平成29年度以前のESD

今年度3回目のJAXA連携授業を行いました!

 平成29年1月19日(木)宇宙航空研究開発機構(JAXA)の友人宇宙技術部門宇宙飛行士運用技術ユニット宇宙飛行士健康管理グループの医長嶋田和人さんをお招きして,今年3回目のJAXAとの連携授業を開催しました。テーマは『国際宇宙ステーションと栄養』。講師の嶋田さんはオハイオ州のラィト州立大学でエアロスペースメディシンの専門医認定を受け,その後旧NASDAに移り,20年間スペースシャトルや国際宇宙ステーション宇宙飛行士の健康管理を中心に航空宇宙医学に従事していらっしゃっいました。宇宙飛行士の選抜,定期検診,訓練中および飛行前・中・後の健康管理のほか,宇宙飛行に伴う身体変化の対策法の研究等を行っている,日本でも希有なお仕事をされている方です。
 嶋田さんからは,国際宇宙ステーションでの生活の様子や長期滞在における課題などについて,宇宙食と健康という観点からお話しをいただきました。宇宙食の栄養基準はWHO準拠になっていることやオートファジーの考え方,宇宙食の美味しさと食欲の関係などいろいろな話題を,わかりやすくお話ししていただきました。
 後半は宇宙食と災害時の栄養摂取との相違について学習しました。実際に「カレー」や,「えびピラフ」,「パン」,「バニラアイス」,「たこ焼き」5種類の宇宙食の試食も行いました。食材の形状が分からなくなったペーストや缶詰よりも,見た目に工夫された,このような食事の方が食欲などにも影響することなどを実際に体験しました。
 今後,防災・減災を考える上で,どのような食材を非常食としていくか,避難所の食事としてどのようなものが良いのかを考えるきっかけとなりました。