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SSH第Ⅱ期1年次(2023)

東日本大震災メモリアルday2023が開催されました(2024/01/19-20)

1月19日金曜日午後から「東日本大震災メモリアルday2023」が開催され,県内高校4校,県外高校21校,県内中学校1校その他視察など多くの方々が参加し,本校生を除く参加者はのべ146名を数える大盛況となりました。

初日19日金曜日は,過日の「令和6年能登半島地震」の犠牲者への祈りを捧げるべく,全員で黙祷を捧げました。学校長挨拶ののち,生徒会長による決意表明を経て,東北大学災害科学国際研究所 准教授 佐藤翔輔先生の基調講話「災害があったことが“伝わる”ために」を頂戴しました。

災害科学科1年・2年生は本校iRisホールで受講,普通科1・2年生はそのzoom中継を教室で受講しました。先生のお話の中で「本人が語ったことは強く記憶に残るが,映像・音声よりも他者が語ることも記憶に残る。語り部として皆さんが語り継ぐことで記憶が残る」などのお話がなされ,伝災に関わろうとする私たちの背中を力強く,自信を持って前に進むべきである認識を新たにしました。

基調講話ののち,災害科学科1年生・2年生は県内外の生徒と共に,「震災などの自然災害を知らない・関心が低い人に“何を”“どのように”伝えることができるか?」をテーマに,基調講話から学んだ考えを議論するグループワークを実施しました。

グループワークののちは,県外校の皆さんを対象に,本校の有する応急仮設住宅や津波波高標識,学校近傍の津波避難道路や国土交通省東北地方整備局災害対策機材倉庫を案内し,災害科学科1年生の有志が発表する女川巡検報告を見学しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目は本校体育館でポスターセッションを実施しました。特に本校普通科生徒は本校以外の発表を聴講する機会が少なく,他のSSH校はじめさまざまな学校の発表を直接聴講・質問・議論する経験は貴重な機会となりました。当日は佐藤翔輔先生に加え,東北大学災害科学国際研究所 教授 佐藤健先生,東北大学大学院教育学研究科 教授 有本昌弘先生,宮城教育大学教育学部 教授 武田真一先生から指導助言を頂戴しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後は災害科学科2年生の案内による「津波伝承まち歩き」が行われました。災害科学科2年生がこれまで年間を通して実施してきた「津波伝承まち歩き」を,参加校の皆さんが熱心に聞き入る姿は大変意欲的で,「防災・減災は伝災から」というメモリアルdayのサブテーマの証左でした。

来年度は令和7年1月31日・2月1日にかけて開催されます。来年度も多くの参加をお待ちしております。

イオン防災教室ワークショップ

 災害科学科1年生が、イオンモール新利府南館で開かれた「ぼうさい教室」でワークショップを行いました。このイベントは、一般の来場者に対して被災時の対応や、地震などの自然災害への備えについてみんなで考えてもらう機会を提供するものです。午前・午後各2回、2階のホールで、パワーポイントの資料を提示しながら、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を知ってもらうための説明を行いました。説明の後は、巨大地震が発生した後に、さらなる地震が発生する確率をピンポン玉を使ったくじ引きで体験してもらったり、グループに分かれ、地図を用いて注意情報下での行動や備えについて来場者と一緒に考える「図上訓練」を行ったりしました。

 

1.目   的(企画 イオンモール新利府)

 ・自然災害、防災・減災・伝災を学ぶ高校生から、地域の方々に防災意識の向上を促す。

 ・イオンモール、気象庁、学校などの防災に関する取組内容を知っていただき、広める機会とする。

2.期   日  令和5年11月3日(金)9:30 ~ 15:00

 

3.会   場  イオンモール新利府 南館 2Fライブスクエア

4.参 加 者  災害科学科1学年 27名

5.内   容  

   ①10:30~  ②11:30~  ③13:00~  ④14:00~

   防災ワークショップ *各回 約3人×8テーブル

 

【生徒感想】

▉ 災害科学科1年 佐藤 宏夢(向洋中出身)

