2020年11月の記事一覧
第73回宮城県高等学校生徒理科研究発表会
第73回宮城県高等学校生徒理科研究発表会
1 目 的
日頃取り組んだ研究の成果を発表するとともに,大学教員や高校教員との質疑応答を通して,科学的思考力や課題発見力,課題解決力,プレゼンテーション能力の向上を図る。
2 主 催 宮城県高等学校文化連盟自然科学専門部,宮城県高等学校理科研究会
3 日 時 2020年11月10日(火)10:00~11:30,13:00~15:00
4 会 場 東北大学サイエンスキャンパスホール,青葉記念会館
5 発表題・参加者 ※ 全て優秀賞
「紙飛行機がよく飛ぶ条件 ~どこまでも遠くへ~」
〈科学部〉5名(1年5名)
「食品電池 ~食べ物で電池は作れるか~」
〈科学部〉4名(1年4名)
「塩の結晶の形について ~塩化ナトリウムの結晶の形成はどうなっているの?~」
〈科学部〉3名(1年3名)
「カタラーゼの最適pHについて」
〈科学部〉2名(1年2名)
「ネギの根にとって生きやすい、育ちやすい環境を考える」
〈科学部〉2名(2年2名)
「宮城県多賀城高校Bursa. バスターズ~多賀城高校の松枯れの原因を探る PartⅣ~」
〈科学部〉5名(2年5名)
「不思議な生きもの「マクラギヤスデ」の生態調査」
〈課題研究〉5名(災害科学科2年5名)
「塩竈市浦戸諸島の生物の環境適応」
〈課題研究〉5名(災害科学科1年5名)
「蔵王における融雪型火山泥流の考察」
〈課題研究〉3名(災害科学科2年3名)
「塩竈市浦戸桂島・野々島における地質構造」
〈課題研究〉5名(災害科学科2年5名)
「都市型津波の脅威と影響
~津波発生装置を用いた南海トラフ巨大地震発生時の津波シミュレーション~」
〈課題研究〉4名(災害科学科2年4名)
6 実施内容・評価
科学部で発表する6題の他,学校を代表して2年生の課題研究で4題,更には1年生の課題研究1題を加えた合計11題で参加した(物理分野1題,科学分野2題,生物分野4題,地学分野3題)。
会場では,感染防止の観点から発表グループごとに個別に発表する形態をとり,例年見られる生徒間での交流がなかったことが残念であるが,審査員からの質疑で自分たちの研究の方向性や新しい気付きがあったことが大きな収穫である。
7 生徒感想
■災害科学科1年 菅原楓真(向洋中出身)
浦戸巡検に行ってから,少ない時間を使ってポスターにまとめ発表したので,不安な点ばかりでした。審査員を前にして実際に発表したことで,色々なことが経験できたので,今回の経験をこれからの探究活動に生かしていきたいです。
■災害科学科2年 伊藤若菜(塩竈第一中出身)
私たちは,昨年の10月から調査を始めたマクラギヤスデの生態に関する発表を行いました。私たちにとって今回が初めての公の場での発表ということで,手間取ったりつまずいたりしたところもありましたが,無事発表を終えることができました。時間制限や質疑応答など,本格的な発表会に参加したことで,私たちは大きく成長することができたと思います。今後は,さらに研究内容を深め,より良い成果を上げられるようにしたいと思います。
令和2年度SS野外実習Ⅰ「浦戸巡検」
こちらをご覧ください。
令和2年度 三高探究の日(GSフェスタ)WEB研究発表会
令和2年度 三高探究の日(GSフェスタ)WEB研究発表会
1 目 的
高校生による理科・数学等の研究に対し,オンライン環境での発表の場を提供するとともに,大学教員等からのアドバイスを得られる機会を提供する。また,校内外の生徒が相互の研究発表動画を通して,意見交換など触れ合うことで,相互のサイエンス・コミュニケーション能力の向上を図る。
2 主 催 宮城県第三高等学校
3 日 時 2020年11月7日(土)13:30~15:10
4 会 場 オンライン開催
