災害科学科ブログ
【災害科学科】「世界津波の日」2025高校生サミットin仙台
1)目的
世界各国の高校生が津波の脅威と対策について学ぶ場として、開催されている「世界津波の日」高校生サミットに参加し、活動発表、意見交換、交流を通し、将来のリーダーの育成と、世界各国の「きずな」をいっそう深める。
2)主催/共催 仙台市、仙台市教育委員会、宮城県、宮城県教育委員会、東北大学災害科学国際研究所、外務省、国連防災機関(UNDRR)神戸事務所
3)期日 2022年10月19日(水)~10月20日(木)
4)会場 東北大学災害科学国際研究所
5)参加生徒 災害科学科2年生 2712菊地広宣、2727平間夢人、2728平山智悠
6)実施内容・評価
11月5日の「世界津波の日」は、津波の脅威と対策への理解と関心を深めることを目的に、2015年12月の国連総会において日本が提唱し、採択されました。翌2016年からは、世界各国の高校生が防災について共に学ぶ場として「世界津波の日」高校生サミットが開催されています。
2025年11月、仙台市において、自然災害による被害の最小化と国土強靱化を担う将来のリーダー育成、および国際交流の深化を目的に本サミットが開催されました。日本を含む10か国の高校生88人が参加し、3つの分科会での議論を経て、今後の行動指針や決意を「仙台未来宣言」として取りまとめました。
本校からは災害科学科2年生の平間夢人さんが副議長として参加しました。平間さんは、ニューヨークの国連本部において本サミットのPR活動を行ったほか、「仙台未来宣言」の発表という大役を立派に務めました。
<生徒感想>
■災害科学科2年 平間 夢人
私は先生に「今行っている課題研究を世界津波の日というイベントに参加してみない?」と言われました。私たちの課題研究をもっと多くの人に知ってもらえる機会だと思い、深く考えず「やってみます」と答えました。その後、先生から「ニューヨークにある国連で世界津波の日をPRすることになる」と聞かされ、とても驚きました。最初は実感がわきませんでしたが、同時に大きな責任と貴重な機会をいただいたのだと感じました。実際にニューヨークに訪れてみると、日本では感じることのできない強い刺激を受けました。多様な価値観や考え方が当たり前のように共存していて世界の広さを実感しました。また、国連で発表を行うときは、これまで経験したことのないほど緊張しました。大きな不安もありましたが、練習してきたことを思い出し、落ち着いて発表することができました。世界津波の日では、私たちの課題研究を発表する機会があり、とても緊張しました。日本だけでなく、多くの国の高校生が参加していたため、不安もありました。しかし、レセプションなどを通して他国の人たちと交流する中で同じ災害というテーマでも国などによって考え方や捉え方が異なることを学びました。また、副議長として意見を述べたり、発表を行なったりする場面もあり責任の重さを感じましたが、実際にやってみると、思ったより落ち着いて取り組むことができました。最初は軽い気持ちで引き受けたことでしたが、今では、私にとって大きな学びと成長に繋がったと感じています。
【災害科学科】SS野外実習 大郷・浦戸巡検を実施しました
10月21日(火) に、1年生災害科学科の巡検が実施され、2コースに分かれて活動を行いました。
| <大郷コース> 令和元年洪水対応、地域の防災活動、復旧・復興(講義)、今後の対策・堤防の構造(講義)、堤防・避難道路(現地調査) |
災害科学科 吉村聡(大崎市立鹿島台中学校卒業)
今日の活動を通して、大郷町が令和元年台風で一級河川の吉田川が決壊したにも関わらず、犠牲者0人という記録を残すことが出来たのは、過去の洪水の経験を生かし、地域の人々が協力し合い、迅速に避難する体制が出来ていたからだと分かりました。大郷町では、避難できていない人たちを素早く助けていくため、「避難しました」や「助けて~」と書いてある旗を配付し救助を効率よくしたり、高齢の人たちにも分かりやすい地区の防災マップを配付するなど自主防災意識が非常に高いと感じました。そのようなことから、大郷町はこれからも洪水に全力で対策し、犠牲者を出さないところとして続いていくと僕は思います。
| <浦戸コース> 塩竈層群、船入島~桂島の貫入岩体と海底火山について(陸上からの観察、船上からの観察と現地解説) |
災害科学科 阿部穹(仙台市立田子中学校卒業)
今回の巡検を通して、現地で地層を自分の目で見て観察することはその場所の地形を理解することに繋がるため、地形を理解する上で大切だと思いました。現地での観察では観察対象のものを立体的に見ることができるので、色々な角度から観察し、違う視点で見ることの大切さを学ぶことが出来ました。また、疑問に思ったことはすぐにその場で聞くようにし、「後から」ではなく「今」理解をするようにしたことで理解を深められたと思います。学んだ知識を今後の活動に活かし、よりよい防災・減災の取り組みに取り組んでいきたいです。
【災害科学科】海上保安庁・日本赤十字社災害合同訓練 に参加しました!
