奈良大学文学部文化財学科 魚島純一教授の特別授業「保存科学への誘い」がありました。

 3月21日(火)2学年日本史B,地理B選択者を対象として,奈良大学文学部文化財学科教授の魚島純一先生の特別授業がありました。保存科学という一般的には馴染みのない研究ジャンルについて,軽やかな語り口と豊富な映像資料を基にわかりやすく解説して下さいました。
 前半は「文化財を科学の目で見てみよう」というテーマで,X線などを用いて仏像や土偶の体内を透視したり,古墳の石室に残された絵具の分析から埋葬者の身分を推測するといった興味深い話が続き,後半は「文化財を保存するということ」というテーマで,文化財の修理・修復や保存のための技術を紹介しつつ,その重要性についても考えさせられるといった構成でした。
 随所に文化財に対する魚島先生の熱意と愛情が伝わる,あっという間の90分でした。

  

参加生徒の感想(一部抜粋)
・私たちが住んでいる多賀城市は歴史的なものがとても多く,誇りを持っていましたが,それを支えている のは魚島先生のような文化財を守ってくれる方たちのおかげなんだとな感じました。
・私はもともと歴史にあまり興味がある方ではなく,保存科学という言葉も初めて耳にしたのですが,今回 の特別授業はメモをとる暇も惜しいくらい興味深いお話しをたくさん伺うことができました。
・文化財の保護はプロの方でしかできないと思っていたが,博物館のワークショップなどで素人でも文化財 保護に携わることができるというのが分かって,一度体験したいと思いました。