくつかの団体や企業などの方には,今後来校していただいて講義をいただいたり,ご助言をいただくことを約束していただきました。
3年 大槻有矢
とても緊張したが,自分たちの行ってきた津波波高表示活動をはじめとした取組を説明できました。総理にはとても熱心に聞いていただき自分たちの活動に自信を持つことができました。自分たちが行っているもっと多くのことを伝えたかったです。
2年 佐藤千咲
海外からの旅行者等に被災地を案内する活動を紹介したところ,大変興味を持っていただきました。このように国内だけではなく,国外にも発信していくことが求められていることを改めて実感しました。
1年 阿部大和
気仙沼で被災した経験や将来は地元に戻って気仙沼の復興に頑張りたいことを伝えると,是非地元の復興に若い力を活かして欲しいとの励ましを受けました。とても緊張した時間でしたが,災害科学科の1回生として頑張っていこうと決意を新たにしました。
1年 成田朱里
小学校の時の被災の様子や,その時に感じたことを素直に話すことが出来ました。現在学校で学んでいる自然災害の話やフィールドワークについてお話しすることが出来ました。このような学習を大切にして,防災・減災に貢献できるように,もっと多くの学習をしていこうと思うようになりました。
この様子は首相官邸のHPや政府インターネットテレビでも公開されています。
首相官邸
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201606/06forum.html
政府インターネットテレビ
http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg13807.html
東北大学災害科学国際研究所との包括連携協力締結について
平成28年6月1日,東北大学災害科学国際研究所において,東北大学災害科学国際研究所と,文化,教育,学術等の分野で相互に協力し,学校教育及び学術の振興並びに地域社会の発展と人材の育成をはかることを目的とした,「包括連携協定」を締結しました。締結式には,今村文彦所長と本校からは小泉博校長が出席し,協定書の取り交わしを行いました。これまで東北大学とは「リーディングプログラム推進機構と県教育委員会との防災教育に関する連携協定」に基づき連携を行ってきましたが,今回は特に研究所と本校の間での連携を強化したものとなります。
今後は,研究所と本校とが,それぞれに有する資源を活用し,学術研究、防災教育,地域社会の振興と発展,さらには未来を担う人材の育成について連携協力を行っていきます。
これまでの取組の一部
・防災講話での特別授業・講演,災害科学科開設式での講演
・災害科学科教材への協力
・課題研究の進め方についての講演,助言
・オープンキャンパスにおける研究所見学と講話
・多賀城市の減災市民会議,防災まち歩きでの連携
・多賀城見聞憶への協力
・2014BOSAI CAMPでの連携
・国連防災世界会議パブリックフォーラムにおけるシンポジウムでの連携
今村所長の挨拶より
「大学,高校,地域,企業などが防災・減災については大きな役割が与えられている。特に宮城県,仙台市の役割として震災の教訓を国内外に発信していく使命がある。多賀城高校とはこれまでの連携協力を踏まえて,人材育成に研究所が積極的に貢献していきたい。大学院生,大学に限らず,小・中・高校生とともに災害科学とはいったい何なのかを追求していくことが大切だ。災害を科学的にとらえることはもとより,被害の拡大のプロセス,影響などをきちんととらえていく必要がある。これまでの自然科学の分野にとどまらず,社会科学,人文科学,医学,精神分野など様々な視点が災害を考える上では必要である。このような視点から各々の立場で災害を理解し,行動していくことが大切であり,この包括連携を人材育成のモデルとしたい。」
インターアクトクラブ第1回学校例会
2年4組髙橋里奈(中野中)
5月20日(金)の放課後に第1回目となるインターアクトクラブ学校例会が行われました。
今回は,4月下旬に行った熊本募金の報告と今後の活動について話し合いました。第1回ということもあり,活発な意見交換とまではいきませんでしたが,インターアクトクラブの力強いサポートにより,これからのボランティア活動についての意欲を高められたと思います。6月には,第2回定例会および創立記念祝賀会が行われます。祝賀会には多くの来賓の方々が来られるそうなので,多高生としての誇りを持ち,多賀城高校の様々な活動をアピールをしたいと思います。
インターアクト創立総会・提唱クラブ締結調印式
本校が積極的にボランティア活動へ取り組んでいることから、この度、多賀城ロータリークラブ様から、社会貢献をする高校生の支援をしたいという申し出をいただきました。
国際ロータリークラブが提唱するインターアクトクラブを本校に設置するという形で様々な活動へ援助いただくことになり、去る3月24日、創立総会が、国際ロータリー2520地区ガバナー(代表)菅原裕典様はじめ、多賀城ロータリークラブの方々をお迎えし、本校体育館で行われました。
今後、大きな災害が起きた場合の本校生徒の被災地支援や、今年度、開催を検討している「東日本大震災メモリアル行事」(仮称)などへの協力・支援が期待されています。