SSH第Ⅱ期2年次(2024)
SS異文化理解・交流(語学研究部 マレーシア防災ワークショップ)
【目的】
マレーシアで災害救助と教育に取り組むマレーシア人と、マレーシアで海外青年協力隊としてボランティア活動を行った日本人講師を迎え、日本との違いや共通点、国際的な防災の視点を学ぶ。
【実施経緯】
語学研究部ではこれまで、海外出身者に東日本大震災の被害、その後の復興、および防災・減災について 説明する活動を行ってきた。今回は、多賀城市サポートセンターの協力を得て、本校の活動を紹介すると ともに、海外の災害救助や防災教育について学び、交流する機会を設けることができた。
【実施日】令和6年12月19日(木)
【場所】宮城県多賀城高等学校
【参加者】
講師 ハムザ・サウフィ氏
講師 奥山典子氏
本校語学研究部生徒3名、普通科生徒1名、災害科学科生徒6名
【内容】
① 本校生徒が東日本大震災の被災状況と本校の防災活動について説明。
② 本校生徒が学校設定科目「くらしと安全」で学んだ内容を発表。
③ ハムザ氏がマレーシアでの災害救助活動について講演。
【評価】
① 講師に客観的に見ていただくことで、この地域の防災状況を改めて振り返る機会となった。また、この説明は「『世界津波の日』2024高校生サミット in 熊本」で発表した生徒によるものであり、今回のワークショップに参加した生徒たちは、発表の方法や技術を学ぶ貴重な経験を得ることができた。
② 本校では、普通科を含む全校生徒が「くらしと安全」の授業で防災について学んでいる。発表後の意見交換では、その内容が有意義であること、またまだ十分に知られていないことがあることを再確認する機会となった。この議論を通じて、生徒たちの学びへの意欲がさらに高まった。
③ 講師からは、災害区域をゾーンごとに分け、それぞれの区域で適切な判断を行う必要があること、被災者には心理的サポートが不可欠であること、さらには宗教的な配慮が求められる場合があることを学んだ。これにより、生徒たちは防災をより多角的な視点で考える機会を得た。
SS先端研究講話(災害科学科1年)を実施しました!
1 目的
大学等の研究者及び地域の事業者等より講話いただき、研究並びに地域課題の本質に触れ、次年度のSS課題研究、SS災害科学研究のテーマ設定の一助となるようにする。
研究者との対話によって、気候変動や自然災害(災害・防災・減災・伝災)に関する様々な先端科学技術、国際関係等の知見を広めるとともに、気候変動や自然災害が地域に及ぼす課題に目を向け、STEAMの視点から課題解決へ向かう態度を向上させる。(Pioneer)
2 主催 多賀城高校
3 期日 2024年12月17日
4 会場 多賀城高校
5 参加者 災害科学科1年生40名
6 実施内容・評価
本校が連携・協力協定を締結している東北大学災害科学国際研究所から、佐藤健教授(防災教育実践学分野)、柴山明寛准教授(災害文化アーカイブ研究分野)、朴慧晶助教(災害医療国際協力学分野)、原裕太助教(2030 国際防災アジェンダ推進オフィス)を講師としてお招きし、それぞれ4つのブースに分かれ、10 名前後の生徒に対する 45 分間の講義・質疑応答を、休憩を挟んで2回行いました。テーマA「発災時に命を守る行動をとるフェーズにおける研究」では、佐藤先生から「緊急地震速報の利活用」、原先生から「災害と環境」についてご講義いただき、テーマB「復旧・復興に向けて避難生活を送るフェーズにおける研究」では、柴山先生から「災害とエネルギー」、朴先生から「災害と医療―パンデミック災害におけるショッピングモールの避難所への利活用」についてご講義いただきました。生徒は、どのブースでも時間いっぱいまで研究内容に関する質問や課題研究に関する相談をさせていただき、今後の課題研究の参考となりました。
7 生徒感想
実際にフィールドに出て研究をするためにはまず前提となる知識を付けて進めていかなければならないと思った。そして、「なぜ?」を常に意識して深く考えることが課題の解決につながる大切なことだと思った。また、自分たちの研究では、データの提示の仕方など、相手に伝えるだけでなく相手がしっかり理解できるように工夫しようと思った。 (災害科学科1年 髙橋航太)
【災害科学科】防災ワークショップ「まなぼうさい」を実施しました!