11月18日、海上保安庁・日本赤十字社災害合同訓練が行われ、災害科学科生徒17名(2年生12名、1年生5名)がトリアージ訓練の傷病者役として参加しました。
今回の訓練は、2015年に締結された海上保安庁と日本赤十字社との業務協力協定に基づき行われているもので、海上保安庁の機動力と日本赤十字社の医療救護活動を生かして相互に連携し、津波災害時の傷病者救出から医療活動に至るまでの対応を確認するためのものです。本校は2016年の災害科学科設置以降、コロナ禍の期間を除き、毎年参加しています。今年度は東南海沖で発生した地震による津波被害で、多数の要救助者が発生する、といった想定で「巡視船ざおう」を使用し行われました。本校生徒が演じる傷病は、海上保安庁の職員や日本赤十字の医師、看護師には、知らされておらず、傷病の状況に合わせ現場でトリアージが行われるという本番さながらの緊迫したものでした。
参加した生徒は、将来の自分の進路と重ね合わせながら真剣に訓練に臨んでいました。
参加生徒感想(災害科学科2年 緑川 璃桜)
宮城海上保安部と日本赤十字社宮城県支部による合同訓練を見学し、発災時に求められる行動を事前に理解しておくことの重要性を強く感じました。特に印象に残ったのは、隊員の方々が船内に入る前に装備品を装着していた場面です。はじめは多くの隊員が装備品のケース付近に集まり、動線が見えにくいほど混雑していました。しかし、その後は声をかけ合い、装備を互いに受け渡す姿が見られ、作業が次第にスムーズになっていきました。実際の災害時には天候の影響も加わり、さらに混乱した状況が想定されます。そのため、このような日々の訓練で生まれる小さな工夫や助け合いが、限られた時間の中でより良い行動につながる欠かせない要素であることを学びました。
今回の学びを、災害科学科での「まち歩き」や外部の方との交流会などを通じ、講習や避難訓練の重要性として伝えていきたいと考えています。また、地域で行われる訓練にも積極的に参加し、災害時に自分がどのように行動すべきかを、より深く理解していきたいと思いました。
※オレンジ色の救命胴衣を着用しているのが、本校生徒です。
災害科学科と武蔵大学との交流会を実施しました(9/1)
1.目 的
【災害科学科】
本学科の取組を説明し、改めて自然災害、防災・減災・伝災の学びの意義を考える機会とするとともに、大学で専門的に学ぶ学生との交流を通して、今後どのように自分たちの学びを発展させ社会に発信していくかを深く考える機会とする。
2.日 時 9月1日(月)16:00~17:30
3.場 所 多賀城高校
武蔵大学 学生14名 教員2名
4.参加者 災害科学科1年生10名
5.感想
今回、私は武蔵大学の学生の方々と交流をして、さまざまな気づきがありました。
初めに、武蔵大学側から学校紹介がありました。災害科学科には関東圏の大学を目指している生徒もいるため、関東圏の大学事情について、とても貴重なお話を聞くことができました。中でも、「自立した活力ある人材を育成するためにゼミの武蔵大学と呼ばれるほど、ゼミに力を入れている大学なのだ」ということがよくわかりました。
次に、生徒が災害科学科の活動紹介として、「津波伝承まち歩き」や巡検などの取り組みについて説明しました。今回来ていただいた武蔵大学の学生の皆さんは、災害科学科の防災活動に対する姿勢や災害に関する知識の多さに、とても驚いている様子でした。
その後、「防災について小・中・高で児童生徒/教師は何を学ぶべきか?」というテーマのもと、グループワークが行われました。私たちのグループでは、まず生徒と教師の二つの視点に分け、さらにそこから小・中・高と細分化し、「生徒が最終的に教師と対等な立場で防災について議論できるようになるために必要なことは何か」「教師は生徒に対して何を行うべきか」という具体的な課題について議論を進めました。
結論として、まず小学生の段階では災害や防災に対する基礎的な知識を身に付ける。その後、中学生の段階ではその知識を発展させ、集団での活動に活かし、高校生の段階では自ら主体的に防災活動を行うようにするのが良いのではないかという意見にまとまりました。
将来、私は教師になりたいと思っており、教師の立場で物事を考える良い機会になりました。実際に教師になったら、今回の議論の内容を活かして教育活動に取り組みたいと思います。武蔵大学との交流を経て、災害科学科の生徒として今後自分が何を学んでいくべきかが、少しわかった気がします。
