災害科学科ブログ

2026年1月の記事一覧

【災害科学科】「令和7年度東日本大震災アーカイブシンポジウム」にて、災害科学科の取組を発表しました!

1.シンポジウム概要

 令和8年は、東日本大震災(平成23年)から15年、熊本地震(平成28年)から10年の節目を迎えます。この間、国内外のさまざまな機関が、それぞれの強みを生かした特色ある震災アーカイブを構築し、継続的に運営してきました。これに伴い、教育現場での継続的な活用事例も生まれています。
これらの取組は、震災の記録・記憶を次世代へ継承する上で重要な役割を果たしてきました。本シンポジウムでは、特別講演としてハーバード大学のアンドルー・ゴードン教授を迎え、同大学の「日本災害DIGITALアーカイブ」や日本の震災アーカイブの取組の意義について、海外の日本研究者の視点からご講話いただきました。
また、熊本県および石川県の震災アーカイブ担当者から、震災アーカイブの構築・運営の現況について報告が行われました。

 

2.主催等

主催 : 国立国会図書館及び東北大学災害科学国際研究所

後援 : デジタルアーカイブ学会

 

3.参加生徒    災害科学科 2年生 阿部愛、釘宮沙英、鈴木蓮、真部航成

 

 

4.実施内容・評価

現地では約70名、オンラインでは約80名が参加しました。本校からは教員および災害科学科2年生4名が参加し、災害科学科設立までの経緯や、防災・減災・伝災活動について、震災アーカイブの活用事例に触れながら発表を行いました。
参加者からは、災害科学科の取組が、東日本大震災の教訓を次世代へ伝承するために非常に有意義な活動であるとの感想をいただきました。

 

生徒感想

■災害科学科2年 真部 航成(まなべ こうせい) 

東日本大震災アーカイブシンポジウムに参加し、私たちが行っている「津波伝承まち歩き」活動と、伝承に関する課題研究の発表を行いました。2011年3月11日に発生した東日本大震災から15年が経過しようとしている現在、当時の記憶や教訓が風化しつつあると感じています。
 そこで私たちは、「津波伝承まち歩き」活動には災害に関心のある人しか参加しないという課題に着目し、災害への関心が低い人にも参加してもらう方法を考えています。現在の「津波伝承まち歩き」活動は、多賀城高校のホームページのみで参加受付を行っているため知名度が低く、限られた人しか参加していません。そこで私たちは、情報発信の方法によって「津波伝承まち歩き」活動の認知度は大きく変わるという仮説を立て、課題研究に取り組んでいます。その一環として、活動を広めるための動画作成を行っています。
 今回のシンポジウムを通して、私たちが作成した「津波伝承まち歩き」動画は、東日本大震災の教訓を後世に伝え広める有効な方法である一方、震災アーカイブもまた、災害の教訓を伝承する有効な手段の一つであることを学びました。震災アーカイブの中には、誰でも閲覧したり、記録を投稿したりできるものがありますが、震災デジタルアーカイブの持続性は約10年と非常に脆いことも分かりました。この点は、私たちが行っている「津波伝承まち歩き」活動にも重ねて考えることができます。活動を後世に伝えていくためには、誰かが引き継いでいく必要があります。その際、「誰かがやってくれる」のではなく、「自分がその誰かになること」が、伝承を行う上で大切だと感じました。今後は、私たちの伝承を受け取った人が防災や減災の行動につなげてくれることを目標に、「津波伝承まち歩き」活動をより良い取組へと発展させていきたいと思います。

【災害科学科】まなぼうさい@イオンモール新利府南館

1)目的

災害科学科における防災教育の取組を広く発信することを通して、生徒が日々の学びの意味を明確にするとともに、防災・減災・伝災への意識醸成を行う。さらに、他団体の内容を生徒の探究活動や今後の連携に活用する。

2)場所 イオンモール新利府南館 2Fライブスクエア

3)参加者 災害科学科1年生

4)日程・時程 12月6日(土)

5)発表内容

「北海道・三陸沖後発地震注意情報ワークショップ」(監修:仙台管区気象台)

災害科学科1年生がファシリテーターとして、来場者とワークショップを実施する。

 

