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SSH第Ⅱ期2年次(2024)

令和6年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会

8月7日(水)~8日(木)の2日間、神戸国際展示場で「全国SSH生徒研究発表会」が行われました。全国231校のSSH指定校の高校生が集まり、高校年代最高レベルの研究発表が行われました。本校からは、災害科学科3年生の「塩竈市浦戸諸島における海底火山の連続性」を研究したグループが参加し、2日間にわたるポスター発表を審査員や参加生徒へ行いました。

 

《生徒の感想》

○今回生徒研究発表会に参加して全国のレベルの高い研究を見ることができ、新たな発見や多くの疑問や関心を持つことができました。また、審査員の方からの厳しいご指摘をいただき改めて自分達の研究を見直し深く考えることができました。そして今後はこの研究を後輩たちにより良いものにしていってほしいと思いました。

○参加した学校は、正確なデータを出すために何回も試行錯誤して実験を行っていて、それに比べて自分たちの実験は、試行回数が少なくて信憑性のあるデータではなかったり、足りない部分がとても多かったりと考えさせられた。また、課題研究の質が高く、良い刺激になりました。

○様々な学校の研究を聞くことによって、自分の研究を進めるにおいての新たな糸口を見つけることが出来、参考になることが多かったイベントでした。 私自身が行う研究はこれで終わってしまいますが、今回出た課題や展望を後輩に託し、より大きな研究にしていって欲しいと思います。

SS先端研究研修Ⅱ「関東研修」

【目的】
理系生徒を対象に、先端科学・技術の一端を、大学や企業における見学や実験実習を通して理解を深めることを目的として行った。また、女性の研究者や大学院生との交流を図り、女子生徒の見識を広げ、将来像としての研究者を意識させることを目的として本研修を企画した。
【日程】 令和6年7月30日(火)・31日(水)
【参加生徒】 2年普通科理系 10名
【講師】
東京海洋大学
海洋資源環境学部 海洋資源エネルギー学科 谷研究室 教授 谷 和夫氏
海洋資源環境学部 海洋環境科学科 地球環境微生物学研究室 准教授 牧田寛子氏
海洋生命科学部 海洋生物資源学科 ゲノム科学研究室 教授 近藤秀裕氏
海洋生命科学部 海洋生物資源学科 水族生理学研究室 准教授 矢澤良輔氏
海洋生命科学部 食品生産科学科 食品熱操作工学研究室 准教授 ラベ ペレス イヴァン アントニオ氏
キユーピー株式会社
総務部 マヨテラス運営チーム 上田史恵氏
研究開発本部 グループR&D推進部 臼田美香氏
【実施内容・評価】
生物や地球環境分野に焦点を当てた研修として昨年度より始まったものであり、今年度で2回目の実施となる。本研修では、大学における研究活動および卒業後の進路先として考えられる企業での研究活動に触れ、高校卒業後のみならず大学卒業後の進路までイメージできるよう研修先を選定し、東京海洋大学とキユーピー株式会社の協力を得て実施することができた。
東京海洋大学では5つの研究室を訪問し、研究施設・設備を見学させていただくとともに先端研究の取り組みについて説明していただいた。生徒は事前学習で各研究室の研究内容について調べ、その中で理解できなかった部分などについて質問しながら話を聞くなど、限られた時間で多くの学びを得ようと積極的に参加していた。キユーピー株式会社では一般の方も見学可能な施設に加え、研究開発を行っている社員のみ立ち入り可能な場所も見学させていただき、企業で行っている研究活動について教えていただいた。案内・講師は女性研究員2名が引き受けてくださり、自身の高校生時代の話から、なぜ企業で研究活動を行うようになったのかなどについて講話いただき、参加した女子生徒にとって進路選択の幅が広がるような機会にすることができた。研修後は2つのグループに分かれて研修内容をポスターにまとめる事後学習を行い、校内で 全校生徒に向けて発表を行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

左上:東京海洋大学 地球環境微生物学研究室

左下:東京海洋大学 水族生理学研究室

右上:キユーピー株式会社

 

 

 

 

 

 

 

 

やってみてサイエンスin仙台市科学館に参加しました!