武蔵大学の学生の皆さん、ありがとうございました。
【災害科学科1年生】栗駒・気仙沼巡検を実施しました
1 目的
露頭見学や試料採取に適した県内外のフィールドにおける、地学分野の観察・調査の野外実習を通して、私たちを取り巻く地球環境を理解する。また、これまでの学習をもとに岩手宮城内陸地震や東日本大震災の被災地を巡り防災・減災に対する備えを自然科学的、社会科学的に考察することを通して、防災への意識付けの強化を図る。
(1)基礎的な観察・調査の方法を学ぶ。
⇒実験を通して、地滑りと土砂崩れの発生メカニズムの違いを理解し、それを他者に分かりやすく説明できる。また、それぞれの発生メカニズムを踏まえ、防災・減災に向けた具体的な対策を考えることができる。
(2)観察記録をもとに、結果をまとめる手法を学ぶ。
⇒気仙沼市内でのフィールドワークを通して、東日本大震災前後の市街地の状況を比較し、リアス海岸における津波被害の特徴を観察し、資料を提示しながらまとめることができる。
(3)まとめから新たな課題を設定することを学ぶ。
⇒岩手宮城内陸地震や東日本大震災の被災地における巡検活動を通して学習した内容に基づき、防災・減災についてハード・ソフトの両面から考察し、解決すべき課題を見出すことができる。
2 日 時 令和7年7月2日(水)〜7月4日(金)
3 参加者 災害科学科1年生徒(40名)
4 講師
東北大学学術資源研究公開センター 教授 高嶋 礼詩 殿
栗駒山麓ジオパーク推進協議会 専門員 原田 拓也 殿
ファシリテーター事務所 Pやん 代表取締役 山田 美保子 殿
気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館 元館長 芳賀 一郎 殿
一般社団法人南三陸ひとtomoni 代表理事 伊藤 俊 殿(南三陸町語り部)
気仙沼市・鹿折まちづくり協議会 地域活性化支援員 吉田 千春 殿
5 内容
【1日目】栗駒ジオパークにて研修
荒砥沢ダム、崩落地見学、体験プログラム(地滑りシミュレーション、水害シミュレーション)、
ワークショップ(地すべりのしくみと避難行動についてプレゼン)
【2日目】気仙沼市内見学
気仙沼市復興祈念公園見学、東日本大震災遺構・伝承館見学、
現地フィールドワーク(リアス式海岸特有の地形による津波の特徴がわかる地形を探す)
講話「過疎高齢地域における地域防災について」
【3日目】南三陸町見学
大谷海岸見学、震災遺構高野会館跡・南三陸町防災庁舎跡見学、ワークショップ(ホワイトボード)
6 生徒感想
・今回の活動を通して、今まで自分にはなかった防災活動の視点がたくさん取り入れられました。一人だけで復興することは出来ない、地域住民をはじめ様々な人々と十分に話し合いを進めて全員が納得できる形で作り上げていくこと、形だけでなく人々が精神的にも立ち直れるものが復興だと感じました。
・辛い気持ちがありながらも、語り部をしてくださっている方もいるので、今回教えてくださったことをしっかりと自分の言葉で伝承していけるようにしたいです。
・3日間通して考えたことは、現地に来て自分の目で見ないとわからないことがあるということだ。現地に行って感じたこと、考えたことを学校の勉強に活かしたいと思ったし、一人でも多くの人に伝えて震災の記憶を風化させないようにしたい。
・巡検を通して感じた命を守るために必要なことは、➀日頃から訓練することで、いざというときに慌てることなくその場に合わせて最善を尽くし、臨機応変に対応すること②災害関連死を防ぐために、周りの人とのコミュニケーションをとることで自助・共助により地域のみんなで解決すること③震災遺構や被害現場を活用し次世代に具体的に伝承しなくてはならない。ということである。
宮城北部地震や東日本大震災の被災現場を見学し、改めて自然災害の恐ろしさを実感できた。この現状を伝え、避難行動を取ることの重要性を多くの人々に知ってもらうために、自分達がやるべき事を考え行動している生徒も見られた。3日間で、考え方や表情に変化が現れ、それが行動の変化へとつながり、それぞれの成長を感じることが出来た巡検であった。
【1日目】 崩落地見学、地滑りシミュレーション、地すべりのしくみと避難行動についてプレゼン
【2日目】 気仙沼市復興祈念公園、東日本大震災遺構・伝承館
【3日目】震災遺構高野会館跡、三陸町防災庁舎跡、ワークショップ(ホワイトボード)