【生徒感想】 災害科学科1年 柿崎 莉星

今回のイベントは、私にとって災害科学科として初めて、一般の方々に知識を発信する場でした。参加者に、どのような身を守る行動をとるべきかを、楽しく、かつ真剣に考えてもらえるように意見を引き出すことは難しかったです。そのため、投げかける質問や提示する条件の順番を工夫し、思考がスムーズに進むよう意識して話し合いを進めました。その結果、参加者が楽しみながら、こちらが投げかける質問に対して真剣に考え、理解を深めている様子が見られ、その姿にやりがいを感じました。その2日後、実際に青森県沖で震度6強の地震が発生し、初めて後発地震注意情報が発表されました。ワークショップで学び、発信した知識が現実のものとなり、日頃から蓄えてきた知識や準備してきたことが、災害時にどれほど重要であるかを痛感しました。おそらく、このワークショップに参加した方々は、自分の身を守る正しい行動をとることができたのではないでしょうか。この経験を通して、災害科学科の存在意義を改めて感じました。災害科学科として学んできた知識を実際に活かし、未来の防災活動に貢献できるという喜びと責任を感じるとともに、これから起こる災害によって失われる命が少しでも減るよう、日々学びを深め、行動していきたいと思います。

 

 

 

【災害科学科】「世界津波の日」2025高校生サミットin仙台

1)目的

 世界各国の高校生が津波の脅威と対策について学ぶ場として、開催されている「世界津波の日」高校生サミットに参加し、活動発表、意見交換、交流を通し、将来のリーダーの育成と、世界各国の「きずな」をいっそう深める。

2)主催/共催 仙台市、仙台市教育委員会、宮城県、宮城県教育委員会、東北大学災害科学国際研究所、外務省、国連防災機関(UNDRR)神戸事務所

3)期日     2022年10月19日(水)~10月20日(木)

4)会場      東北大学災害科学国際研究所

5)参加生徒    災害科学科2年生 2712菊地広宣、2727平間夢人、2728平山智悠

 

6)実施内容・評価

11月5日の「世界津波の日」は、津波の脅威と対策への理解と関心を深めることを目的に、2015年12月の国連総会において日本が提唱し、採択されました。翌2016年からは、世界各国の高校生が防災について共に学ぶ場として「世界津波の日」高校生サミットが開催されています。

2025年11月、仙台市において、自然災害による被害の最小化と国土強靱化を担う将来のリーダー育成、および国際交流の深化を目的に本サミットが開催されました。日本を含む10か国の高校生88人が参加し、3つの分科会での議論を経て、今後の行動指針や決意を「仙台未来宣言」として取りまとめました。

本校からは災害科学科2年生の平間夢人さんが副議長として参加しました。平間さんは、ニューヨークの国連本部において本サミットのPR活動を行ったほか、「仙台未来宣言」の発表という大役を立派に務めました。

 

<生徒感想>

■災害科学科2年 平間 夢人 

私は先生に「今行っている課題研究を世界津波の日というイベントに参加してみない?」と言われました。私たちの課題研究をもっと多くの人に知ってもらえる機会だと思い、深く考えず「やってみます」と答えました。その後、先生から「ニューヨークにある国連で世界津波の日をPRすることになる」と聞かされ、とても驚きました。最初は実感がわきませんでしたが、同時に大きな責任と貴重な機会をいただいたのだと感じました。実際にニューヨークに訪れてみると、日本では感じることのできない強い刺激を受けました。多様な価値観や考え方が当たり前のように共存していて世界の広さを実感しました。また、国連で発表を行うときは、これまで経験したことのないほど緊張しました。大きな不安もありましたが、練習してきたことを思い出し、落ち着いて発表することができました。世界津波の日では、私たちの課題研究を発表する機会があり、とても緊張しました。日本だけでなく、多くの国の高校生が参加していたため、不安もありました。しかし、レセプションなどを通して他国の人たちと交流する中で同じ災害というテーマでも国などによって考え方や捉え方が異なることを学びました。また、副議長として意見を述べたり、発表を行なったりする場面もあり責任の重さを感じましたが、実際にやってみると、思ったより落ち着いて取り組むことができました。最初は軽い気持ちで引き受けたことでしたが、今では、私にとって大きな学びと成長に繋がったと感じています。