災害科学科ブログ

【災害科学科】「令和7年度東日本大震災アーカイブシンポジウム」にて、災害科学科の取組を発表しました!

1.シンポジウム概要

 令和8年は、東日本大震災(平成23年)から15年、熊本地震(平成28年)から10年の節目を迎えます。この間、国内外のさまざまな機関が、それぞれの強みを生かした特色ある震災アーカイブを構築し、継続的に運営してきました。これに伴い、教育現場での継続的な活用事例も生まれています。
これらの取組は、震災の記録・記憶を次世代へ継承する上で重要な役割を果たしてきました。本シンポジウムでは、特別講演としてハーバード大学のアンドルー・ゴードン教授を迎え、同大学の「日本災害DIGITALアーカイブ」や日本の震災アーカイブの取組の意義について、海外の日本研究者の視点からご講話いただきました。
また、熊本県および石川県の震災アーカイブ担当者から、震災アーカイブの構築・運営の現況について報告が行われました。

 

2.主催等

主催 : 国立国会図書館及び東北大学災害科学国際研究所

後援 : デジタルアーカイブ学会

 

3.参加生徒    災害科学科 2年生 阿部愛、釘宮沙英、鈴木蓮、真部航成

 

 

4.実施内容・評価

現地では約70名、オンラインでは約80名が参加しました。本校からは教員および災害科学科2年生4名が参加し、災害科学科設立までの経緯や、防災・減災・伝災活動について、震災アーカイブの活用事例に触れながら発表を行いました。
参加者からは、災害科学科の取組が、東日本大震災の教訓を次世代へ伝承するために非常に有意義な活動であるとの感想をいただきました。

 

生徒感想

■災害科学科2年 真部 航成(まなべ こうせい) 

東日本大震災アーカイブシンポジウムに参加し、私たちが行っている「津波伝承まち歩き」活動と、伝承に関する課題研究の発表を行いました。2011年3月11日に発生した東日本大震災から15年が経過しようとしている現在、当時の記憶や教訓が風化しつつあると感じています。
 そこで私たちは、「津波伝承まち歩き」活動には災害に関心のある人しか参加しないという課題に着目し、災害への関心が低い人にも参加してもらう方法を考えています。現在の「津波伝承まち歩き」活動は、多賀城高校のホームページのみで参加受付を行っているため知名度が低く、限られた人しか参加していません。そこで私たちは、情報発信の方法によって「津波伝承まち歩き」活動の認知度は大きく変わるという仮説を立て、課題研究に取り組んでいます。その一環として、活動を広めるための動画作成を行っています。
 今回のシンポジウムを通して、私たちが作成した「津波伝承まち歩き」動画は、東日本大震災の教訓を後世に伝え広める有効な方法である一方、震災アーカイブもまた、災害の教訓を伝承する有効な手段の一つであることを学びました。震災アーカイブの中には、誰でも閲覧したり、記録を投稿したりできるものがありますが、震災デジタルアーカイブの持続性は約10年と非常に脆いことも分かりました。この点は、私たちが行っている「津波伝承まち歩き」活動にも重ねて考えることができます。活動を後世に伝えていくためには、誰かが引き継いでいく必要があります。その際、「誰かがやってくれる」のではなく、「自分がその誰かになること」が、伝承を行う上で大切だと感じました。今後は、私たちの伝承を受け取った人が防災や減災の行動につなげてくれることを目標に、「津波伝承まち歩き」活動をより良い取組へと発展させていきたいと思います。