今回参加した防災ワークショップでは、来てくださった方々に後発地震注意報について知って頂くために、今回の活動を行いました。子供から大人の世代に知ってもらうために説明以外にも、グループワークなど様々な活動を行いました。来てくださった方には、災害について改めて知って頂く機会になったと思います。普段耳にすることのないことを説明するのはとても難しかったですが、グループワークなどでしっかり話し合って頂いているのを見て、「次もやりたいな」と思い、やりがいを感じました。 

 今回のような災害にあまり詳しくない方々に説明する機会は少ないので大切にしていきたいと思いました。 

 

▉ 災害科学科1年 中島 日和(田子中出身)

今回参加した防災フェスでは気象庁の方から提供していただいた情報をもとに後発地震についてのワークショップを行いました。 このワークショップは子連れの親子をメインの対象としたものですが、実際のところ興味を持って参加してくださる親子は少なく、参加者も大人が多く見られたように感じました。

このワークショップを通して防災について考える大切さと、相手にわかりやすく伝える大変さを改めて実感したとともに、防災について興味を持っている人の少なさを実感しました。このワークショップを通して参加してくださった方々が少しでも以前より防災に対する意識を高めていただけていると嬉しいです。

また、私たちは今後、この経験をもとに「どうすれば少しでも多くの方に防災について興味を持っていただくことができるか」について考えていこうと思います。

自然災害共同研究(釧路湿原)

【目的】

生徒が学ぶ理科及び課題研究における学習充実のため、ラムサール条約にも登録され北海道東部を代表する自然環境の一つである釧路湿原において野外実習を行う。なお、この実習は北海道釧路湖陵高等学校がSSH地域巡検として位置付けている実習であり、環境の保全を目的とした環境調査の手法を学び、環境科学における科学的な探究手法を研修するとともに、生物多様性を育む自然環境を科学的に理解することを目的とする。

【共同校】

北海道釧路湖陵高等学校

【参加生徒】

第1学年 災害科学科 3名

【講師】

北海道釧路湖陵高等学校教諭                     高橋  翔 氏

(株)さっぽろ自然調査館取締役・主任技師          渡辺 展之 氏

釧路湿原国立公園温根内ビジターセセンター長      本藤 泰朗 氏

【実施内容・評価】

達古武湖森林再生事業地におけるフィールドワークでは、昆虫調査体験プログラムに参加し、オサムシ・ゴミムシ・シデムシ等の地表性昆虫の採取方法及びそれらの昆虫を環境指標として用いて自然林や再生途中の人工林の状態を評価する手法を学んだ。温根内ビジターセンターでは、野生生物の生息状況や保護活動の具体について研究者目線での講話をいただき、生徒は人間生活と自然環境との共存について、その難しさを直に感じ取っていた。本巡検を通して、湿原環境の保全を目的とした科学的調査や環境保全の意義を体験的に学び、自然との共存について深く考えることができた。

 

【SS科学部】多賀城市古代米プロジェクトに参加しました!

【背景・目的】
多賀城市では、創建1300 年プロジェクトの一環として、2024 年度に市の特産品である古代米を市内の小学校で育成する計画である。SS 科学部としては、室内での古代米育成のプロトコール作成に加え、市内の小中学生に対して地域の理解だけでなく、理数的な探究の実践例とするため、実験室において古代米と現代米の発芽・生育の比較と室内における古代米育成の最適条件の検討を目的として研究を行った。
【内容】
・古代米と現代米の発芽・生育の比較(理科実験室)
・多賀城創建1300 年記念事業 多賀城古代米田んぼプロジェクト(田植え)令和5 年5 月31 日
・多賀城創建1300 年記念事業 多賀城古代米田んぼプロジェクト(稲刈り)令和5 年10 月31 日

 

SS地域防災活動(ぼうさいきょうしつ)

【日時】令和5年11月3日(金)

【場所】イオンモール新利府 南館2階ライブスクエア

【参加生徒】第1学年 災害科学科

【内容】地域住民の方々を対象に、仙台管区気象台の協力のもと作成した「北海道・三陸沖後発地震注意情報」のワークショップを実施した。正確な理解とそれに基づく行動が求められる後発地震注意情報は、その理解が進んでおらず、一般の方々への周知が進んでいないのが実情であるため、防災を学ぶ高校生がDIGなどを交えながら正しい知識や考え方、日々の防災への備えについて考えることを地域住民に説明する機会となった。