5 口頭発表題・参加者 ★全て優秀賞
「都市型津波の脅威と影響 ~津波発生装置を用いた南海トラフ巨大地震発生時の津波シミュレーション~」
〈課題研究〉6名(災害科学科2年6名)
「花粉管と酸素と二酸化炭素の関係」
(課題研究)4名(普通科理系2年4名)
「ゲームの世界を再現してみた」
(課題研究)6名(普通科理系2年6名)
6 実施内容・評価
今年度最初の校外における発表機会の機会を得て,3テーマの発表を行った。これら本校からの参加については,校内で行われる中間発表会段階での内容であることから,その研究内容は未完成のものであった(しかし,他校も同様な状況であった)。発表動画の撮影と事前投稿の他,GSフェスタ当日のライブ発表など,生徒にとって初めての経験であり,技術・技法の面で大きな収穫を得ることができた。
7生徒感想
■普通科理系2年 三瓶 貴誉(七ヶ浜町立向洋中出身)
私はまず,三高の皆さんに発表した後の質問の多さに驚きました。単に自分の発表に穴が多いだけかもしれませんが,まるで先生に指導してもらっているかのような指摘や意見が来て,自分の何倍もこういった探究活動を行っているのだと感じました。自分の学校での発表は質問の数が少なく,こういったインスピレーションは得られないのでとても新鮮に感じました。私もこういった能動的な人たちと共に勉強をしたいと強く感じ,勉強に対するやる気が高まりました。そして,その質問にさらされて分かったことは,自分たちの予備知識の少なさです。特に自分たちの実験結果の反例を提案されたときはなんの返答も出来ませんでした。ただ単にそれに対する知識を持っていなかったのもありますが,やはり一方向的な発表になってしまったなと感じます。実験前に調べることの重要さは何度も聞かされていましたが,あまり実感が湧かず,ないがしろにしてしまいました。他の意見を取り入れないと自分の思い込みで実験を進めてしまったり,説得力を出すことが出来ないのだという事を体感できました。
次にデータの信憑性を説明するために実験方法をよく考えなければいけないことです。ただ目標のために実験方法を調べて,行ってしまい,試行回数が十分とは言えない状況になってしまいました。そしてデータをとった後に考察をしていなかったため,データの結果が自分の予想と違うのに原因もわからないまま実験を終了してしまいました。計画性のなさが前面に出てしまいました。
今後は今回の経験を踏まえて,実験を行ってみたいと思います。
■災害科学科2年 松浦 康生(利府中出身)
私は,11月7日土曜日に「仙台三高探究の日(GSフェスタ)」にオンライン(Zoom)で参加しました。私達の研究グループは学校外での発表は今回が初めてで,また発表順が1番最初だったこともあり,緊張しましたが,同じグループの人達と協力して発表することができました。
私達の研究グループは「都市型津波」についての研究を進めています。多賀城市内で観測された「都市型津波」は,南海トラフ巨大地震でも観測されると考えられています。このような被害を未然に防ぐためにも,私たちの班は津波発生装置等を使用して都市部に入り込む津波の動きを研究し,その研究内容を発表しました。
発表後の質疑応答では仙台三高の生徒からの質問の他に,仙台三高SSH事業運営委員の産業技術総合研究所の富永さんから質問もいただき,専門家からの意見などを通して,今後の研究を発展させていく上で有意義な発表機会となりました。今回受けた質問などを通して実験内容の変更や新たな実験方法を加えたりするよう検討するきっかけとなりました。
残念ながら今年は実際に現地に行っての発表はできませんでしたが,コロナ禍でもこのような発表の場を設けてくださった皆様に感謝し,これから発表する場ではさらに向上した研究内容となるよう努めていきたいです。