国際理解プログラム

JICA出前授業

途上国への国際協力を行っているJICAが派遣する青年海外協力隊として、アフリカのタンザニアで2年間活動を行った白石工業高校の菅原景一先生に、地理の授業においてお話していただきました。 

■三浦  唯 (3年5組)

支援をしても発展途上国が先進国のように豊かになるということはとても難しいことだとわかりました。 タンザニアの人たちにとっての幸せは何なのか聞いてみたいと思いました。 そして、今日のお話を聞いて何が豊かなのかわからなくなりました。 今までは自分たちの生活を基準に考えていたので、それも間違っていたのかもしれません。 本当の幸せや豊かさとは何なのか深く考えるきっかけになりました。 これから自分に何かできることはないか考えていきたいです。

■伊藤夏奈子 (3年6組)

私が考えていた、貧しいか貧しくないかは間違っていたのかもなと考えさせられました。 今までは物やお金があれば豊かだと思っていましたが、先進国の支援によって造られた建物や物資を写真でみましたが、途上国の人たちにとっては必要じゃなかったり、使い方が分からなくてそのままになっていたり、せっかくの支援も無駄になっていることがあると知りました。 「物を与えれば豊かになる」という考えはちょっと違うのかもなと思いました。 途上国にとって本当に必要なサポートを先進国が理解し支援することが大切なんだと思いました。

  

第1回ハイスクール世界サミットin福島に参加してきました!

8月5日から三日間、福島県いわき市で開催されたハイスクール世界サミットに、本校から4名の生徒が参加しました。 これまで国内の高校生が集まって開催されてきたサミットでしたが、今年度からは世界規模に拡大し、様々な国や地域の高校生が参加していました。


初日には福島第一原子力発電所の事故の影響で、除染作業が行われている地域や、立ち入りが制限されている地区を実際に視察し、 福島の浜通の現状を目の当たりにしました。その後、まるまる3日間、いわき市の東日本国際大学において、 それまで抱いていた福島県のイメージや視察しての感想、これからの福島県の復興のありかた、 そして、これからの日本のエネルギーと環境について白熱した議論が交わされました。


最終日の午後には、首相夫人の安倍昭恵氏や国土国交省の道路局長、福島県副知事など、福島の復興に関わっている方々の前で話し合ったことを発表し 、さらにはフロアディスカッションで直接疑問点をぶつけている生徒もいました。

本校の生徒も始めは緊張していましたが、次第に打ち解け、最終日には話している相手が海外の高校生であることも忘れて、 意見を交換していました。普通の生活では出会えないような日本各地の高校生や、海外の高校生と本音をぶつけ合うという経験をこれからの高校生活に活かしてくれると思います。

以下は参加した生徒の感想の一部です。
「参加する前は、知らない人しかいない状態でディスカッションするのはとても不安でしたが、すぐにみんな意気投合し楽しく過ごせました。 そして住んでいる地域が違うと価値観も違っていると感じました。 今回のサミットに参加したみなさんは自分の意見をしっかり持っていて、かつ他の人の意見も取り入れてくれる方々でした。 そのような人たちと関わって私は今までよりも多面的に物事を見られるようになり、成長させてもらえたと思います。 海外の高校生とは、最初は英語が話せないという引け目があってか、積極的にお話しすることができませんでした。 しかし、少しお話したときに、必死になって私の言葉を理解しようとしている姿を見て、私ももっと理解したいなと思い、積極的に話しかけるようにしました。 話してみると外国人の方々は、思ったよりも私たちの生活と変わらないと感じました。割と共感することも多かったです。 やはり、言語が違うと困る場面は沢山ありました。ですが、お互い理解しようとし、ただ笑顔を返すだけでもとてもいいコミュニケーションが取れるのだなと思いました。

今回のサミットでは、同世代の沢山の地域の人たちや外国の方々とディスカッションすることによって、様々な視点でエネルギーについて考えられるようになったと思います。 そして自分から積極的にいく力や、人の話を聞く力そのようなものの大切さも感じることができました。」

被災地案内「第3回続キズナ・プロジェクト」実施報告

平成27年8月4日(火)3回目となる「続キズナ・プロジェクト」を実施しました。 今年度は、香港と中国から4名の外国人ゲストを迎えました。 午前中、七ヶ浜の菖蒲田海岸を訪れ、震災前と震災当時、そしてその後の様子をiPadを使いながら英語で説明しました。


その後、七ヶ浜中学校に隣接している仮設住宅の集会所で、七ヶ浜役場の方から避難所での生活の様子や、 仮設住宅の住民の支援をしている方から仮設住宅での生活についてお話いただき、生徒たちは、それを英語に訳して外国人ゲストに伝えました。 また、七ヶ浜国際村を訪れ、目の前に広がる雄大な景色を眺めながら、高台移転住居地やボランティア活動について説明しました。


非常に暑い中でしたが、生徒は一生懸命英語で伝えようと頑張っていました。参加してくださったがゲストも被災地の様子がよく分かりいい機会になったと言ってくださいました。 午後からは塩釜港から観光遊覧船に乗り、松島湾を巡り、松島では瑞巌寺と五大堂を訪れて、見どころについて英語で説明しました。 今年度は13名の生徒が参加し、生徒にとってもゲストにとっても大変有意義なプロジェクトになりました。


  

環太平洋大学協会の皆さんに本校の防災・減災教育を紹介しました!

環太平洋大学協会会員の皆様が,7月21日~24日仙台・多賀城・東松島の現地視察で来県された日程の中で,7月23日(水)午後に本校の防災・減災教育活動の内容を紹介しました。 この協会は環太平洋を代表する大学の学長で構成される組織で、重要な社会的課題について,教育・研究の分野で協力・貢献をする目的で組織されているそうです 。当日は13大学25名(19ヶ国)の研究者と,東北大学や多賀城市の皆さんなど総勢35名余の方々に本校の取組を紹介しました。 多賀城市視察は3部構成になっており,1部の「まちあるき」と3部の「本校のこれまでの活動紹介」(2部は公営桜木住宅の紹介で多賀城市が説明)について,英語で説明を行いました。

第1部はイオン多賀城店の屋上駐車場から,i-Padを用いて当時の津波映像を示しながら多賀城市の被災の様子を説明しました。 続いて,津波波高表示を行った多賀城市内をゴール地点の「末の松山」まで案内しました。 途中では,「標識活動を行うきっかけ」や「津波跡の発見の仕方」「高さの測定方法」「市民の反応」など多くの質問を受けました

  

第3部では本校がこれまで取り組んできた活動についてを,生徒が英語で紹介しました。特に防災マップについて関心を持つ方々が多く, 作成方法や活用方法,また防災マップを作成することで「これ以上の津波はこないと安心するのではないか」などの質問を受けました。 環太平洋大学協会所属のタイの研究者からは,市民が取り組める建築物に入った亀裂から安全性をスクリーニングする啓発活動についての紹介がありました。

また,海上保安庁や海洋研究開発機構からお譲りいただいた3D海底地図をご覧いただきましたが,その精緻な再現画に驚かれた様子でした。

  

生徒の感想(2年庄司遼)
『今回は海外から来た方々に都市型津波による被害状況や痕跡跡を見ていただくことができました。 このように直接,地震や津波などの被害と今後の備えについて知っていただいたことは、よい経験になりました。 私たちの取組について,形として残す,言葉として残す,そして未来をつくる取組について世界の研究者からも高く評価されたことで自信となりました。』