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2020年8月の記事一覧

多賀城市八幡上二地区における津波波高標識設置活動について

 8月5日(水)に,多賀城市八幡上二地区において,津波波高標識設置活動を行いました。

 この活動は,東日本大震災時に地域をどのくらいの高さの津波が襲ったのか,その痕跡を計測したり,住民から聞き取り調査を行ったりして,電柱などに津波波高を示す標識を設置するというものです。八幡上二地区における活動は今回で3回目でした。

 当日は八幡上二地区より区長さん,副区長さん,多賀城市交通防災課より2名,本校防災委員生徒3名が参加しました。

 今回の設置場所は,多賀城市立八幡小学校の正門前で,建設中の津波避難道路に上がる階段にも近い場所です。設置した標識が小学生だけでなく地域住民の防災・減災につながることを願っています。

 

 

 

今回,許可をいただき,建設中の津波避難道路を見学させていただきました。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《生徒感想》

▇1年 災害科学科 玉川 淳之介

 私は今回の津波波高標識設置活動を通して,震災の経験を後世へ継承していくことの重要性に改めて気付かされました。私は,波高標識を設置することによって,震災時の津波の高さを認識しやすくなり,地域の方々の防災意識もより一層高まるのではないかと考えました。

 また,今回特別に建設途中の高架橋に入らせていただき,見学することができました。現在は砂利の上を舗装する作業をしており,復興が進んでいることを改めて意識させられました。

 今回の活動は地域の方々や私にとって重要な意味をもつ活動となりました。

 

▇1年 災害科学科 菊地 優衣

 私はこの活動でたくさんの貴重な体験をすることができました。

波高標識を設置する際には,道路側と歩道側の高さがずれないようにするのが難しかったです。今回設置した波高標識が,誰かの「震災を知り,災害について学ぶきっかけ」になればいいなと思いました。

 また,多賀城巡検のときには行けなかった避難道路も歩かせていただき,道路の構造や災害時の避難経路などを実際に見て知ることができました。

 一緒に標識を設置してくださった区長さんは,2回も津波を経験しており,そのお話も聞くことができてよかったと思います。区長さんたちのように,ここで起きた災害を知らない人や将来のために,震災を経験した私たちが今できることを積極的に行っていきたいと思いました。

 

▇3年 災害科学科 小野寺 莉美香

 八幡小学校前の道路に波高標識を設置させていただきました。地域の方や震災の経験がない世代にも防災への興味をもってもらうきっかけになってほしいと思いました。

 また,建設中の清水沢多賀城線を見学させていただき,授業で習った避難階段や耐震補強対策を直接見ることもできました。

 東日本大震災の津波だけでなく,チリ地震津波も経験している区長さんから,当時の様子や地域への想いなど,たくさんお話を聞くこともできました。とてもよい経験になりました。ありがとうございました。

 

科学部「メダカ班」塩竈市浦戸諸島における現地踏査

 私たち科学部「メダカ班」のメンバー3人と災害科学科2年生の課題研究「地質班」の4人は,令和2年8月2日(日)に塩竈市浦戸諸島に渡り,現地踏査を行いました。私たち「メダカ班」は,寒風沢島及び野々島においてメダカの生息調査を,課題研究「地学班」は桂島において地質の把握とデータ測定を行いました。
 「メダカ班」がはじめに訪れた寒風沢島では,島の奥部にある田んぼの一角でメダカの生息を確認しました。梅雨明け初日の晴天の元,風景画のようなのどかな景色の中でメダカを追いかけ,大いに夏を感じることができました。
 その後,渡船を使って次の目的地である野々島に渡り,波音が響く浜辺で昼食を済ませ,昨年にメダカの生息が確認されている海辺の細い水路でメダカを確認し,生体を採取しました。水は少し濁っていましたが,メダカが生きていくのに支障が無いらしく,数多くのメダカの生息が確認できました。
 今回のメダカの生息調査では,東日本大震災以降のメダカの生息の有無と,メダカを採集した場所のpHを測定しました。今後の研究では,現地で採水したサンプルの塩分濃度を測定し,さらには浦戸諸島のメダカの塩分耐性を調べ,市販のメダカとの比較実験を行いたいと思います。

▇1年普通科 渡邉 廉(塩竈市立玉川中出身)