1 目的
災害科学科における防災教育の取組を広く発信することを通して、生徒が日々の学びの意味を明確にするとともに、防災・減災・伝災への意識醸成を行う。さらに、他団体の内容を生徒の探究活動や今後の連携に活用する。
2 主催 イオンモール新利府南館
3 期日 2024年11月30日 (事前学習:2024年10月23日・11月26日)
4 会場 イオンモール新利府南館
5 参加者 <災害科学科>1年生40名
6 実施内容・評価
イオンモール新利府南館で一般の方対象の「北海道・三陸沖後発地震注意情報」に関する防災ワークショップ(仙台管区気象台監修)を行いました。事前学習として、仙台管区気象台職員の方による北海道・三陸沖後発地震注意情報に関する講義を受け、昨年度同様に行った災害科学科8回生(2年生)とともに模擬ワークショップを行いました。当日は小さいお子さんやそのご家族など53名に参加していただき、日頃の学びを社会に還元することができました。
7 生徒感想
一般の方々と地震が起きたときどこへ逃げるのか話し合ってみて、避難所はたしかにあるけど海の近くにあるから危険だという意見や、駅に逃げる場合は遠いし人も沢山居るから行かない方がいいという意見など、自分が思いつかないことまで出てきたので、人と話し合い客観的に考えるということはとても大切だと学びました。今回子供や年上の方など、沢山の人が来て緊張してしまった所が反省点であり、次回は場合によって相手と同じ目線で話すことで、緊張をなくしていきたいです。 (災害科学科1年 森田純平)
ぼうさいこくたいに参加しました!
【日時・場所】令和6年10月19日・20日
【場所】熊本城ホール、花畑広場、熊本市国際交流ホール
【評価】
熊本県熊本市で防災推進国民大会2024(ぼうさいこくたい2024)が開催された。災害科学科1年生2名(男子1名、女子1名)、2年生2名(男子1名、女子1名)が本校の代表として、防災教育のパイロットスクールとしての取組、過去の自然災害を“自分ごと”として現在解決すべき探究対象に落とし込む実践事例の発表を実施した。ぼうさいこくたいは、「自助・共助」、「多様な主体の連携」及び「地域における防災力の向上」を促進するために、防災に取り組む様々な団体や機関、地域の方々が、それぞれの取組を発信、共有することで、防災活動の新たなネットワークを構築するものである。本校は、災害科学科を中心として取り組んでいる被災地での巡検活動や課題研究、津波伝承まち歩き活動を始めとする防災学習の成果についてポスターセッションを通して多くの来場者に発信した。日頃の学習活動で身に付けた知識や経験や考えを相手に正確に伝える能力を養うことができた。また、防災・減災・災害伝承における様々な取り組みを知り、来場者の方と対話を重ねたことで自分たちの活動を改めて深く・広く見返す機会となった。
「世界津波の日」2024 高校生サミットin熊本に参加してきました!
【目的】
2016年より世界各国の高校生が津波の脅威と対策について学ぶ場として開催されている高校生サミットに参加することにより、地震や津波などの自然災害による被害を最小化することを考え、国土強靱化を担う将来のリーダーの育成と世界各国の「きずな」を一層深める機会として捉えるだけでなく、国際的交流の場として、英語を用いて発信する能力を養うこと。
【開催日程及び場所】
2024年10月23日(水)~24日(木)熊本県
【参加者】
国内参加者:高校生313名、78校
海外参加国:高校生213名、43か国
本校からは2年生3名が参加
【概要】
・各テーマ分科会(自助・共助で防災、自然との共生で減災、創造的復興)にプレゼンテーションを行う。
・レセプション
・各分科会でテーマに沿った内容をまとめ全体会で発表を行う。
・記念植樹・記念碑除幕式を行い閉会
【本校生の取組】
本校生徒は減災をテーマに都市型津波の分析と避難方法をまとめたプレゼンテーションを行った。事前準備として、課題研究のテーマを活用し、課題と改善点についてまとめた物をPWで作成し、英語で準備した。作成と練習についてはかなりの時間を要したが、ALTの指導もあり、最終的にはQ and Aまでできるようになった。当日の発表では役割分担をしっかりと行い、1番手の発表だったが、Q and A までしっかりと出来た。また、グループディスカッションにおいてもつたない英語ながら積極的に意見発表を行えた。
全体会においても、日本の高校生の堂々とした発表に刺激をかなり受けている様子だった。