平成29年度

2017年12月の記事一覧

「世界防災フォーラム」「ぼうさいこくたい」の防災関係の2イベントに参加

 「世界防災フォーラム」と「ぼうさいこくたい」の防災関係の2イベントが11月25~27日にかけて同時に開催され、本校生徒の代表が参加。パネラーやブース展示発表などで活躍した。

 11月25日(土) 東北大学萩ホールでは、『世界防災フォーラム/防災ダボス会議@仙台2017』前日祭が開催され、本校災害科学科2年生の有志が参加した。これは、「青少年からのメッセージ」と題し、東日本大震災から6年を振り返り、岩手県大槌高校や福島県福島高校の生徒ら被災地の若い世代が防災の取り組みを発表。阪神・淡路大震災や、南海トラフ巨大地震に備える高知県の知見もまじえ、防災を通じてこれからの社会を考える会議となりました。本校生徒も質問を交え、活発な意見交換の場となりました。

  

 同26日(日) 国際センターでは、『(防災推進国民大会2017)ぼうさいこくたい「大規模災害に備える~みんなの連携が力になる防災~」』が開催され、本校の防災減災の取組をパネルで展示発表しました。来場した多くの方々が足を止め、熱心に取組についての生徒の説明に耳を傾けていただきました。そんな中、午前に小此木八郎防災担当大臣、午後には吉野正芳復興大臣にブースに立ち寄っていただき、両大臣よりそれぞれ励ましのことばをかけていただきました。また、「せんだい防災パビリオン」のミニプレゼンテーションでも防災減災の取組について紹介をしました。プレゼンを行ったのは今回が初プレゼンとなった本校災害科学科1年生の二人です。
【感想】「初のプレゼンでうまくいかなかったのですが、この防災イベントで発表できとても貴重な経験になりました。ブースをはじめ、こちらからの発表だけでなく、来場いただいた皆さんの話も聞くことができ、とても勉強になりました。皆さんに「頑張ってね。」と励まされ、とてもうれしかったです。」(災害科学科1年嶺岸叶人・小角神月)

  

  

 同27日(月) 世界防災フォーラム(国際センター会場)の一環として行われた、宮城教育大学主催セッション「持続可能な開発と防災・減災~教育セクターの役割再考~」にはパネラーとして参加。佐々木校長の発表に続き、本校3年生の木村千恵・小野寺杏が街に残る津波の痕跡に「津波波高プレート」を設置する活動や街を案内する「まち歩き」など震災の記憶と教訓を伝承する取組を紹介しました。
【感想】「今回の発表は、国内外の様々な方々に向けて行ったのですが、文化や言語が違っても“防災・減災”という同じ目標を持つもの同士として真剣に話し合う貴重な機会となりました。これからも広く、多様な意見に耳を傾け、今後の活動の励みとしていきたいです。」(普通科3年小野寺杏・木村千恵)

  

全国高校生防災サミット2017・防災フォーラムin三条

 11月10日(金)に新潟県立新潟県央工業高等学校で行われた「全国高校生防災サミット2017」に参加してきました(新潟県央工業高校・三条商業高校・加茂農林高校で設立したNPO法人トライ・フューチャー主催)。

  

 今回のサミットには,本校のほか,兵庫県立舞子高校,新潟県立柏崎工業高校が招待されて,「新潟地方気象台によるワークショップ」や「各校における防災活動紹介」「記念講演会」,各校生徒がパネラーとなった「パネルディスカッション」を行いました。
 また,交流会も開かれ,防災だけでなく,友情の輪も広げることができました。

  

 11月11日(土)には,三条市水防学習館において,「防災フォーラムin三条」に参加しました。その後,三条商業高校の生徒さんのガイドで「弥彦神社」「信濃川大河津資料館」を訪れました。
 今回の新潟訪問では,新潟県における水害の歴史や被害についても知ることができました。現地に行って学ぶことの大切さを実感して帰ってきました。新潟県央工業高校をはじめとする皆様,貴重な機会をありがとうございました。

  