【日時】令和6年6月30日(日)
【場所】スリーエム仙台市科学館
【参加者】 第3学年 普通科生徒(4名) SS科学部(11名)
【科学実験教室】色が変わる実験教室 SS科学部 11名
【発表テーマ】
・放射性物質の簡単な減らし方はあるのか?
・火を使わずに卵に熱は通るのか
・色による記憶力効果
・マクラギヤスデの北限と未知なる生態を探る ~地球温暖化による生息域の拡大~

SS地域防災活動(宮城海上保安部と日本赤十字社宮城県支部との合同訓練)

 5/23(木)に貞山ふ頭、石巻湾で行われた「宮城海上保安部と日本赤十字社宮城県支部との合同訓練」(主催:宮城海上保安部、日本赤十字社宮城県支部)に災害科学科の1年生12名、2年生17名が参加しました。災害時の初期対応や救助活動について直接の体験から学ぶとともに、課題発見や進路意識の醸成につなげることを目的として参加しました。

 巡視船ざおう乗組員の方々と日赤職員の方々とともに、傷病者役としてトリアージ訓練に参加したり、医師等によるヘリコプター離着船やボートへの移乗を見学したりしました。また、事前学習として短期救命講習を受講し、訓練後には代表生徒2名が訓練検討会で意見交換を行いました。

 普段経験できない体験を通して様々な学びがありました。

 

<参加生徒の感想>

 海保、日赤の方々は連絡を絶やさず、すれ違いが起きないように報告した内容を何度か確認し合っている姿が見られました。どんな現場でも確実な報告が人の命を救っていくことを実感し、指示されたことはすぐに実行していくことが重要なんだなと思いました。

 さらに、海保の方に話を聞くと、海保は人命救助だけでなく環境保全や海洋調査、密輸犯罪の取り締まりなどたくさんの役割を担っていることを教えていただきました。

 今回の訓練で新たに知ったこと、改めて感じたことが多く、とても良い体験でした。

災害科学科1年 和泉璃衣子 (塩竈市立第二中学校出身)

自然災害共同研究(有珠山)

【目的】
災害科学科の学習充実として、日本で唯一噴火予知が行われた有珠山での野外実習を行う。災害科学を 学ぶにあたり、その一つである火山地域における自然災害の理解に努める。なお、この実習は北海道室蘭栄高等学校が地域巡検として位置付け、本校の生徒と教員を受け入れて行うもの。
【日程】令和6年5月20日(月)~令和6年5月22日(水)
【共同校】北海道室蘭栄高等学校(元SSH指定校)
【参加生徒】2年災害科学科 2名
【講師】北海道室蘭栄高等学校 教諭 阿部英一氏
北翔大学 教育文化学部教育学科 教授 横山 光 氏
有珠山ジオパーク、有珠山火山マイスターネットワーク 阿部秀彦氏
【実施内容・評価】
実習2日目には、北海道室蘭栄高等学校の1年生と共同でユネスコ世界ジオパークにも認定されている洞爺湖有珠山ジオパークにおいて実習を行い、専門家の指導のもとで火山噴火の痕跡の踏査やクリノメーターを活用した断層の調査などを実施。実習3日目は有珠山火山マイスターネット ワーク 阿部秀彦氏のガイドのもと、昭和新山の巡検も実施することができ、活火山の様子を目の当たりにすることができた。
今回は実習2日目に測定したクリノメーターのデータをもとに課題研究に 取り組み、「マグマ上昇場の推定」を試みる課題研究へと応用することが できた。巡検をきっかけとして課題研究を膨らませるのは貴重な取り組み であった。

 

 

 

 

関西大学による模擬講義

1 目  的

  災害科学分野に関する大学の模擬講義を聞くことで、自分の進路について考えを深化させるとともに、明確な進路目標設定の一助とする。また、入試制度についての理解を深め、目標達成のために行うべきことを確認し、学習に主体的・継続的に取り組む意識づけをする。

 

2 日  時       令和6年5月21日 (火) 14:20~17:00

 

3 場  所       本校 iRis Hall

 

4 対  象       災害科学科   1年(40名)・2年(40名)・3年(37名)     計117名

 

5 実施内容・評価

災害科学科1年生から3年生を対象に、関西大学教授陣による災害科学分野に関する模擬講義が実施されました。平野義明教授による生体材料化学、高橋智幸教授による津波・高潮・洪水等の水災害に関する講義では、社会のニーズと研究におけるシーズをどのように結びつけるのか、研究の目的とプロセスについての実例を紹介していただきました。大学レベルの講義を聴講することで、将来自分が学びたいと考えている分野の研究成果が社会でどのように役立っているのかを知ることができ、生徒が自身の進路について考えを深化させる良い機会となりました。