【生徒感想】
2年 尾川彩佳(高崎中出身)
 私は,今まで災害というと地震・津波など自分の地域のことしか頭になかったのですが,他の地域へ訪問することで異なった災害に目を向けるきっかけとなりました。新潟県は昔から信濃川の氾濫により多くの被害を受けおり,今では年4回避難訓練をしているそうです。とても意識が高いと思いました。しかし,被害を受けた地域と受けなかった地域とでは,危機感の違いがあり,避難する・しないが分かれてしまうということでした。被害の有無に関係なく避難することが今後の課題のようで,これは私たちにも言えることだと思いました。今回の訪問は,学ぶことが多く,とても良い経験になりました。
2年 清野寧音(高崎中出身)
 2泊3日の新潟県訪問では,様々な経験をしてきました。最も印象に残ったのは新潟地方気象台によるワークショップです。経験したことのない大雨が降ったときに,どのタイミングで判断し,どのような行動をしたらよいか?を考えました。私たちが行っている地震・津波に関するワークショップとは違い,新しく学んだことがたくさんありました。災害は地震や津波だけではないことを改めて認識しました。
 三条市水防学習館では,水害被害の経験から長い期間をかけて社会全体で防災・減災に取り組んできたことが分かりました。私たちも見習っていくべきだと感じました。
 今回の訪問では,「パネルディスカッション」にも参加しました。500人以上の前で自分の考えを話すのはとても緊張しましたが,良い経験になりました。

「世界津波の日」2017高校生島サミットin沖縄

 11月7日(火)~8日(水)に「『世界津波の日』2017高校生島サミット」が,沖縄県の沖縄コンベンションセンターを会場に行われ,本校からは2名の生徒が参加してきました。
 今年は,「“みんなを守りたい”津波の脅威を知り,備え,いま自分ができること。~万国津梁の島から発信する“ゆいまーる”の心から」をテーマに,日本を含む世界26カ国の高校生が参加しました。
 このサミットは英語が公用語でした。分科会では,「What We Can Do in Tagajo to Pass on the Lessons We Learned~Connecting the Past and the Future through Machi-aruki~」というタイトルで,これまでの取り組みや今後の課題などを英語で発表してきました。本番では緊張した様子が見られましたが,やり遂げたことで本人たちの自信につながったようでした。
 サミット全体を通して,本校での取り組みを海外に伝える良い機会になったのはもちろんのこと,英語で討論をしたり,海外の高校生と交流したりと貴重な経験ができました。

【参加生徒の感想】
 千葉 陽太(災害科学科2年)
 私は昨年に引き続き,サミットに参加してきました。サミットでは,英語での発表とディスカッションがあり難しい点も多々ありましたが,各国の特色ある防災対策や意見を交換することができ,大変有意義でした。今回で学んだことを,今後の進路や学習に役立てていきたいです。
 後藤 賢太(災害科学科1年)
 今回のサミットでは英語で話さなければならず不安でした。しかし,外国の方が明るくてコミュニケーションを取りやすかったので,十分に楽しむとともに,他の県や国の津波への対策について考えることができ,大変良い経験となりました。

  

海上保安庁・日本赤十字社災害合同訓練

 12月1日、昨年に続き海上保安庁・日本赤十字社災害合同訓練が行われ、2年生の災害科学科生徒9名と医療看護系志望の生徒6名が要救助者役として参加しました。
 今回の訓練は、2015年に締結された海上保安庁と日本赤十字社との業務協力協定に基づき行われているもので、海上保安庁の機動力と日本赤十字社の医療救護活動を生かして相互に連携し、津波災害時の傷病者救出から医療活動に至るまでの対応を確認するためのものです。今年度も東南海沖で発生した地震による津波被害で、多数の要救助者が発生する、といった想定で「巡視船ざおう」を使用し行われました。本校生徒が演じる傷病は、海上保安庁の職員や日赤仙台病院と石巻病院の医師、看護師には、知らされておらず、傷病の状況に合わせ現場でトリアージが行われるという本番さながらの緊迫したものでした。
 参加した生徒は、将来の自分の進路と重ね合わせながら真剣に訓練に臨んでいました。